座りっぱなしの方必見!
肩や腰、カラダの痛みの原因はおしりにあるかもしれません。
突然ですが、あなたは一日にどのくらいの時間を座って過ごしていますか?デスクワークや家事、移動やプライベートのオフタイムなど、意外と長い時間座っているのではないでしょうか。
早稲田大学スポーツ科学学術院・岡浩一朗教授によると、日本人は一日に平均して8〜9時間もの間、イスや床に座っているということです。イスや床に長時間座り続けると、骨盤の動きが悪くなったり、カラダに痛みが発症したりと悪いことばかりです。この状況を解決するためには、定期的におしりの筋肉をストレッチして筋肉の張りを取ることが大切です。
この記事では長時間座る生活でガッチガチなおしりのあなたへ、おしりストレッチをご紹介します。
継続して実施しやすいように4つのシーンでおこなえるエクササイズをお伝えしますので、ご自身の生活の一部に取り入れやすい方法を選択して、継続的にストレッチするようにチャレンジしてみてください。
1.おしりをストレッチすることで得られる効果
ここではおしりのストレッチで得られる3つの効果について詳しくお伝えします。
1−1.腰痛軽減・改善
おしりの筋肉が緊張すると、骨盤は後ろに倒れ(専門用語で後傾といいます)、背中が丸まりがちになり腰の筋肉が伸びます。
この状態が継続すると腰に負担がかかり、腰痛発症の原因になります。おしりをストレッチすることは、骨盤の傾きが改善され、腰の痛みを予防・改善できるひとつの方法です。
長時間のデスクワークで腰に違和感が出ないようにするために、小休憩を兼ねてストレッチをおこないましょう。
1−2.おしりの痛みやしびれの軽減・改善
腰痛だけではなく、おしりの痛みも改善できることがあります。
「おしりの痛み」ときくとピンとこない方もいるかもしれませんが、おしりの筋肉が緊張することで、しびれや痛みなど(坐骨神経痛:ざこつしんけいつう)が発症することがあります。(坐骨神経痛については坐骨神経痛の症状10と5大原因・治療法&ケアなどの全知識をご覧ください。)
特にデスクワーカーなど長時間座らなければならない人に発症することが多いです。おしりのしびれを感じ、病院で「原因不明の坐骨神経痛」と言われた方は、ここで紹介する方法で、おしりの筋肉を柔らかくしてみてください。
1−3.不良姿勢による肩こりの予防改善
意外かもしれませんが、おしりの筋肉が緊張することが原因で肩こりになることもあります。おしりの筋肉が硬くなることで骨盤の傾きが悪くなり、結果姿勢が崩れます。
これは、本来であれば坐骨というおしりの骨で座面を捉え座るべきところ、おしりの筋肉が緊張して骨盤が後傾することにより坐骨で座面を捉えられないために起こります。不良姿勢になることで肩に負担がかかり、肩こりを引き起こすのです。
おしりをストレッチすることで、不良姿勢を引き起こす原因を未然に防ぎ肩こりを予防することができます。
2.自分の生活にあったシーンを選択!おしりのストレッチ8選
ストレッチをおこなう時間がなかなか取れないとお困りではありませんか? 一日を見渡すと常に忙しいわけではなく、5〜10分程度の空き時間は結構見つかります。
そこでこの章では毎日の生活の中にある4つのシーンでできる、有効なおしりのストレッチ方法についてお伝えします。どの方法も簡単にでき、短時間でおこなえるものばかりなので、ぜひ空き時間にチャレンジしてください。
2−1.仕事中イスに座ってできるストレッチ
ここではオフィスなど、イスに座ってできるおしりのストレッチを2種目お伝えします。
イスおしりストレッチ①
イスに座り、片足を写真のようにもう片方の膝の上におきます。この時、外くるぶしがヒザの上に乗る位置にしましょう。背中がなるべく丸まらないように軽く胸を張り、おへそが乗せている足につくようなイメージで上半身を前に倒します。
