筋肉を付けたい、カラダを大きくしたい、と考えて筋トレに励む日々。同時に考えるのは食事のことです。
高タンパク低脂肪な食事を取りたいけれども、何をどれだけ食べたら良いかでお悩みの方がいらっしゃると思います。
そこでこの記事では、最新のトレーニング理論に基づき、無理なく筋トレの効果を最大限に引き出す食事のとり方をお伝えします。
筋トレに最適な食品やそれを活用したメニュー、1日にどれだけ食べれば良いかについても記述していますので、読み終えればご自分で日々の筋トレ向け食事メニューを作ることができます。
あなたのカラダを最速で大きくする方法ですので、どうぞ参考になさってください。
目次
1.初心者は良いと思うものをバランスよく食べていればOK
筋トレを始めたばかりの方や、健康の為に腕立て伏せや腹筋を行う方(それぞれ50〜100回程度)は、通常の食事を摂っていればタンパク質などの栄養素が欠如することはありません。
初心者の方が起こす挫折のパターンは、いきなりボディビルターのマネをして卵の白身や鶏のササミを中心にした食事に切り替え、それに飽きたりストレスになってしまい継続できなくなることです。
結果が出始めるのは3ヶ月継続したあたりからですから、高価なサプリメントを購入したりせず、無理のない健康的な食事パターンで毎日を過ごしてください。
その中でも、少し意識して高タンパク食品を食事に加えたり、プロテイン20gを運動後に飲むことは、健康の為にも良い取り組みです。
まずは筋トレを生活習慣にすること。継続するうちにさらにカラダを大きくしたいと望むようになれば、次章からご紹介する食品を多めに取り入れるようにしてください。
2.カラダを大きくしたい中級者以上の方にオススメの食品
筋肉をなるべく速く大きくしたい、という方は下記の食品を意識的にとってください。
もっともとりやすいものは卵
卵(鶏卵) タンパク質12.3g 脂質10.3g カロリー151kcal ※タンパク質量、脂質、カロリーはすべて100gあたり。以下からの表も同様。
卵には1個あたり6〜8グラムのタンパク質が含まれています。アミノ酸スコア(どれだけ人体に近いタンパク質組成かの割合)も100ですので、筋トレにはピッタリ。
以前は、「コレステロールが高いから1日2個まで」と言われていましたが、近年はそのコレステロールが善玉であると考えられ、好きなだけ食べていいといわれています。
アメリカのある調査では、1日3個の全卵を食べた人々は、1個だけを食べた人の2倍の筋肉を得たことがわかったそうです。
ビタミン、亜鉛、鉄、カルシウムが豊富。卵白のみですと、タンパク質11.3g 脂質o.og カロリー50kcalとより理想的になりますが、タンパク質20gを確保するには6個分の卵白が必要です。
肉類
食品名 | タンパク質量(g) | 脂質(g) | カロリー(Kcal) |
---|---|---|---|
鶏肉(ササミ) | 23.0 | 0.8 | 114 |
豚ヒレ肉 | 22.8 | 1.9 | 115 |
鶏肉(ムネ・皮なし) | 22.3 | 1.5 | 125 |
牛ヒレ肉 | 20.5 | 4.8 | 133 |
豚レバー | 20.4 | 3.4 | 282 |
表では、脂質の少ない食品を取り上げましたが、いずれもパサパサ感があり、飽きやすいのがデメリット。大会を目指すボディビルダーなど禁欲的な方以外は、その他の肉でも脂質に少し注意しつつバランス良く食べることで大丈夫です。以下に、各食品の特徴を解説します。
さて、筋トレ食といえばササミをイメージする方が多いのではないでしょうか。脂質、そして糖質も極めて少ないので多くの筋トレファンがよく食べています。鶏肉は、豚肉や牛肉と比べて価格が安いのも嬉しいですよね。
ササミはナイアシン、セレンが多く含まれています。ナイアシンはビタミンB3とも言われ、タンパク質、脂質、糖質の代謝に大きく関わるので、ぜひ取りたい栄養素です。セレンは、抗酸化作用のある栄養素です。
ビタミンB群は豚肉に多いです。ストイックな食生活をしていると口内炎がおきることがありますが、これはビタミンB欠乏です。豚肉を食べることですぐに回復することがあります。
ササミと比較されることが多い鶏ムネ肉は、パンテント酸が豊富に含まれています。これはニキビや肌荒れ解消に効果がある栄養素。ササミだけに偏らずにムネ肉も食べるようにしたいものです。
