抗酸化作用が高い栄養素を食品から摂る!最善方法はコレ!

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抗酸化作用の高い栄養素をお探しの方が大勢います。

「抗酸化作用=カラダにとてもいい」というイメージですよね。どうせ摂るなら最も効率よくと思います。

なぜ私たちに抗酸化作用が必要かというと、日常の活動で活性酸素が体内で増えてしまうからです。

がん、脳卒中、白内障などはそれぞれ別の病気ですが、これらの原因は一つだと主張される方々が内外に大勢います。それが「活性酸素」です。厚生労働省でも活性酸素については体内バランスをとるべきだとして、ホームページで解説しています。

ここでは、活性酸素と抗酸化作用が高い栄養や食品について解説します。最後までお読み頂ければ、どのような食生活や栄養素が健康に最適かお分かり頂けます。抗酸化食品やサプリについてお知りになりたい方はぜひご一読ください。


1.活性酸素とは

抗酸化作用を語るうえで欠かせないのが活性酸素の原理です。酸素は生物にはなくてはならない元素ですが、他の元素と結びつきやすい性質があります。生命維持の活動中に酸素の一部が活性酸素に変質します。

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失われた電子を埋め合わせるべく、他の原子から電子を奪おうと活発に動き回ります

「活性化」とは、その名の通り平常よりもよりアクティブに攻撃的になっているとイメージしていただいて構いません。

原子は本来、原子核のまわりに対となった電子を持っていますが、一部の原子はこの電子が失われてしまい。その失った電子を補うべく不安定かつ活発に働き、色々な物質と反応しやすい性質をもったものとなります。このような原子をフリーラジカルといい、活性酸素はその代表格です。酸化、変質させる性質が通常より強い酸素ということがいえます。

活性酸素は全てが悪というわけではありません。その強い作用で、体内に侵入した細菌などを取り除いたり、白血球やマクロファージなどの「免疫機能」の一部として細菌などを攻撃したり、エネルギーを作る仕組みの中であまった水素と結合して水に変化し、体外へ水素を排出する働きなどもしています。

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変性細胞が増えることでさまざまな悪影響をカラダにもたらします

 また通常は余剰な活性酸素のほとんどは、生体内に存在する生体内防御酵素SOD(Superoxide Dismutase)により除去されるのですが、数が増えすぎてしまうと体内反応だけでは消すことができなくなります。この状態を酸化ストレスとよびます。

酸化ストレス下にあると老化や免疫力低下、細胞の変質などを招き、いろいろな疾患の原因になりうると考えられているのです。


2.活性酸素が関係すると考えられる病気

アメリカで1997年に発売されたContemporary Ayurvedaという書籍では下記のように列挙しています。(出典元の見解であり、活性酸素を増やさないように生活していてもこれらの病気になってしまう方はいます)

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・がん

・動脈硬化、アテローム性動脈硬化症

・心臓病

・脳血管疾患

・呼吸器疾患

・肺気腫(研究発表 クロスら1987)

・糖尿病(研究発表 佐藤ら1979)

・関節リウマチ(研究発表 クロスら1987、グリーンワルド&モイ1979年、1980年ほか)

・骨粗しょう症(研究発表 フーパー1989、ストリンガーら1989)

・潰瘍

・日焼け

・白内障(研究発表 丹羽&ハンセン、1989、八木1977)

・クローン病(研究発表 丹羽&ハンセン1989)

・ベーチェット病

・エイジング

・老衰 などです。これを見ると活性酸素を増やすことはなるべく避けたいと思います。

“抗酸化物質と疾患の関係はまだ分からないことが多い”

  • 抗酸化物質は広く癌の進行の抑制に使われているが、逆に癌の治療を妨げている可能性が示唆されている。これは、治療によってさらに細胞が酸化ストレスの影響を受けやすくなるというものである。また、ガン細胞の酸化還元ストレスも減少するため、結果的に抗酸化物質サプリメントは放射線療法と化学療法の有効性を減少させている可能性もある。他方では、抗酸化物質が副作用を減少させ、寿命を延ばしていると提言している報文も存在する。 wikipedia「抗酸化物質」より