両方のお尻が座面から浮かないように注意し、自然な呼吸で左右20秒を目安に伸ばしましょう。
イスおしりストレッチ②
イスに座り片足の膝を外側に曲げ、写真のようにもう片方の膝の上におきます。両手で、かかととふくらはぎをしたから抱えるようにして支え、持ち上げます。
この時、背中が丸まらないように注意しておこないましょう。自然な呼吸で20秒を目安にストレッチします。左右同様におこないます。
2−2.休日や休憩中に床面に座ってできるストレッチ
休日や休憩中に床面でできるストレッチをここでは3種目ご紹介します。
座っておこなうおしりストレッチ①
両足を伸ばして座ります。片方の足のヒザを外側に曲げて、外くるぶしが反対のヒザ上あたりに来るように乗せます。背中が丸まらないように注意して、おへそが持ち上げている足の太ももあたりにくるようにして、上半身を前へ倒しましょう。
足に力が入らないように注意し、自然な呼吸で、左右20秒を目安にのばしましょう。
座っておこなうおしりストレッチ②
両足を伸ばして座ります。片方の足のヒザを外側に曲げて、外くるぶしが反対のヒザ上あたりに来るように乗せます。伸ばしている方の足のヒザを曲げカラダに引き寄せます。
背中が丸まらないように注意して、おへそが持ち上げている足の太ももあたりにくるようにして、上半身を前へ倒しましょう。足に力が入らないように注意し、自然な呼吸で、左右20秒を目安にのばしましょう。
座っておこなうおしりストレッチ③
あぐらをかくようにして座ります。片方の足をもう片方のヒザの外側におきます。置いた足と反対側に手で、ヒザの外側にヒジをかけ、手前に引くようにしてストレッチをかけます。
引いている足の方のおしり(特に横側)が伸びているのを感じながら20秒を目安に左右ストレッチしましょう。
2−3.就寝前や起床時など寝たままできるストレッチ
就寝前や起床時はカラダもリラックスしていてストレッチをおこなう絶好な時間帯です。ここでは、寝たままできるおしりのストレッチを2種目お伝えします。
寝たままできるおしりストレッチ①
両足を伸ばして仰向けになり、片足の膝を外側に曲げ、写真のようにもう片方の膝の上におきます。伸ばしていたヒザを曲げてカラダへ引き、両手で、かかととふくらはぎをしたから抱えるようにして支え、持ち上げます。
この時、背中が丸まらないように注意しておこないましょう。自然な呼吸で20秒を目安にストレッチします。左右同様におこないます。
寝たままできるおしりストレッチ②
仰向けに寝ます。
片方のヒザを曲げてかかとを反対足のヒザ上に乗せます。
ヒザを伸ばした側の手で曲げたヒザをもち、手前に引きましょう。
・かかとがヒザから離れない
・両肩が床から離れない
・カラダが捻じれない
この点を注意しておこなうことがポイントです。
自然な呼吸で20秒間伸ばし、左右おこないましょう。
2−4.出先や立ち仕事の合間に立ったままできるストレッチ
最後に立った状態でできるストレッチです。家事などの立ち仕事や出先で座れない時などに簡単におしりをストレッチすることができます。
立った状態で、足で「4」の字を作るようにして片足をもう片方のヒザ上に当てます。上半身を軽く前に倒しながら、伸ばしているヒザを曲げ、おしりを後方に下ろします。
バランスを保ちながらおこなうため、息を止めがちですが、自然な呼吸で20秒間伸ばし、左右おこないます。バランスが崩れる方は手すりなどに捕まっておこないましょう。
3.まとめ
おしりのストレッチ効果と、どこでもできるストレッチ方法についてお伝えしました。今回お伝えしたストレッチ、特に継続しておこないやすい種目ばかりなので、今まで長続きできなかった方にはぴったりなエクササイズかと思います。
ストレッチを継続して、痛みのないカラダづくりを目指しましょう。
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