牛肉は、赤身でも脂質が多いのですが、共役リノール酸(CLA)が含まれます。これは糖が脂肪生成する働きを大幅に抑える栄養素で、近年ボディビルダーがサプリメントで多量に摂取しているようです。CLAのとりすぎはデメリットも考えられるので(トランス脂肪酸の一種)、一般の方は食品からのみとるようにしたほうがいいでしょう。CLAは牛乳、チーズにも多く含まれます。
豚レバーは脂質とコレステロールが高いのがデメリットですが、含まれるビタミン、ミネラルがあまりにも多いのでぜひとりたい食品です。多くの栄養素で、一食あたりの目安量を大幅にクリアします。(参考:カロリーSlism)
魚類
食品名 | タンパク質量(g) | 脂質(g) | カロリー(Kcal) |
---|---|---|---|
マグロ(ビンチョウ・赤身) | 26.0 | 0.7 | 117 |
カツオ | 25.0 | 6.2 | 165 |
鮭(銀ザケ) | 22.3 | 4.1 | 132.5 |
サバ | 21.0 | 12.5 | 202 |
タラ | 17.6 | 0.2 | 77.5 |
魚類も、筋トレファンにはぜひとっていただきたい食品です。肉類に匹敵する(マグロやカツオはそれ以上!)タンパク質量は表の通りですが、肉類にないメリットがあります。その代表的なものがオメガ3脂肪酸とDHAです。
オメガ3脂肪酸は、魚の脂質や軟骨などに豊富に含まれるもので、脂質代謝を活性化させ脂肪を燃焼する効果が高いといわれています。瞬発系エネルギー源となるグリコーゲンの生成をサポートする効果もあります。DHAは、血液をサラサラにしコレステロールを抑え、動脈硬化を防ぐ効果があります。以下にそれぞれの食品の特徴をご紹介していきます。
マグロ、カツオ、鮭などの赤身にはクレアチンも含まれます。クレアチンは筋力アップには効果的な栄養素でサプリメントでも多く出回っています。
マグロはどの種類(メバチ、キハダ、ミナミなど)も優れた食品です。表にあげたのは、マグロの中でも価格が安いビンチョウマグロです。ビタミンD、B群、カリウム、マグネシウム、ヨウ素、セレンが豊富です。カリウムは塩分の排出を助けます。
カツオは、表にあげたのは秋のモドリガツオで脂がのっているものです。脂質が多いですが、そのぶんDHAが豊富です。栄養素はマグロに似ていますが、リン、鉄、銅も多いです。鉄は鉄欠乏制貧血を防ぐ為に絶対にとるべき栄養素です。
鮭はビタミンD、B群、ナイアシン、セレンが豊富です。オメガ3脂肪酸が多く含まれているので、ぜひ取り入れてください。マグロやカツオをあまり食べない欧米では、筋肉づくりのための魚といえばサーモンが代名詞的存在です。代謝を向上させる効果も強いです。
サバはコストが安く手軽に食べられる魚です。よく脂がのっているので脂質が高めですが、DHAも豊富です。ビタミンD、B群、ナイアシン、リン、セレンが多く含まれています。
鶏のササミより脂質が少なく、低カロリーなのがタラで、これも理想的なタンパク源になります。豆腐や野菜と一緒に鍋で煮て味ポン酢で食べると塩分も少なく、多量に食べることができると思います。ビタミンD、B群、ヨウ素、セレンが豊富です。
乳製品
カラダを作るために牛乳を始めとする乳製品が給食で出されてきました。成分無調整の牛乳は脂質が3.5%程度あるので、ボディメイクをする人は低脂肪乳をとるケースが多いです。チーズやヨーグルトも食事の一品に加えてタンパク質補給をしましょう。
乳製品は、ホエイプロテインやカゼインプロテインの原料です。乳製品のタンパク質は8割がカゼイン、2割がホエイです。カゼインはゆっくり体内に吸収されるので継続的にアミノ酸を供給しつづけるという特徴があります。
食品名 | タンパク質量(g) | 脂質(g) | カロリー(Kcal) |
---|---|---|---|
プロセスチーズ | 22.7 | 26.0 | 339 |
カマンベールチーズ | 19.1 | 24.7 | 310 |
カッテージチーズ | 13.3 | 4.5 | 105 |
ヨーグルト(脱脂/加糖) | 4.3 | 0.2 | 67 |
低脂肪乳 | 3.8 | 1.0 | 46 |
チーズは優秀なタンパク源ですが、プロセスチーズとカマンベールチーズは脂質が多いので、体重を増やしたい方向けです。脂質を落としながら筋肉を付けたい方に向いているのは、カッテージチーズということになります。
