ゴルフストレッチ|体幹の動き獲得でまっすぐグングン飛ばす方法5選

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Young man on course doing golf swing

ゴルフが上手になるために、または練習前に行うべきストレッチの方法を探している人が大勢います。

ゴルフで最も重要なポイントは最小スコアでラウンドすることです。そのためにはグリーン周りにおけるショートゲームの技術を磨くことが必要になるでしょう。

しかし、グリーン周りまでにスコアを崩してしまう人にとって重要なのは、飛んで曲がらないボールが打てるようになることです。
そのためには練習場で打球練習を繰り返すと同時に、正しい動きでボールを打てるカラダを作るために日々適切なストレッチをおこなうことが重要なのです。

この記事では、プロゴルファー専属トレーナーをしている中村直樹が、日頃行えるスイングを安定させ、まっすぐなボールを打つために必要なカラダをつくるストレッチ方法をお伝えします。

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この動画のようにドライバーショットを真っ直ぐ飛ばしながら飛距離を稼ぎたい方はぜひ参考になさってください。

nakamura-naoki・この記事は中村直樹が執筆しました。
ゴルフ専門トレーナー。理学療法士。運動解剖学の裏付けから効果的なトレーニング方法をクライアントに実施。これまで7年間のキャリアで、プロゴルファーを始め年間のべ1,500人に指導をおこなっている。2018年4月からは愛知県にて出張パーソナルトレーニングを専門に活動を展開する。ホームページ http://rips-ip.com/


1.ゴルフボディを作るために重要なX-factorとは

ゴルフは“体幹のスポーツ”と言われており、競技のパフォーマンスを高めるためには体幹の運動が重要な役割を担っています。
特に骨盤と胸郭(肋骨まわり)の捻転差が大事です。捻転差とは骨盤のひねりと胸郭のひねりの差です。スイング動作においては、骨盤も胸郭もひねられますが、骨盤よりも胸郭のひねりが大きい方が良いのです。

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骨盤のひねりと胸郭のひねりの差(=X-factor)が重要です

この捻転差のことを“X-factor”と言い、X-factorが大きいとよく飛び、曲がらないボールが打てるようになります。 初心者の方の多くはこのX-factorがほとんどないか、あってもわずかです。そのため、いわゆる手打ちとなってしまうことが多く、スコアが安定しないのはこのためです。

また、カラダがうまく動かないことで、スイングプレーンが安定せずに、スライスやフックなどのミスショットが出やすくなります。スライスやフックを無理やり修正して、真っすぐ飛ぶようにはなったけど距離が出ないという方も多くみられます。

実はこちらの方がより重症で、脳が手打ちを正しいと勘違いしてしまっている状態です。こうなると様々なミスショットの連鎖に陥り、スイングの修正には少し時間がかかってしまいます。

スイング指導で強く思うことは、日頃から運動習慣があり、ストレッチやインナーマッスルトレーニングなどがしっかりできている方は比較的短時間でこのX-factorを作ることができるということです。これは日々の運動習慣の賜物と言えるでしょう。

さて、X-factorを作るために必要な要素は、

・体幹の回旋性向上
・体幹側屈運動の可動性向上
・股関節の柔軟性向上
・体幹の安定性向上
・肩関節の可動域向上

です。

この記事ではこれらの状態を作るために、日頃おこなえるストレッチをご紹介していきます。


2.毎日おこなうべき5つのストレッチ

ゴルフボディを作るためには毎日コツコツとしたストレッチの習慣を作る必要があります。週に1~2回練習場で打球練習をするだけでは十分なX-factorを作ることができません。これから説明するストレッチを欠かさず毎日行うことをお勧めします。

2-1.体幹の回旋と側屈を生む外腹斜筋のストレッチ

X-factor獲得のためにまず大きな要素は体幹の回旋と側屈運動です。体幹の回旋と側屈は外腹斜筋というアウターマッスルが主に担っています。

Man external oblique muscle anatomy isolated

外腹斜筋

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外腹斜筋のストレッチは、うつ伏せに寝た状態で、ヒザを曲げて両足を揃えておこないます。揃えた状態をキープして、左右に倒しましょう。左右10秒を目安に倒し、繰り返し実施します。ポイントは、腰が反りすぎたり、胸が床から離れないようにすることです。

