足裏マッサージは、リフレクソロジー屋さんや揉みほぐし屋さんで人気のあるメニューです。フットバスを行ってからオイルでケアをしてもらうと血行が良くなり足はもちろん体ぜんたいの疲れが取れる感じがします。
実際、足裏をマッサージしたり刺激することでさまざまな効果が得られます。効果については本文中で解説しますが、自分でもツボやポイントとなる部分を刺激して毎日疲労回復を行いたいものです。
できれば手軽に、かつ効果的なもの行いたいと考えますが、インターネットのホームページには様々な方法があって、どれが良いかわかりにくいと思います。
そこでこの記事では、わかりやすい図と写真でその方法を解説します。靴下を脱いでいますぐできる方法で、即座に足下スッキリ感が得られるはずです。ぜひその感覚を得てください。
目次
1.足裏マッサージを行うメリットとは
まず、足裏マッサージをぜひ行った方がいい理由についてご説明します。
1−1.期待できる効果が多い
足裏マッサージを行うと以下の効果が期待できます。
・血流やリンパの循環を促進する(足のむくみ・冷え性対策)
・緊張した筋肉をほぐす
・土踏まずのアーチをつくる(扁平足、外反母趾対策)
・便通をうながす
・リフレクソロジー効果によってストレスを解消する
・その結果得られたリラクゼーションによって血圧を抑制する
このような効果は研究論文でも発表されています。研究論文サーチサイト「CiNii」で誰でも目にすることができます。
1−2.足裏が大事なもう一つの理由
上記以外にも、足裏には大きな機能があります。足裏は、立ったり動いたりする時に人体のもっとも下部で衝撃を直接受け、同時に全身の力を発揮するためにパワーを地面に伝える役割を果たしています。
当ブログでランニング系記事の監修を頂いているプロトレーナーの小島成久先生は以下のように語っています。
「足裏が正しくコンディショニングされ機能していないと、静止時と動作時の姿勢が悪くなり、スネやヒザ、股関節、腰、背中、肩に影響が出ます。その肩こりや腰痛が実は足裏の状態や足の付き方に原因があることも考えられるのです。
また、足指で地面を噛む動きができないと、運動パフォーマンスは落ち、スピード、瞬発力や持久力が十分に発揮できません。シンスプリントや捻挫クセ等のスポーツ傷害の原因となっている可能性もあります」。
1−3.東洋医学では足は人体各部位とリンクしていると考える
鍼や灸に代表される「東洋医学」では、足は特に重要な部位と考えています。実際に約60個のツボが足部に集中しています。
足裏は人体の解剖図のように頭から腰までポイントがリンクしていると考えています。
つま先が頭部で、そこからかかとにいくに従い、人体の部位も下に移っていきます。心臓のポイントは左足にしかなく、胆嚢や虫垂は右足にしかありません。足裏マッサージで特定の一部だけこっている場合は、そこにリンクする内臓等に疲労があるかもしれません。エビデンスはありませんが、参考としてお伝えします。
このように足裏(と足部)は、人間にとって非常に重要な部位なのです。日頃からマッサージ等で足裏の状態を整えておきましょう。
2.足裏マッサージの方法【ツールなし編】
いよいよ足裏マッサージの方法をご紹介します。お伝えする方法は足裏を中心に足部全体を揉みほぐし、リンパや血流の流れを良くするものです。マッサージのコツはできるだけリラックスして行うことです。良い気分を生み出すために音楽や照明にこだわってみてもいいでしょう。
セルフで行う場合は、リクライニングチェアなどを使って背中をもたれながら、片足を反対のヒザの上に置いておこないます。
ご紹介する9つのマッサージは、まず片足で1〜9まで行ったあとに、もう片方の足をおこなってください。
ステップ1:ストローク運動
セルフの場合、右足なら左手で行います。親指でスネの下を、中指でふくらはぎの下部を押さえ、そのまま下に指をすべらせて、足の外側をつま先の方へ。Uターンして戻ってきてください。3〜5回繰り返します。
ステップ2:足裏を中心から外側へ
両手の親指を使い、足裏の中心部から外側へ血液が流れるように押しながら揉みます。10〜30秒。
ステップ3:外側から中心へ
反対に外側から中心へ揉み戻します。10〜30秒。
ステップ4:アキレス腱マッサージ
アキレス腱の両サイドを親指で押しながら下にゆっくり滑らせます。3〜5回。
ステップ5:つま先引っぱり運動
ちょうど一番左右に出っ張っているところを両サイドから押して、足指を一本ずつ軽くつまみながら引っ張ります。母指〜小指までやったらもう一度繰り返してください。
ステップ6:湧泉押しマッサージ