それにヨーグルトや低脂肪乳を取り入れて筋肉づくりを行いましょう。乳製品にはカルシウムも豊富に含まれています。
ナッツ・豆・イモ類
植物性のタンパク質はナッツや豆、イモ類から補給しましょう。いずれも非常に栄養価に富んでいます。
食品名 | タンパク質量(g) | 脂質(g) | カロリー(Kcal) |
---|---|---|---|
らっかせい | 22.7 | 49.4 | 585 |
アーモンド | 19.1 | 53.6 | 606 |
納豆 | 13.3 | 10.0 | 200 |
ひよこ豆(ゆで) | 4.3 | 0.2 | 171 |
ナガイモ | 2.2 | 0.3 | 65 |
らっかせいやアーモンドは、タンパク質が多いのですが、脂質も多いので気になる方もいると思います。ナッツ類の脂質は、リノール酸やオレイン酸が多く体内で善玉コレステロールになります。
アメリカで行われた実験に、低カロリーダイエットを2つのグループにわけておこなったものがあります。一つは、できるだけ脂質をとらなかったグループ。もう一つはアーモンドなどから脂質をとるようにしたグループです。その結果、アーモンドを食べていたほうがダイエットに成功し、12ヶ月後のリバウンドも少なかったそうです。健康的に痩せるには、質の良い脂質を適宜とることが重要であることがわかります。
マカダミアナッツ、ピスタチオ、くるみ、ゴマもオススメです。腹持ちが良いので間食などで補給してください。バターピーナッツはカロリーも相当なものになりますので、注意してください。ローストしたものをおすすめします。
大豆製品の納豆や豆腐は高タンパク食品です。木綿豆腐は100g中に6.6gを含有しています。またひよこ豆、レンズ豆もカリウムや鉄などが多いです。サラダなどで手軽にとることができます。
イモ類も総じてカラダによく、ナガイモやヤマトイモ(ともにとろろの原料)、サトイモ、サツマイモを食事に取り入れるようにしましょう。
野菜・果物類
果物や野菜には、タンパク質は少ないのですが、筋肉づくりに効果的な栄養素を豊富に含んだものがあります。以下にご紹介します。
ほうれん草
多くの栄養素が豊富に含まれており、特にビタミンK、カリウム、鉄の量は素晴らしいものです。ぜひ多く食べてほしい食品です。
ラトガース大学の研究者は、ほうれん草が筋肉の成長アップを増加させることができることを証明しました。これはタンパク質合成を刺激し、ホルモンレベルに影響を及ぼさずに筋肉の成長をうながすベータエクジステロンが含まれているからだそうです。
ブロッコリー
タンパク質、糖質、ビタミン、ミネラル、繊維が多く含まれています。またブロッコリーの栄養素インドール- 3-カルビノールは女性ホルモンの筋肉抑制作用を減少させる効果があるとされています。アメリカ人は生のまま食べます。できるだけ加熱の時間が少ない料理法で食べましょう。
バナナ
バナナは3種類の糖質を有しています。果糖、ショ糖、ブドウ糖です。これらの糖質はトレーニング前後に非常に効果的なものです。バナナは脂質とコレステロールがまったくありません。持ち運びがしやすく、手軽に食べられるという点でも素晴らしいフルーツです。
パイナップル
パイナップルには、ブロメラインというタンパク質消化酵素が含まれています。肉料理を食べるときに一緒にとると消化吸収が良くなります。また、筋肉の炎症を減少させ痛みを引かせる効果もあります。トレーニング後の食事で取ると回復がはやまります。ちなみに硬い牛肉をパイナップルの汁に10分ほど漬けておくと柔らかくなります。
パパイヤ
パパイヤにも、タンパク質の消化分解酵素パパインが含まれています。食事からとったタンパク質を吸収しやすいペプチドへと変化させます。
その他の野菜 トマト、スイートコーン、ピーマンもおすすめします。
穀物類
精白米ではなく玄米や多くの雑穀が含まれた米のほうが、筋肉トレーニングの効果をアップさせます。糖分はカラダには不可欠で、トレーニング直後に炭水化物3〜4:たんぱく質1の割合で摂取すると疲労回復効果が得られます。
玄米
欧米でも多くのボディビルダーが主食にしています。この複合炭水化物は、エネルギーが持続的であることが最大のメリットです。最大400%まで成長ホルモンレベルを増加させるGABA(γ-アミノ酪酸)が高い炭水化物です
小麦胚芽
