バレエ講師直伝!30日で前後180度開脚を目指す特選ストレッチ

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Classical Ballet dancer portrait

前後に脚を滑らせて180度にペタン! このように両足を床に付けられることに憧れる人は多いでしょう。

またラインダンスのように、立ったまま脚をまっすぐ前方に高くあげられるように願う方も多いのではないでしょうか。

この前後180度開脚ストレッチは、カラダの柔らかさに自信がある方でもできる人は限られます。

それだけ難しいストレッチ技といえますが、要点をおぼえて的確なストレッチを行えば、誰でも可能になったり近づくことができます。

早い人なら30日で憧れの前後180度開脚ができるようになるでしょう。

その方法を日本ストレッチング協会公認ストレッチングマスターで、バレエ講師である藤野奈緒子先生に紹介していただきました。

前後開脚を行ってみたい方はぜひ参考になさってください。

naoko-fujinoこの記事は藤野奈緒子さんに執筆・監修をいただきました。
安城バレエ(愛知県安城市)主宰/日本ストレッチング協会ストレッチングマスター/日本コアコンディショニング協会マスタートレーナー・講師 安城バレエの詳細はこちら(3歳から大人まで体験無料)藤野さんのブログはこちら


1.始めに理解しておきたい前後180度開脚の基礎知識

ストレッチの前にまず原理をお伝えします。これを理解していただくとストレッチの目的や部位が分かるので、効果が上がりやすくなります。

1−1.前後180度開脚が難しい理由

「床にペタン」とする開脚ストレッチは横と前後方向の2種類がありますが、難易度としては横ペタン<前後ペタンでしょう。

ちなみにバレエで180度開脚をスプリッツといい、前後ペタンは前後スプリッツまたは縦スプリッツと言います。

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横に180度開脚するほうがどちらかといえば簡単です

横ペタンは内もも、つまり内転筋群で可能です。
ストレッチする方向は外転(股関節を外側に脚を開く)だけですので比較的単純です。

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それに比べ前後開脚は関わる筋肉や制限される要因・ポイントが多いので難しいのです。そのために、いくつかのエクササイズを組み合わせるのが効果的です。

1−2.前後開脚に関わる筋肉は…

ざっくりお伝えすると、股関節をまたぐ前側と後ろ側の筋群です。

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複数の筋肉が適切に伸展・屈曲できる必要があります。(C)www.bandhayoga.com

・筋収縮時に股関節を伸展させる筋=前に伸ばす脚の裏側で突っ張ってくる筋
(主としてハムストリングス)

・筋収縮時に股関節を屈曲させる筋=後ろ側に伸ばす脚の表側で突っ張ってくる筋
(主として大腿四頭筋、腸腰筋)

また筋肉以外にも筋膜や腰椎・仙腸関節等も関わってきますので、これら股関節周辺のパーツがなめらかに動くよう、バランスよくコンディショニングしていく必要があります。

1−3.どこをどれだけストレッチすればいい?

それは皆さんの普段の(体の使い方や癖で身に付いた)姿勢の状態によって異なります。

利き手や利き足、故障歴などにより左右の筋バランスが非対称になっていることも多く見られます。

筋バランスに左右非対称が起きていると姿勢が崩れます。

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姿勢が崩れていると、動きに制限が出てしまいます。例えば左図のようにして腕を挙げようとすると、右図より難しいことがわかるでしょう

そうなると「固いところが動きが悪いから、それを補おうとして柔らかい部分がつじつまをあわせてくれている」ことが起きてしまいます。

このように姿勢が整っていないのに運動を行おうとすると、自然と楽な方にカラダが逃げてしまい効果が出にくくなるのです。

まずは姿勢を整えること。姿勢を保持しているのは体幹部分の筋肉ですから、ここを鍛えることがとても大切です。

さらに、脚の付け根付近の前面が固い人、後ろ側が固い人、お尻や腰の横側の筋肉が固い人…。人によって柔軟性を損なわせている筋肉が異なりますので、まずは固くなっている筋肉をターゲットにしてバランスを整えながら、ストレッチを進めると良いでしょう。

「やっぱり柔軟性に恵まれた体質の人が、小さいころからやっていなければ前後開脚は無理でしょ」と思う方も多いとは思いますが、固い人でも、大人でも、正しいストレッチを行えばちゃんと体は柔らかくなります。

型にあてはめず、自分にとって心地よい伸び感が得られる範囲で、無理なく徐々に取り組んでみてください。

コツは、適度な伸び感 + 安定 です。

では早速チャレンジしてみましょう。


2.実践!180度開脚への道!