図の右手の親指の位置にあるツボが「湧泉(ゆうせん)」といって足裏では特に大事なツボです。1-3の図では「みぞおち」の位置になります。ここを押しながら、もう片方の親指で土踏まず周辺を押しほぐします。
ステップ7:足の甲マッサージ
図のように、くるぶしの上、足の甲外側の部分を三本の指で押しほぐします。5〜10回。
ステップ8:かかとマッサージ
同様にかかとからくるぶしの下を三本の指で押しほぐします。5〜10回。
ステップ9:足の内側くるぶしマッサージ
ふくらはぎの下部、やや内側から内くるぶしの下まで指を押し滑らせながら、くるぶしをまわり上の方へ力を抜いていきます。3〜5回。
■マッサージオイル&ローションを使用するとさらに効果的
マッサージオイルを使用することで、手のすべりが良くなり、より丹念に揉むことができます。ハーブの効果でより血行が促進されます。同様の効果をもたらすものにローションもあります。いずれも使用する場合は椅子や床にこぼさないように気をつけましょう。
■マッサージオイルの作り方
【材料】
・キャスター(ひまし油)、ホホバオイル、ダイズ油、エクストラヴァージンオリーブオイルなどベースとなるオイルを小さじ2杯(10 ml)
・ラベンダーエッセンシャルオイル3滴
・カモミールエッセンシャルオイル1滴
・ゼラニウム精油1滴
【作り方】
小さなボウルにすべてのオイルを入れて徹底的に攪拌します。
【使用方】
片足に5mlを使用します。手に取ったオイルの香りを楽しみ、気分をリラックスさせましょう。マッサージ後は靴下(専用のお古でかまいません)を履いて余分なオイルを吸収します。
3.足裏マッサージの方法【ツール使用編】
足裏は指で行うよりも、ツールを使った方が簡単かつ効果的にマッサージできます。ここではその方法をご紹介します。
3−1.いつでもどこでも!持ち運びしやすい「ボール状ツール」
このツールの最大メリットは「何も考えずに足の裏でコロコロしているだけで、足裏マッサージになる」ということです。靴を脱ぎ、机の下で転がしていることで十分に効果を実感頂けます。さらに効果的な使用法を以下にご紹介します。
立った状態でツールを踏むと、コリを感じて痛い部分がありますので念入りにほぐしてください。ほぐれてくると徐々に痛みを感じにくくなります。
ほぐす時間は1〜2分までになさってください。(ほぐれすぎて逆効果になる方もまれにいるため)
この運動はゴルフボールでも代用できますが滑りやすいです。効果を感じるには専用のものがおすすめです。
3−2.独特の感触が足裏の感覚を呼び戻す「ひめトレ」
ストレッチポール®ひめトレは、当ブログを運営する株式会社LPNが製造販売する運動用ツールです。
本来は骨盤底筋(こつばんていきん)という骨盤の底、ちょうど股の位置にある深層筋肉の動きを理解しながら運動を行うためのツールです。
これを土踏まずの下に横置きにして、足踏み運動を行うことで効果的な足裏マッサージができます。
ひめトレを使うとその絶妙な反発力のおかげで足裏の体重のかかり具合や、指を動かすことによる足裏の動きがよくわかります。お持ちの方はぜひ次のエクササイズを行ってみてください。
■ひめトレ踏み
青竹踏みの要領で、ひめトレに片足を乗せ、3点に均等に体重がかかるように踏み続けるものです。
片足、30秒ほど踏み続けてください。足裏の筋肉で踏んでいる感触を感じましょう。その後左右で足裏の感覚を確かめてみると立った時の安定感が増していることが感じられます。
■ひめトレ親指エクササイズ
ひめトレを踏みながら「つま先を浮かせた状態から、親指だけ床につける」「つま先全体を床につけた状態から、親指だけ浮かせる」を10回程度おこないます。
ボールのところでご紹介したグーパー運動もおこなってください。
■ひめトレタオルギャザー
これもひめトレを踏みながらタオルを足指で引きつける運動です。5本の指を使ってなるべく早く引きつけてください。慣れるに従いスピードアップしていきます。
このようにツールを使うことで、効果的な足裏マッサージと足底の状態を改善するトレーニングが可能になります。ひめトレは骨盤底筋体操もできますので、ぜひご検討ください。
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4.まとめ
足裏マッサージの方法をご紹介しました。足裏は疲れがたまりやすいところで、日々のケアをおろそかにすると、不調の原因となったり、選手の方は運動パフォーマンスがじゅうぶんに発揮できなくなります。歩きやすいシューズや、走りやすいスパイク、インソール等を求められるのも良いですが、ぜひ“足”そのものを見つめなおしていただければと思います。
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