3.活性酸素を増やす原因

活性酸素が増える原因には、人間の自然な活動のものもありますが、多くは自然の状態では不必要なものばかりです。

以下は避けざるを得ないものです。

・免疫システム(免疫系の細胞がカラダを守る武器として生成します)

・エネルギー生産(すべての細胞のエネルギー生産方法は、連続的かつ大量に活性酸素を生じさせます)

以下は避けたり控えることが可能なものです。

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・激しい運動(代謝が促進され、また全ての細胞の動きが活発化しますので、活性酸素が増えます)

・ストレス(ストレスの多い生活はフリーラジカルを大量生産します。肉体的、心理的な激しい刺激をなるべく避けた方が活性酸素が生じにくいとのことです)

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・ 大気汚染(一酸化炭素、酸化窒素、アルデヒド、硝酸アルキル)

・化学肥料や農薬などの農業化学物質

・毒素(四塩化炭素、パラコート、ベンゾピレン、アニリン染料、トルエンなど)

・トランス脂肪酸(マーガリンなど)

・医薬品(アドリアマイシン、ブレオマイシン、マイトマイシンC、ニトロフラントイン、 クロルプロマジンなど)

・タバコ

・放射線、日光 などです。

4.活性酸素を減らすには【1】 抗酸化物質を食事からとる

活性酸素対策に有効なのが抗酸化作用です。抗酸化作用とは、活性酸素の発生やその働きを抑制したり、活性酸素そのものを取り除く作用のことで、抗酸化物質とはその働きをする物質のことです

ここから抗酸化作用のある栄養素についてお伝えします。しかしながら、栄養素単体でとるよりも食品として食べた方が効果が高いと言う研究発表が複数あります。

当ブログとしては、色素が豊富な緑黄色野菜を多く摂り、豆類や果物、乳製品、醗酵食品等をバランス良く食べることで抗酸化作用は十分であると考えます。

“栄養素単体よりも食品から摂った方が効果が高い”

  • 病気の予防には野菜や果物のその他の物質(例えばフラボノイド(ポリフェノール)類)または複合混合物が関わっていると考えられる。

    例えば、食事と癌について、多くの食品が癌の予防に効果を示す抗酸化物質を含む有効成分を含んでいるが、これらの有効成分を単離したものは食品の摂取と同様の効果をもたらさないようである。いくつかの研究では、食品から単離された有効成分が癌の予防に効果を示さないことが報告されている。しかし、食品全体を摂取することによって癌の抑制が認められるとされている。wikipedia「抗酸化作用」より

さて、有名な抗酸化物質としては色素由来のポリフェノールとカロテノイドがあります。

ポリフェノール

すっかり有名になったポリフェノール。その正体は光合成によってできる植物の色素や苦味の成分であり、植物細胞の生成、活性化などを助ける働きを持っています。。ほとんどの植物に含まれており、その数は5,000種類ともいわれています。

ベリー類

ベリー類にはアントシアニンなどのポリフェノールが豊富に含まれています

特に抗酸化作用で注目されているのは

・アントシアニン(ブルーベリー、クランベリーなどのベリー類、アサイー、シソなど)

・イソフラボン(大豆などのマメ類)

・サポニン(大豆、小豆、オタネニンジン、ぶどうの皮など)

・セサミン、セサミノール(ゴマ)

・レスベラトロール(赤ワイン・タデ科の葉)

・リグナン(アマニ、梅酢)

・ルチン(そば)

・カテキン(緑茶)

・タンニン(紅茶・ウーロン茶など)

などです。

カロテノイド

カロテノイド(カロチノイド)は、食品に含まれる赤、橙、黄色など色素のグループです。これらの色素は食物だけでなくカニやエビなどの甲殻類や、動物(フラミンゴなど)にも現れることがあります。