2−1.まずはももの裏側ストレッチ

股関節の後ろ側にある筋群のストレッチを行います。ここでは骨盤をやや前傾ぎみで行うと効果が出やすいです(ただし腰の反りが強すぎると負担が大きくなりますので注意!)。

【1】椅子を使った股関節後面(ハムストリングス)のストレッチ

ご自宅や学校、職場でも椅子を用いて行えるストレッチです。

呼吸をしながら気持ち良く伸びる感覚を大切に、1回につき10~15秒ほど行います。左右差がある場合は、固く感じる側の行う回数を増やしてみましょう。

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壁や机に手をつき安定した状態を作り、椅子に伸ばしたいほうの脚を載せます。

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胸を張り、軸足(床に付けているほうの足)をゆっくり曲げます。このとき背中を丸めないのがポイント。腰に負担のない範囲(反り腰にならない程度)で少しお尻を突き出すと効果的です。

※痺れや違和感を感じる場合はただちに中止してください。
※ヒザ周辺に違和感がある場合は無理をしないように。
※最初はヒザを軽く曲げた状態で行っても構いません。

【2】床での股関節後面(ハムストリングス)のストレッチ

少し伸び感が良くなってきたら、床の抵抗を使って強度をコントロールしながら股関節ストレッチを行いましょう。

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写真のように片ヒザ立ちをします。

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ゆっくりお尻を後ろに引きます。

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胸を反らせて視線をあげます。

※痺れや違和感を感じる場合はただちに中止してください。
※ヒザを無理して押し込まないように。(反張させないように)
※ヒザ周辺に違和感がある場合はかるい膝屈曲位で行ってみましょう。

ダンサーの方は、ここでつま先を外に向けた股関節外旋位でも行うと良いでしょう。

2−2.ももの表側のストレッチ

股関節の前側にある筋群のストレッチを行いましょう。今度は骨盤は後傾ぎみを意識して行うと効果が出しやすく腰への負担が軽減します。

【3】椅子を使った股関節前面(腸腰筋)のストレッチ

家の中や学校、職場でも椅子を用いて行えるストレッチです。

呼吸をしながら気持ち良く伸びる感覚を大切に、1回につき10~15秒ほど行います。左右差がある場合は、固く感じる側の行う回数を増やしてみましょう。

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壁や机に手をつき安定した状態で、後ろ脚を椅子に載せます。背中を丸め、軸足をゆっくり曲げ伸ばしします。曲げ伸ばしは反動をつけずに数回繰り返します。股関節周囲が徐々にほぐれていきます。

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深く体を沈めて伸び感のあるところで呼吸をしながら15~30秒ほどキープします。

このとき背中を丸めおへそを覗くような姿勢で腰を前につき出す感じで行うのがポイント。

【4】椅子を使った股関節前面(大腿四頭筋)のストレッチ

※顔を上げて腰を反らせると腰痛リスクが高まるため、おへそをしまうような感覚(骨盤を立てて骨盤後傾位に保つ)を意識して行ってみましょう。

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腸腰筋のストレッチのポジションから、ヒザを曲げ、足先をキャッチし、同様にヒザを曲げて沈み込みながら大腿四頭筋のストレッチを行います。

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【NG】腰が反るとストレッチ感が得られにくくなるばかりか、腰痛リスクが高まります。

【4】床での股関節前面(腸腰筋)のハードめストレッチ

少し伸び感が良くなってきたら、床の上でさらにストレッチの難易度を上げていきましょう。

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片ヒザ立ちをします。

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両手を足の横につき、前足をやや前方へ広げ、後ろ足を後方へ引きます。

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背中を丸めて後ろ足の腿の付け根が床に近づくように下げてゆきましょう。

※椅子でのストレッチ同様、つま先を手でもって行うと大腿四頭筋にもストレッチ感が入ります。(ヒザを痛めている人は無理をしないように。またバランスを崩したりしないよう安全に行ってください)
※手が届かないときはタオルやゴムバンドを足首に回して引っ張ってもOK。

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【NG】ポーズを優先するために力んだり腰が反ってしまうとストレッチ感が得られにくくなるばかりか、腰痛リスクが高まります。

2−3.前後に開く!

