バーベルは、バーの両端に円盤状の重り(ウエイト)をつけたもので、筋トレ用ツールとしては最も代表的なものです。トレーニングジムには必ずあるツールで、これを使用することで全身の筋肉を鍛えることができます。
ジムでは誰でも使用できるのですが。その見た目から抵抗がある方も多いのではないでしょうか。また、多くの方が集まるジムで「軽いウエイトしか上げられなかったら恥ずかしい」と思う方も少なくないでしょう。
しかし、筋力アップや筋肉を肥大させたいとお考えの方は、バーベルを使った方が効果的です。それもやみくもに行うのではなく、正しいポイントを知っておこなうことが重要です。なぜならば、姿勢が悪かったり、狙ったところと違う部分を鍛えてしまっていたり、無駄な力がはいっていることがあるからです。そうなりますと、効果が出にくいばかりか、ケガをする原因にもなります。
そこでこの記事では、バーベルの基本的なトレーニングとぜひ知っていただきたいポイントをお伝えします。そろそろフリーウエイトゾーンに入ってみたい方はもちろん、すでに毎回バーベルで鍛えられている方もぜひ参考になさってください。
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目次
1.バーベルトレーニングのメリットとは
筋肥大、筋力アップに効果的であることが第一のメリットです。
まず、自体重(自重)を利用して筋トレを行うことが、トレーニングの基礎です。しかし、自ずと限界があり、また部位によっては鍛えにくいこともあります。バーベルを利用することで、自重トレーニングではかけられない負荷で、筋肉により刺激を与えることができることが最大のメリットです。
さらに一つの種目で、複数の筋肉を鍛えることができ、効率的であることもあげられます。ダンベルは小型で手軽な印象もありますが、バーベルのほうが操作しやすい種目も多いのです。
ちなみに、バーベルやダンベルのように、軌道や使い方を自由に設定できるものを「フリーウエイト」といいます。対義語は使い方が決まっているもので、つまり「マシン」のことです。
2.バーベル基本種目5選とそのポイント
さっそくバーベルの基本種目をお伝えします。
2−1.スクワット
スクワットは、Big3(スクワット・デッドリフト・ベンチプレス)と言われるトレーニングのひとつで、トレーニングの王様とも言われます。いわゆる“しゃがむ〜立ち上がる”動作を行います。
下半身を中心に、全身を鍛えることができます。バーベルを使う場合、下半身の筋力以外に、体幹の安定、胸部・肩甲骨の柔軟性、股関節の柔軟性などが必要です。
やや肩甲骨を寄せながらバーを握り、胸を張って正面を見たまましゃがみます。
股関節をしっかり折り曲げ、お尻を後ろに突き出すようにしゃがみます。
目的や個々の身体によって、しゃがむ深さは使い分けられます。深くしゃがむほど負荷や難易度が上がります。
目安として、骨盤が後傾して背中が丸まってしまう前で止めましょう。股関節の柔軟性や、胸部の柔軟性を向上させることで、より深くしゃがめるようになります。
背中は終始まっすぐを保ったままです。丸まってしまうと腰に負担がかかります。
つま先はやや開いて行いますが、膝とつま先の向きを同じにします。膝が内側に入ってしまうと、怪我のリスクが高まります。
2−2.ランジ
臀筋、ハムストリングス、大腿四頭筋のトレーニングができます。バランスを取らないとフォームが安定しないため、体幹の強化にもなります。
膝が前に出過ぎないように、股関節を曲げることを意識して行います。
つま先と膝の向きを揃えて行いましょう。
2−3.デッドリフト
デッドリフトは、下半身だけでなく、広背筋など背中の筋肉も同時に鍛えることができます。
スタートポジションでは、しっかりと股関節を曲げ、お尻を後ろに突き出します。また、肩甲骨を引き下げ、胸を反ります。このフォームがとても大切です。
そのまま股関節を伸ばす意識で、臀筋を使って立ち上がります。
デッドリフトには、主に2種類のグリップがあります。
【オーバーハンドグリップ】
初心者や軽い重量ではこちらがおすすめです。
【オルタネイティッドグリップ】
左右の握り方を変える方法です。左右の手や肩甲骨の感覚が変わるため慣れないと難しいです。バーが転がりにくいため、重い重量で行う際はこちらの方がやりやすいです。
背中が丸まらないように行います。腰に負担がかかりやすいため、軽い重さでフォームを確認してから行ってください。
2−4.ベンチプレス
胸の筋肉を鍛える代表的なトレーニング種目です。
胸を張ってやや肩甲骨を寄せ、曲げた時に肘が90度になるようバーを握ります。いろいろなテクニックがありますが、初心者は腰を反らず体幹に力を入れて行います。
そのまま胸にまっすぐバーを下ろします。
胸が張られることを感じ、息を吐きながらバーを上げます。
肩甲骨を寄せずに行うと、肩が前方に出っ張り負担がかかります。胸がストレッチされるのを感じながら行いましょう。
【応用:インクラインベンチプレス】
角度を変えられるベンチで行います。大胸筋の上部を鍛えることができます。
2−5.アップライトロウ
三角筋、僧帽筋など肩の筋肉を鍛えるトレーニング種目です。
オーバーハンドグリップで握ります。
肩をすくめないようにして、バーを胸の位置まで持ち上げます。
3.初心者が気をつけるべきポイント
- 初回はスタッフにサポートしてもらうと良いでしょう。正しい姿勢や安全な使い方の知識が得られます。
- はじめに軽い重さやバーのみでフォームの確認を行ってください。
- 回数は筋力アップや筋肥大が目的であれば10回で限界を感じるような設定が目安です。
- 回数を増やすのではなく、徐々に重量を上げていくようにします。
- スミスマシンで慣れてから行うのも有効です。
スミスマシンとは、バーベルのバーが垂直方向にのみ動かせるようにガイドがついたマシンです。重さがキツくなったとしても手首を返すだけでバーをフックにかけることができるものです。
4.まとめ
バーベルの基本的な使い方をご紹介しました。重さや回数よりもまずは「正しい姿勢」で「呼吸や体幹にも意識を向けて」行うことが重要です。今回は5種目のみのご紹介ですが、これらをきちんと行うだけでも、大きな効果が得られます(達成感も得られるはずです)。
特に初心者の方は種目を増やすのではなく、基本的なトレーニングを正しく行うようになさってください。この記事が参考になれば幸いです。
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