2-2.股関節の柔軟性を作るストレッチ

X-factorを作るためのもう一つ大事な要素が、股関節の柔軟性です。

特に股関節の内旋(太ももを内側に回旋させること)運動はいわゆる“腰を切る”という動作になります。そして股関節内旋運動を制限する筋肉がお尻にある大殿筋という筋肉です。股関節の柔軟性を生むには大臀筋をストレッチで柔らかくし、制限を減少させることが重要です。


大殿筋のストレッチは床や椅子に座って伸ばしたい方の脚を抱えるようにします。ヒザがアゴの下にくるように脚を抱え、左右10秒ずつ繰り返しましょう。姿勢を正し、腰が丸くならないようにおこなうのがポイントです。

2-3.ヒジ曲がりを予防する肩甲骨のストレッチ

肩甲骨は、肩を前に突き出したり、後ろに引いたりする動作に重要な骨です。トッププロのテイクバックで胸のラインが90度以上後方を向くことができるのは、右の肩甲骨を後方に引き、左の肩甲骨を前方に突き出しているからです。

胸が十分に後方を向くためには左右の肩甲骨の動きが大事です

この肩甲骨の運動がないとX-factorが小さくなるばかりかスイング中に左ヒジが曲がってしまう原因にもなります。肩甲骨の動きを引き出すストレッチをおこないましょう。

四つ這いとなり、息を吐きながら腰を丸め、お腹が床からしっかり離れるように手で床を突き放します。おへそを十分にのぞき込むようにします。

次に腰を反らして、両側の肩甲骨の内側がくっつくようにします。この際、ヒジが曲がらないように気をつけましょう。この動作を繰り返しおこないます。

2-4.脇の開きを予防する肩関節外旋ストレッチ

X-factorの可動域が十分に獲得できた方にとって、次の問題が脇の開きです。よく「スイングの時に脇を締めろ」と言われますよね。開いてしまう原因は肩関節の外旋可動域が少ないことにあります。

直立の姿勢から手のひらをお腹につけるとヒジが体から離れますが、これが肩関節の内旋という運動です。外旋運動はこの反対で、手の甲を体の外側に向け後方に回していくことでヒジが体に近づきます。

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肩甲骨の動きを感じながらおこなってみましょう

高齢の方に多い脇の開きは、年齢とともにこの外旋可動域が不足していくことが原因であると報告されています。


肩関節外旋のストレッチは両腕を胸の前で合わせ、ヒジを離さないようにして、手を外側に開きます。

3秒を目安に開き、この運動を10回繰り返しましょう。

2-5.美しいフォームに欠かせないスイング安定性向上ストレッチ

ここまでの4つのストレッチをおこなったら、関節を安定させるエクササイズが必要となります。体幹を捻じった状態でもインナーマッスルがしっかり働く状態にすることがポイントとなります。そのためには以下のポーズを30秒キープすると効果的です。

飛距離に関係する下半身の筋力やバランス能力も同時に強化することができます。

右脚を前に出しつま先と膝の向きを揃えます。左足はつま先だけをつけます。両手は合掌した状態を保持します。

テイクバックをするように、体幹を前傾位に保ち、左腕が水平になるまで回旋させ30秒保持します。

反対側も同様におこないます。グラグラしないようにピタッと保持できる状態を目指しましょう。

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3.ラウンドや練習前におこないたい5つストレッチ

ここまでのストレッチは日頃習慣として行っていただきたいものでした。これとは別にラウンドや練習前にはそれらのためのストレッチが重要です。準備運動をせずにスイングを行うことは、パフォーマンスがフルに発揮できなかったり、ケガの元となります。特に腰痛、肩痛、ヒジ痛はゴルファーに多い疾患となりますので、必ずおこないましょう。