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目に鮮やかな野菜はカロテノイドが豊富に含まれています

β-カロテンやリコピン、ルテインは緑黄色野菜や果物など多くの食品に含まれます。他にはエビやカニの外殻や肉、さけ・ますなどの肉に含まれるアスタキサンチンなどが知られています。

5.活性酸素を減らすには【2】 抗酸化ビタミンも食事に組み込む

また、抗酸化作用を持つと考えられているビタミンもあります。活性酸素の働きを抑える作用を持つビタミンのことで、ビタミンA・ビタミンC・ビタミンEなどが知られています。

しかしながら活性酸素を怖がってそのビタミンが含まれる食品ばかり食べるのは感心しません。摂りすぎると過剰摂取障害になる栄養素もありますし、食事のバランスも悪くなります。なにごとも「過ぎたるは及ばざるがごとし」なので、適度に食事に組み込むようにしましょう。

ビタミンA

脂溶性ビタミンの一つで、油やアルコールに溶けて吸収されます。体内に蓄積されやすく過剰摂取障害もあるので、特に妊婦の方は注意しましょう。

鶏や豚のレバーに豊富に含まれますが、多すぎるくらいの量でコレステロールも多いので緑黄色野菜からとることをおすすめします。

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ほうれん草とにんじんは相性がいい食べ物です

・モロヘイヤ

・にんじん

・バジル

・ほうれん草(ゆで)

・あしたば

・春菊

ビタミンC

柑橘系のイメージが強いビタミンC。実は緑黄色野菜に豊富です。熱で失われやすいのでなるべく生で摂りましょう。多量に摂っても2~3時間で排泄されるので、1度に摂るのでなく3食に分散して摂ってください。

アセロラジュース

アセロラはレモンよりもはるかに多くビタミンCを含んでいます

・赤・黄ピーマン(普通のピーマンの倍)

・アセロラジュース

レモン

・なすのからし漬け

・ケール

・にがうり

・キウイフルーツ

・赤キャベツ

ビタミンE(トコフェロール)

脂質の連鎖酸化を抑制する効果があります。魚卵を筆頭に魚介類に多く含まれます。脂溶性ビタミンなので、摂り過ぎには注意しましょう。

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質の良い植物性油脂は、ビタミンE以外にもオレイン酸やリノール酸という栄養素を豊富に含んでいます

・ひまわり油(サンフラワー油)、綿実油、べにばな油(サフラワー油)、コーン油などの植物性油脂

・すじこ・いくら・たらこ

・いわし油漬け

・モロヘイヤ

・オリーブのピクルス

・大根葉

・カボチャ

・鯛

・赤ピーマン

・子持ちかれい

6.その他に抗酸化作用の高いと考えられる栄養素

・ラクトフェリン

チーズなど乳製品に豊富に含まれるたんぱく質です。免疫力強化や脂質代謝など豊富な機能があるとされています。

・メラノイジン

食品を加熱や醗酵した時などに生じる褐色色素の栄養素です。これ自体がフリーラジカルなのですが、ほかのフリーラジカルを捕まえる働きがある変わった成分です。タマネギを加熱し飴色がさらに濃くなった時や味噌の醗酵が進んでより褐色になると増えていきます。

7.その他に抗酸化作用が高いと考えられる食物

Banana

バナナは高機能食品として知られています。トレーニング後にもおすすめです

・バナナ

・ココナッツオイル

・牡蠣

・小麦胚芽

・タマネギ、ニンニク

・味噌

・低カロリー食

8.まとめ

活性酸素とその害を防ぐための抗酸化作用のある食品・栄養素についてお伝えしました。健康を維持するには良い栄養と運動、休養が不可欠です。本文でも触れた通りなにか単品の栄養素を意識して摂るよりも、緑黄色野菜や果物、豆類、海産物、醗酵食品、良い脂質などをバランス良く食事に取り入れ、低カロリー食生活に務めることが最も健康に良さそうです。

この記事が皆さんの健康づくりにお役立て頂ければ幸いです。

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