タンパク質が豊富に含まれています。またオクタコサノールが高い食品です。オクタコサノールは運動パフォーマンスをアップさせる効果が期待でき、スタミナをつけ、エネルギーを生み出すサポートをします。トレーニングの1時間〜30分前に小麦胚芽を食べるとトレーニングで維持力を高めるyのに役立ちます。
全粒粉
小麦粉の一種で、普通の小麦粉では取り除かれる表皮や胚芽までも一緒に挽いて粉にしたものです。薄力粉と比較して3倍程度の食物繊維や鉄分を含み、ビタミンB1の含有量も高いです。食物繊維も豊富で、吸収がゆるやかなので筋トレファンの食事には好適です。
オーツ
燕麦と言います。燕麦を押しつぶしたのが押麦で、これが「オートミール」です。炭水化物、繊維、タンパク質、ミネラルやビタミンの完璧なブレンドともいえ、ダイエッターやボディメイクをする人に人気です。オートミールは、お湯や温めた牛乳に5分ほど戻しておかゆのようにして食べます。塩系や甘み系どちらの味付けでも食べることができます。
キヌア
健康食品として広まってきた穀物で日本古来のヒエやアワに似た小さい粒です。キヌアは精白米と比べ、糖質が少ないのですが、タンパク質、食物繊維、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄を含みます。玄米を炊く時に加えたり、サラダの上に振りかけることで筋肉の発達を促します。
その他・忘れないでいただきたいもの
ホエイプロテイン
プロテインは、簡単かつ低コストで良質なタンパク質を得るベストな方法です。もちろん食事からタンパク質を取ることを優先してほしいのですが、それだけではなかなか1日の必要量を補給することは難しいのです(量的にもコスト的にも)。
ホエイプロテインは、乳清中(チーズを作るとき凝乳から分離する水っぽい部分)に含まれるタンパク質です。即効吸収性に優れているので、トレーニング直後、まさに体がタンパク質を必要としている時に補給することで最高の成果を発揮します。
プロテインの効果や選び方については別記事「筋トレの効果を最大限に高めるプロテインの選び方と全知識」をご参照ください。
水
水は生命を維持するだけでなく、トレーニングパフォーマンスをアップさせるのに非常に重要です。乾きをおぼえる前にこまめに水分補給してください。水の効能については後述します。
酢
汗を多くかくと塩っからいものが食べたくなりますが、つい塩分過多になりがちです。酢を多く使うことで塩分を少なくすることができます。黒酢、リンゴ酢、香酢にはBCAAやクエン酸が多く含まれており、疲労回復効果、血液サラサラ効果、美肌効果などがあるとされています。
出汁(ダシ)
出汁も塩分を少なく食事するために有効活用しましょう。カツオダシにはナイアシンが豊富に含まれていて、疲労回復効果や血液サラサラ効果があります。コンブダシには中性脂肪抑制効果や血栓防止作用があります。
食物繊維
消化機能を改善し、糖の血中濃度を適切に保ち、長い目で見ると心臓や血管等の健康を増進してくれます。便通にも貢献します。炭水化物に多く含まれる。低糖質ダイエットをやる人は注意。茹でた豆類、ヒジキなどの海草類、シイタケなどのキノコ類、寒天、オートミールに多く含まれます。
3.筋トレファンのためのオススメレシピ集10選
脂質の少ない食品は、旨味が少なくパサパサして食べにくかったり飽きがきたりするものです。ここでは一手間をかけることでとてもおいしく頂ける高タンパク食や筋肉のためにとっておきたいメニューをご紹介します。
■ササミが旨い!!ゴマ油黒コショダレ焼き★
ササミは焼いて塩こしょうやワサビ醤油で食べる人が多いと思いますが、たまには健康的なゴマ油でコクを出した料理はいかがでしょう。とても簡単に作れます。
【材料】(ささみ1本につき)/ゴマ油小さじ1~/黒コショウたっぷり/塩コショウ(なくても♪)ひとふり
レシピはこちら→cookpad.com
■ヘルシー♪簡単★鶏ささみハム
鶏肉で作る自家製ハム「とりハム」の一つです。ささみを大量に買ったときに作っておくと良いでしょう。寝かせる必要があるので1日半ほどかかりますが、待つだけの甲斐はあります。バジルはなくてもOK。ハーブソルトが1つあるとこういう時に便利です。ムネ肉でも作ることができます。
【材料】鶏ささみ6本/塩小さじ1/砂糖小さじ2/粗挽き黒こしょう適量/バジル(ドライ)適量
レシピはこちら→cookpad.com
■棒棒鶏のタレ