ここまででお伝えした方法で、前後の柔軟性が向上したら、いよいよ前後開脚です! 安定した場所で呼吸を整えゆっくり行いましょう。

【5】床上での前後開脚

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前後開脚です。

・ヒザ裏の突っ張りを強く感じたりヒザが曲がる場合は下腿のストレッチを加えた上でそちら側のパート別ストレッチを増やしましょう。

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【NGパターン】上の写真2枚は、身体が開いてしまっている例です。

よくある例は、ヒザが曲がったり、身体が開くことです。つまり前脚が内旋(つま先が内側に回る)し、後ろ脚が外旋(つま先外側)に逃げるパターンです。

身体が開いてしまう場合は前側・後ろ側のストレッチに外旋筋群の筋トレを加えるなどして徐々に完璧な前後開脚を目指しましょう。

【超上級編】競技上の理由などで180°開脚以上を要求されるケースがあります。そのためのトレーニングとして、前脚、あるいは前後の脚の下に、硬めのクッションやヨガブロックなど高さのあるものを入れて腰を落とし、180°以上のストレッチを掛けることもあります。

いずれにしても、股関節はモビリティ(運動性)とスタビリティ(安定性)の双方を求められる関節です。ですから柔軟性だけを追い求めるのではなく、きちんと剛性を維持できる範囲で取り組めるプログラムが必要です。

2−4.体を安定させる・その1(体幹)

立位で脚をあげることができるように安定性を向上しましょう。

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※Y字バランスです。これにチャレンジされる方はお伝えしたストレッチに加え、内転筋群のストレッチもプラスします。

【6】内転筋群のストレッチ

太ももの内側の筋肉を伸ばします。

内転筋ストレッチ

両脚を開いて床に手をつき、背中を丸めながら骨盤を後ろに倒したり、カラダを前に伸ばしながら骨盤を前に傾ける動作を繰り返します。交互にゆっくり動かしながら股関節周りをほぐします。5〜10往復行ってください。

【7】仰向けでのバランストレーニング

体幹の安定性向上エクササイズは、ツールなしでも行うことができますが、ストレッチポール®を用いるとさらに効果を発揮します。

ちなみに私にとってこの素晴らしいツールはパフォーマンス直前のウォーミングアップに欠かせない存在です。

ストレッチポール®の上に仰向けで縦乗りし、ヒザを立て、腕を広げて安定した姿勢を取ります。

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そのまま脚を上げていき、ヒザを伸ばします。ゆっくりと右足と左足を交差させる動きを行います。自然な呼吸でお腹に意識を持つとGood!

最初のうちはストレッチポール®なしで行ってもOKです。

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呼吸を意識してお腹を意識して行います。体幹安定性が向上すると、左右非対称の動きでもブレずに行うことができるようになります。

2−5.体を安定させる・その2(足底&股関節)

足底や股関節周辺の筋群を鍛え、美しいつま先もゲットしましょう。

【8】立位での足底エクササイズ

ゆったりと自然な呼吸を心がけ、足裏、足首をなめらかに動かしましょう。

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  大きめのスーパーボールを足裏で転がします。(写真のものは直径45mmサイズ)

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足指をしっかり使い握ったり離したり、足裏で前後・左右・円をかくように転がしましょう

※スーパーボールは転がるため、不慮の事故や転倒に留意し、安定した状態で用いましょう(写真では転がりにくいダイヤカットのスーパーボールを用いています)。

※スーパーボールの代わりにタオル等を用いてもOK。

※スーパーボールのサイズは足指でつかめるサイズからチャレンジするとGood。

【9】立位での股関節エクササイズ

ゆったりと自然な呼吸を心がけ、反動をつけず股関節から徐々に大きくなめらかに動かしましょう。

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   (低い位置から伸ばす動き)
スーパーボールを掴んだままヒザを外向きに曲げ足首の高さへ持ってきます。バレエの「クペ」のポーズです。