3-1.立って行うX-factorのストレッチ

ゴルフが外で行うスポーツである以上、地べたに寝転がったり、椅子に座ることが困難です。そこで、屋外では立ってX-factorのストレッチをします。

脚を大きく開き、腰を落とします。

両手で両ヒザを突っ張るようにして、体幹を捻じります。この際なるべくヒジを曲げないように注意して、肩がアゴの下に入るようにします。

左右10秒を目安にストレッチします。

3-2.肩の痛みを予防するストレッチ

ゴルファーの肩痛の多くは後方不安定性が原因と呼ばれるものです。

ゴルフスイングでは急激に腕を引っ張られる状態となります。これによる痛みを予防するには肩のインナーマッスルが十分に働きやすい状態を作ることが重要です。そのためには肩の筋肉(三角筋後部)の柔軟性をアップさせておきましょう。


エクササイズは胸の前で抱えるようにしてストレッチします。
体を捻じらないようにして、腕と胸がくっつくように引きます。

腕の付け根が詰まるような感覚がある方は少し低くして行ってみてください。
左右とも10秒を目安にストレッチしましょう。

3-3.下肢後面と上腕二頭筋をまとめて肉離れ予防のストレッチ

ゴルフの肉離れはふくらはぎやももの裏側などに多くみられます。また、二の腕もよく肉離れをするところなので、これらを同時にストレッチするエクササイズをご紹介します。

クラブをお尻の後ろで両手で持ち深く前屈します。重力で腕が前方に下がりますので、なるべく脱力して伸ばします。
伸ばされた感じが得られたら10秒を目安にストレッチします。

3-4.ヒジや手首の怪我を予防する前腕筋群のストレッチ

ゴルフヒジという疾患があるほど、ヒジは痛めやすい関節となっています。
ただし、実際にはゴルフヒジ(内側上顆炎)よりもテニスヒジ(外側上顆炎)の方がゴルファーに多いことが報告されています。

外側上顆

この部分に痛みがある場合がテニスヒジです

また、手首もトッププロが引退に追い込まれるほど怪我が重症化することがあります。特にTFCC(三角繊維軟骨複合体)損傷はドアノブを捻る動作でも激痛が走るようになり、完治にも時間がかかるという恐ろしい関節疾患です。

TFCC

TFCCの位置。この部分に痛みはありませんか

いずれも前腕にある筋肉の緊張が高いことが原因となりますので、練習のやりすぎに注意しつつしっかりストレッチをすることが肝要です。

ストレッチには3種類の方法を用います。

まずはヒジを伸ばして指を反らすストレッチ、次に軽く指を握り手首を内側に曲げるストレッチ、最後にヒジを曲げて手のひらを空に向け親指を反らすストレッチです。

いずれも10秒を目安に伸ばします。

3-5.連続素振りでアクティブダイナミックストレッチ

素振りは多くの方が実践しているウォーミングアップの方法ですが、スイング動作をするうえでとても理にかなっています。ただし、力んで振っては意味がありません。

クラブの重みを感じながら、重心位置が遠くにあることを利用して体幹の回旋や股関節の回旋、肩甲骨の運動を意識しておこないます。

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アドレスの位置から通常通りテイクバックをしたら一回目は通常通りにスイングします。
次はアドレスに戻さずにそのままテイクバックをしてトップまで持ち上げスイングします。
周囲の状況に注意しながら、20回繰り返しましょう。

上記より長いバージョンの動画GIFを別に用意しました。8.4MBありますので、Wi-Fi環境下でご覧ください。

連続素振りストレッチ

4.まとめ

ゴルフが上達するためのカラダ作りとして、ストレッチ方法をお伝えしました。

ストレッチをおこなう上では以下の3点を意識することが重要です。

・理想的な動きは何かを自覚すること
・それぞれのストレッチをやる目的を理解しておこなうこと
・意識するポイントを感じながらおこなうこと

ゴルフのパフォーマンスを高めて、ゴルフを楽しむためには怪我を避ける必要があります。実際に熱が入りすぎて腰痛や肩ヒジを痛めてしまったという人を私はたくさんみてきました。

日々のストレッチにプラスして、練習前やラウンド前にはしっかりストレッチをしてカラダを大切にしてください。お伝えしたストレッチで皆さんの腕前が上達することを願っています。

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