棒棒鶏(バンバンジー)は鶏ムネ肉やササミをおいしく大量に食べることができるお手軽料理です。ご紹介のレシピではキュウリもたくさん食べられます。ニンニクはチューブで少々でも大丈夫です。
【材料】すりゴマ・砂糖・味噌・酢・醤油・ごま油 各大さじ1/ニンニクみじん切り 1片/豆板醤 お好みで少々
レシピはこちら→cookpad.com 蒸し鶏の簡単な作り方もリンク先にあります。
■豚ヒレ肉の具沢山スープ
筋トレ用の素晴らしいメニューです。豚ヒレ肉に加えて、ブロッコリーや大豆を多量に食べることができます。大豆の他にレンズ豆やひよこ豆を使ってもおいしいです。野菜の水分で水を一切使わないので栄養素をぞんぶんにとることができます。
【材料】豚ヒレ肉 350g/玉ねぎ1個/にんじん1本/ブロッコリーの芯1、2本/トマト3~5個/大豆の水煮パック1袋/にんにく1片/しょうが1片 ☆調味料☆ コンソメの素1個/塩、こしょう少々/小麦粉 少々
■湯むきトマトと長いもとステーキのサラダ
牛肉(ヒレ等の赤身肉)とナガイモの相性はよく、ステーキの際に厚く輪切りにしたナガイモをバター醤油で一緒に焼くと大変おいしくいただけます。ナガイモは、ビタミンB群、パンテント酸、カリウム、鉄、銅、セレンなどが豊富に含まれ、とても栄養価が高い食材です。ご紹介するレシピは長いもと牛肉をあっさりヘルシーにたくさん食べられるレシピです。湯むきは多少手間が必要ですが、一度やってみてください。そのままでもいいという方はそのままで(笑)。
【材料】キユーピー テイスティドレッシング『胡麻 こく味』適量/プチトマト8個/牛肉(ステーキ用)100g/長いも100g/万能ねぎ6本/わけぎ1本/塩少々/こしょう少々/オリーブ油適量
レシピはこちら→coocpad.com
■自家製が一番!簡単ツナ
ツナ缶詰を自宅で作ることができるのを知っていますか? マグロやカツオを安く買うことができたら試してみてください。加熱用のアラでもOKです(その場合は骨や皮はできるだけ取る)。作った後は冷凍して保存することができます。ご紹介するレシピでは、ノンオイルとオイル漬けの両方の作り方を記載しています。
【材料】まぐろ(サクやアラなど・カツオでもOK)150~180g/水150㏄/白ワイン大さじ2/塩 小さじ1/2/コンソメキューブ1個/ローズマリー(ローリエやタイムでも)/1~2本/オイル入りならオリーブオイル 適量
レシピはこちら→cookpad.com
■鮭と里芋のみりん焼き
cookpad dietのオフィシャルレシピ。鮭と里芋は非常に相性がいいので、他にも多くのレシピが公開されています。これはオフィシャルだけに高タンパク質かつおいしく、手軽でカンタンと非の打ち所がありません。里芋には降圧作用があるのでぜひ多く食べてほしいものです。
【材料】鮭100g/里芋 50g/木綿豆腐 30g/酒 小さじ1/みりん 小さじ1/醤油 小さじ1/小ねぎ 少々
レシピはこちら→cookpad.com
■【お手軽】ほうれん草とサバ水煮缶の和え物
とてもカラダに良いほうれん草とタンパク質の多いサバ缶のカンタン和え物です。ほうれん草は熱湯に10秒の茹で時間でOK。すぐ水にとってください。サバ缶の水も切って和えるだけです。サバには塩気がありますので、加えるめんつゆの量は少なめから試してください。
【材料】ほうれん草 5株(袋半分)/サバの水煮缶 1缶/めんつゆ 適量
レシピはこちら→cookpad.com
■簡単ネバネバ蕎麦
ソバは、胚芽が実の中にあり、挽く時に一緒に入るためにビタミンBが米や小麦より多く含まれています。タンパク質も豊富で、通常そば粉の10%はタンパク質です。食物繊維やポリフェノールも含まれています。タンパク質や他の栄養素を多めにとるには、なるべくそば粉の多い麺を選んでください。ナガイモや納豆、卵を入れることで筋トレ向けのメニューです。レシピでは卵黄になっていますが、お好みで全卵でもいいでしょう。その他、モロヘイヤやほうれん草などを加えても栄養豊かにおいしくいただけます。
【材料(2人分)】蕎麦乾麺 180g/オクラ 6本/味付きめかぶ 1パック/納豆 2パック/なめこ 一袋/ナガイモ 10㎝程/ミョウガ 適量/麺つゆ 適量/卵黄 2つ
レシピはこちら→cookpad.com
【材料】ほうれん草 1株/りんご 1/4個/パイン 1/8個分/バナナ 1本/牛乳 100 cc/水 150 cc
4.筋肉をつけるためにはカロリー計算は不要!このポイントだけを意識!