そのままスーパーボールを落とさないように、ゆっくり前方へ伸ばします。これはバレエでは「デヴェロッペ」といいます。片足3~5回程度繰り返します。

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(高い位置から伸ばす動き)
ヒザの位置につま先を持ってきて(パッセ)、今度は横へゆっくり伸ばします(デヴェロッペ)。

片足3~5回程度繰り返します。

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(回す動き)スーパーボールを足指で掴んだまま、股関節内側から外側へと回旋させ前へ伸ばし再びヒザを曲げて戻し、繰り返します (ゆっくり×3回~素早く3回)

3.180度開脚に不可欠な要素

ここまではまずやってみたい方のために方法をお伝えしました。ここからはその成果を最大限にアップさせるためにぜひ知っておいていただきたい知識をお伝えします。

最初にコツは 適度な伸び感 + 安定と書きましたが、その理由を掘り下げていきます。

3−1.適度な伸び感とは

ストレッチを行う上で、一番大切なのはリスク管理です。

ヒザや腰、その人の普段の姿勢などを無視して、写真や動画を見たイメージで実施しようとするとご自身の体を痛めることにもつながりますので、痛み・違和感がある場合は無理をしないでください。

一番の目安になるのが自身の「気持ち良い伸び感」です

ストレッチはやり方次第で結果が出せたり出せなかったりします。

もし真面目にストレッチしているのに変化の手応えが出てこないときは、実践する際にコツを見落としている可能性があるでしょう。

例えば「真横にベターっと開脚できるようになりたい」と思って内転筋のストレッチを毎日することにしたとします。一週間たっても少しも変化が感じられないのであれば、そのやり方では一年続けてもベターっとつくようになるのは難しいかもしれません。

3−2.筋の両端の固定も重視する

ストレッチは筋肉という柔らかいものの「端」と「端」を引っ張ることです。

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筋肉は腱によって骨に固定されています。ストレッチは主にこの腱に近い筋肉の両端を伸ばしていく行為です

気持ち良い伸び感が感じられないようなストレッチは、たいてい「固定」が甘く、目的とする筋が伸びきる前に別のところが知らぬ間に動いて筋の伸長感を逃がしてしまっています。

(逆に痛くなるほどストレッチすると筋繊維を傷めるので、あまり追い込みすぎてはダメですよ)

また、可動域は個人差が大きいので、写真や動画で他人のストレッチポジションを参考にしたとき「こうあるべき」とポーズの視覚的印象を優先するあまり、ストレッチが適切にかかっていないケースもあります。

複数の筋群が関わる今回の前後開脚などを目的とした場合は“伸ばすパートを分けて取り組む”ことや、自分の体で制限となっている部分から“段階を踏んでストレッチする”ことも大切です。

3−3.可動域を改善するストレッチのコツ

ストレッチは目的によって使い分けます。

競技直前のアップに用いるときは、反動がつかない程度のゆるい動きをともなう動的(ダイナミック)ストレッチがおすすめ。

競技後のクールダウンや、可動域改善を目的としているときは、静的(スタティックス)ストレッチが効果的です。

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ストレッチと聞いて思い浮かべるような、静かに行うものが静的ストレッチです

静的ストレッチのコツは以下の通りです。

・反動をつけずにじっと静かに伸び感を感じながら行います。

・気持ち良く伸びる感覚を大切に、一日1回~3回程度、一部位につき15秒から30秒程度行いましょう。

・軽いスポーツの後やお風呂上がりなど、身体が温まった時が最適です。

・冷えた筋肉を無理やり引き伸ばしたり、反動を用いたり人に無理やり押されたりすると時として筋損傷などを起こしますので、マイペースで静かに行いましょう。

・安定した場所でゆったりと呼吸をして行うと副交感神経が刺激されさらに効果的です。

・ストレッチしている目的の筋肉を意識し、伸び感を感じてみましょう。

「目的とする筋の伸び感がよくわからない」ときは、ストレッチが適切にかかっていないケースが考えられます。(ときどき痛みに対して感覚が鈍っているケースもあるので、そういう場合はやり過ぎないよう気をつけてください)。