筋肉をつけるためには、食事を日にどれだけ、いつ食べればいいのかという疑問があるかと思います。一般的に言われている方法は、
除脂肪体重(体脂肪率をもとに体重から脂肪を除いた体重)×40=1日に取るべきKcal
です。体重70kgで体脂肪率20%の人は1日2240Kcalを取って下さいということになります。そしてここからカロリー比率でタンパク質・脂質・糖質の計算をします。これは乱暴に言うとタンパク質3:脂質1:糖質6くらいの数字になります。(脂質9Kcal/1g、タンパク質と糖質4Kcal/1gとして計算)
これで食事を食品ごとに計算していくことになるのですが、毎回行うのは正直面倒くさいですし、自分で決めた数字に縛られることもストレスになります。
ご紹介する方法は、名著「コアパフォーマンストレーニング」で著者マーク・バーステーゲンが伝える、心がけだけで、健康的に体を引締めながら筋肉をつけ、スポーツパフォーマンスアップができるメソッドです。以下にそのポイントをお伝えします。
4−1.食事は一回の量を少なく。こまめにとることで血糖値を一定に保つ
トレーニングを行う人は、1日6食とることをマーク・バーステーゲンは推奨しています。
6食と聞くと、かなりの量と感じますが、これは間食やトレーニング直後のプロテインも含んでいます。こまめに取ることで長時間の空腹状態を作らないようにすることが目的です。
動物は、消化器内のエネルギーが枯渇すると、自分の持っている筋肉を分解してエネルギーを得ようとします。脂肪は温存され、タンパク質を先に分解してエネルギー源にします。
血糖値が少なくなるとストレスを感じることにもなり、手近にある食べやすいものを口にしがちです。もちろんトレーニングをしないことでも脂肪がついてしまいます。
4−2.何も口にしない時間をできるだけ少なくする
空腹の時間が長いと、前述の通りカラダは自分の筋肉を分解しようとします。また、一度に食べる量が増えがちです。睡眠1時間くらい前に最後のドリンクを。起床後すぐにリンゴ半分やフルーツドリンクをとるなどで、何も口にしない時間を8時間程度に押さえることができます。
夕食前にトレーニングする人は、トレーニング前にプロテインドリンクを飲むのもいいでしょう。
4−3.1回の食事で、肉や魚は100g程度、炭水化物は握りこぶし1つ分でOK
こまめに何度も食事をとれば、1回あたりの食事は量が少なくてすみます。体重70kgの人であれば、1日のタンパク質量は105g程度。3食の食事から60g、プロテイン2回で30g、間食で15gのタンパク質を補給すればいいのです。1食あたり20gのタンパク質は、肉魚を100g食べるだけでクリアできます。
炭水化物は糖となるだけでなく、水分を体にキープする役割も果たし、脳のエネルギー源ともなります。脂質も健康にとっては不可欠な栄養素です。極度な低糖質や低脂肪ダイエットをしないようにしましょう。
4−4.脂肪も必要な栄養素。質の良い脂肪をとろう
脂質は、健康的なカラダづくりに不可欠です。細胞膜は脂質でできていますし、体内の水分を保ち、関節や臓器、皮膚、毛の細胞を修復する際にも使用されます。
体に良い脂質は「不飽和脂肪酸」と呼ばれるものの一部です。これは魚の脂や亜麻仁油、ごま油、オリーブオイルに含まれます。コレステロールレベルを下げる働きがあると言われています。
不飽和脂肪酸でも、マーガリン等に含まれる「トランス脂肪酸」は、近年危険性が騒がれていますので、摂取を控えるようにしましょう。
4−5.間食でも低GI食やタンパク質を補給する
低GI食とは、糖の吸収がゆっくりな炭水化物のことです。血糖値の極端な上下変動がないようにすることができます。これがなぜ必要かというと、急激な血糖値を上昇させることは、急激な燃焼につながります。燃えてしまった糖質はすぐに低下し、再度糖質を欲するようになるからです。具体的な低GI食は下記の表をご参考ください。
低GI食 | 玄米、五穀米、ハト麦、小麦全粒粉パン、サツマイモ、グリーンピース、オートミール(戻しに5分かかるもの)、モモ、オレンジ、リンゴ、グレープフルーツ、サクランボ、無脂肪乳など |
---|---|
中GI食 | 麦、ライ麦パン、マッシュポテト、トウモロコシ、バナナ、パイナップル、全粒粉パン、チーズピザ、オートミールクッキーなど |
高GI食 | 白米、もち、赤飯、フランスパン、食パン、ロールパン、ナン、ベーグル、ベイクドポテト、ドーナツ、全麦クラッカー、プリッツェル、コーンチップ、スイカ、ジュース類、果糖されたシリアルなど |
4−6.朝食は多くの栄養素をバランス良く。砂糖や甘味料は控える
朝食は、カラダを目覚めさせ、一日の活動の元となるもので最も大事な食事と言えます。ですのでなるべくバランス良く食べるようにしてください。
睡眠中、カラダは栄養やエネルギー源を使い切ってしまっている状態です。このタイミングで朝食をとらないことは、筋肉が栄養として消費される(カタボリズム)ことになってしまいます。朝食は、代謝を促進し、脳に燃料を供給する役割もあります。多くの栄養素をバランスよく取れるようにしましょう。
4−7.間食は菓子ではなく、吸収のゆっくりな糖質やタンパク質を
ナッツ類は、脂肪が多いので敬遠されがちですが、優秀な間食になります。毎日一握りくらいのローストされたナッツを、低脂肪乳や無脂肪乳と一緒に間食としてとることをおすすめします。ナッツ類には前述の良い脂肪が豊富にあり、カラダに対して抗酸化作用をもたらします。
その他おすすめなのは、低脂肪乳、低脂肪ヨーグルト、フルーツ、ブロッコリー、鶏のムネ肉やササミのバー、ツナ、ビーフジャーキーなどです。組み合わせてとると効果的です。
4−8.足りないと感じたビタミンミネラルはサプリメントで補給
この記事にある食品のみならず、バランス良く多くの食品を取るようにしましょう。厚生労働省では1日30品目以上を食べるようにおすすめしています。これを実現するには結構な工夫が必要ですが、できるだけ意識してください。サラダにも海藻やキノコ、ゴマ、シソ等を加えたりしましょう。
取りにくい、または不足しがちな栄養はサプリメントで補給することができます。ナチュラルかつ風味や色付けをしていないマルチビタミン錠剤が適しています。しかしあくまでも補助食品なので、「サプリントで補給しているから大丈夫」と思わないようにしてください。
4−9.水をできるだけ飲む
「水は1日4リットル飲んでほしい」と、マーク・バーステーゲンは述べています。トレーニングの前・中・後に十分に水分補給をしていることで、筋トレの壁をつきやぶることができるのだそうです。
これはなぜかというと、筋肉は水分不足によりどんどん弾力性が失われるからです。筋トレをやる方はぜひ取り組んでみていただきたいと思いますが、難しいと実感するかもしれません。これについてマークは以下の方法をおすすめしています。
・起床時にコップ2杯の水を取ること
・食事前後に1杯の水を飲むこと。これにより食事量を減らすこともできる
・日中も合間を見てこまめに水を飲むこと
・トレーニング中も十分に補給すること
・一般的なトレーニングや競技ではスポーツドリンクではなく水のみでOK
としています。塩分やエネルギー源の補給はタブレットや食品などから行うようにしましょう。
水は、取りすぎても体に悪影響を与えることなく排出されます。水分補給が適正かどうかは、尿の色で判定できます。なるべく色が薄いほうが健全であるといえます。
【参考】仕事の後にトレーニングする人のための食事プラン
07:00 | グリーンスムージー、全粒粉小麦パン、ゆで玉子、鶏胸肉と生野菜のサラダ |
---|---|
10:00 | 低脂肪ヨーグルト |