・ストレッチが適切にかかっていないと、せっかく行っても時間を浪費するだけで効果があまり出ません。「やってもやらなくても同じじゃないか」といつしかストレッチの習慣が薄れ止めてしまうのは、とても勿体無いことです。ぜひ伸び感を感じてください。可能であれば、あらかじめ筋肉がついている場所を解剖図で把握しておくと視覚イメージと感覚がリンクして更にGoodです。

・とくに硬く感じる部位があったときや、左右の脚で伸び感に差がある場合は、硬く感じる箇所のストレッチ回数を増やしてみましょう。

※当ブログでは動的と静的の2つのストレッチについて別記事にてご紹介しています。興味のある方はそちらも参考になさってください。

動的ストレッチは運動前がベスト!効果と特選ストレッチ7選

クールダウンに最適な静的ストレッチで疲労軽減&筋発達促進

3−4.安定した姿勢も重要

ストレッチではターゲットとする筋の端と端を遠ざける方向にひっぱりますので、筋肉が骨に付着している部分、とくに本体である体幹に近い側が固定されていないと、うまくストレッチがかかりません。

前後開脚に関わる筋群のストレッチでも骨盤の角度をコントロールすることがポイントになります。

また、静止した状態での可動域=動く時の可動域とは異なります。

実際指導していると寝た状態や床上でのストレッチではけっこう脚が開くのに「立っていると脚があまり上がらない」「脚をあげようとすると姿勢が崩れる」人を多くみます。

そういう人は単純に関節の柔軟性というよりも、重い脚を支持するだけの剛性が足りていないとか、姿勢が崩れているため脚が上がりにくいポジションに陥っているというようなことを原因と感じます。

整って安定した姿勢、つまりは体の深部にあるコア(核)の体幹力を育てましょう。

体幹力は誰の中に元々存在するヒトとしての基本的な力です。

眠っている体幹力を、起こしてやりましょう。

手足の動きを支える体幹の力を引き出し、しなやかな軸をつくるエクササイズもご紹介しましたので、ぜひお試しください。(当記事での2−4.体を安定させる・その1(体幹))

3−5.呼吸のポイント

ストレッチも、体感安定エクササイズも、呼吸がポイント。

呼吸すると副交感神経が働きリラックス感が得られ、筋の伸び感も良くなります。

また呼吸により大きな筋群が脱力することで、体幹部の深層筋肉が働きやすい環境が整います。

私は、これを最も手軽に効果的に行なえるエクササイズは“ストレッチポール®に乗る”ことだと思っています。

具体的な方法はストレッチポール®またはストレッチポール®ハーフカットに乗ってただ自然に呼吸するだけ。本を読んだり音楽を聴いたり動画を見たり…。自分なりのリラックスタイムにほんの5~15分程度ストレッチポール®にのるだけでバッチリ身体の基盤が整います。

超簡単でとても有り難いツールです。

3−6.柔らかいだけでもダメ!

この記事では主に柔軟性向上についてお話していますが、ただただ柔らかければいいというものでもありません。

ただ柔らかいだけのグニャグニャな身体は使いにくく、故障も多いです。必要のある部位に、適切にストレッチを行いましょう。

柔軟性が向上すると可動域が広がり、動きがダイナミックになります。

その分運動エネルギーは大きくなり、それを支える部位(=体幹)が安定していないとパフォーマンスに繋げることができません。

しっかり支えて動ける身体を目指したいものです。

そのためにも体をこまめに動かし、関節周囲の筋力と可動域向上のバランスを取りながら、健康的でしなやかな体を手に入れましょう!

4.まとめ

バレエの専門家である藤野先生によるストレッチ集はいかがでしたか? 前後180度開脚を達成するには以下のポイントが重要です。

・開脚に必要な筋肉と、自身の現状を把握し、心地よい的確なストレッチを行う

・伸ばすパートを分けたり、段階を踏んで行う

・体幹や姿勢、呼吸の重要さを理解し、併せてアプローチを行う

ご紹介した方法は、カラダが固いことでお悩みの方にもきっと効果が出る方法です。まずは一週間ごとに柔軟性向上を感じながら30日間継続してみてください。

※藤野先生によるバレエストレッチの方法を別記事にてご紹介しています。興味のある方はそちらもぜひご覧ください。

バレエ講師直伝!どこよりも詳しい”基本のバレエストレッチ”

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