12:00 | 昼食:サバ味噌煮、五穀米いりご飯、ひじきなどの小鉢、生野菜サラダ、スープ |
15:00 | 間食:素焼きミックスナッツ一握り |
17:30 | トレーニング(1時間)開始 |
18:30 | ホエイプロテイン20gと豆乳のシェイク |
19:30 | 夕食:豚肉生姜焼き&緑黄色野菜のソテー、五穀米いりご飯、海藻サラダ、味噌汁 |
21:30 | カゼインプロテイン20g |
5.コンビニで買える筋トレ食
自炊をすることが、健康的でバランスのよい食事をとるためにはオススメの方法です。コストパフォーマンスも優れています。しかし現代社会ではなかなか自炊だけでは難しいでしょう。仕事の合間に利用するのがコンビニです。ここではコンビニで買うことができる筋トレ食をお伝えします。(価格は記事執筆時の税別価格)
■サラダチキン(セブンイレブン)
ダイエッターに人気のサラダチキン。ボリュームたっぷりなのにタンパク質が多く(23.8g)、脂質や糖質が少ないということがメリットです。プレーンやハーブ、シトラスレモンの3種類があり、198円です。各社でも同様の商品が出ています。ナトリウム量が少ないほうをおすすめします。
■あたりめ
スルメは高タンパク食品です。塩分が多いので多量に食べることはおすすめではありませんが、間食で取り入れることはよいでしょう。製品23g中にタンパク質が18g!小さめの卵3個分のタンパク質です。アゴに力が入るので、脳に対する刺激も得られます。ただ編集部の実験では、開封するとオフィス内に香りが漂います。それが気にされない環境で食べることがいいでしょう。写真はセブンイレブンの「こだわりのあたりめ」123円です。
■おでん
コンビニ各社で出しているおでん。自分の好きな物を好きなだけ選べて楽しいですよね。低カロリーなので好んで食べている方も多いと思います。とりわけ魚製品は高タンパクなのでおすすめです。例えばタコ串、つぶ貝串、つみれ、ちくわがオススメです。だし汁は塩分が多いのでなるべく少なめで持ち帰り、飲むのを控えましょう。画像はファミリーマートのおでんです。
■無脂肪ヨーグルト ダノン・オイコス
110gというボリュームがありながら100kcal未満!通常のヨーグルトと比べて約3倍の乳原料を使用し、約2倍のタンパク質が含まれるということで、タンパク質量は9.6gもあります(ストロベリーの場合)。特徴なのは水切り製法。通常のヨーグルトの水を切ることで濃縮され食べ応えのあるヨーグルトになりました。そのぶんホエイプロテインは失われて、カゼインプロテインがメインになったのでしょうか? この他、ブルーベーリーやパッションフルーツも。それぞれソースが中に入っているのでおいしく楽しくいただけます。159円。
■素焼きミックスナッツ(セブンイレブン)
ナチュラルローソンの素焼きミックスナッツを取り上げようとしましたが、販売が終わってしまいました。かわりにセブンイレブンの商品を紹介します。ナッツは、以前は油と塩分多めの商品が多かったのですが、近年は各社とも脂質・塩分無添加のモノが増えてきて、筋トレファンには嬉しい限りです。これは70gで458kcal、タンパク質は12.5g。間食として2日で1袋を食べきる感じが良いでしょう。298円。
6.まとめ
筋トレファンに食べていただきたい食品や食事の方法についてお伝えしました。日頃のトレーニングと併せて、ご紹介した方法を日常生活で意識し実践していただければ3ヶ月で素晴らしい筋力を手に入れることができるはずです。その日を楽しみにどうぞお励みください。
参考図書:コアパフォーマンス・トレーニング(大修館書店) Amazon書籍紹介ページ ※トレーニングの方法や食事、休日の過ごし方などトレーニングを行う方におすすめの一冊です。CD-ROMつき。
またこの記事は、次の2つのサイトの栄養成分表示を参考にしました。お礼申し上げます。