朝起きて首を動かしたときにびっくり。「いてっ!」
首を傾けようとすると起こる激痛。「寝違えだ!」
寝ている姿勢が悪かったのか、首が痛くて動かない。このような経験、一度はありますよね。
痛みが出ないのが一番ですが、できることなら早急に治したいですよね。そこでこの記事では今すぐできる寝違えの痛み解消体操と、寝違える原因、さらに予防改善ストレッチをお伝えします。寝違えを二度と起こしたくない人はぜひ参考になさってください。
この記事は石塚利光が監修しました。 日本コアコンディショニング協会コアコンディショニングリサーチディレクター/東京大学女子バレーボール部トレーナー/米国公認アスレティックトレーナー (BOC-ATC) /日本トレーニング指導者協会・認定上級トレーニング指導者(JATI-AATI)/ペンシルベニア州立カルフォルニア大学卒業/前・福岡大学助教/訳書「アスレティックボディ・イン・バランス」(Gray Cook著) |
目次
1.寝違えの痛みが出たときに効果的な改善体操
ここではまず寝違えの痛みを今すぐ解消するための簡単なエクササイズについてお伝えします。寝違えてしまったときは肩甲骨まわりの筋肉をほぐすことが効果的です。
※痛みが強く、体操の動作を行うのが難しい場合は、炎症などがひどい場合や他に原因がある可能性が高いので整形外科医など専門家に相談することをお勧めします。
1−1.腕引き体操
椅子に座ってできる簡単なエクササイズです。肩甲骨と脇の下をほぐす効果があります。
エクササイズ方法:
背もたれから背中を離した状態で椅子に座ります。腰が反りすぎないように意識して軽く胸を張り、肘をまっすぐ後ろに引くイメージで腕をカラダの後方へ引きましょう。引いた状態で10秒間キープし、それを5回繰り返します。
1−2.シュラッグ
肩甲骨の上下運動です。肩甲骨を意識的に動かしてストレッチをかけていきます。
エクササイズ方法:
綺麗な姿勢を意識して立ちます。このとき、足は腰幅から肩幅くらいに開きます。肩をすくめるようなイメージで真上に引き上げ、動きをコントロールしながら肩甲骨を下げるようにして肩を元に戻します。このとき首を長くするようにして肩甲骨を下げるとさらに効果的です。
力を入れず滑らかに動かすイメージで15回に行いましょう。
2.なぜ寝違えになるの?寝違えのメカニズムと原因
寝違えの痛みは、首への過度な負担が原因で起こる炎症です。睡眠中に首や腕などの部位に、過度な長時間圧迫が起こることで血液循環が悪くなり、その部分に炎症が起こることで痛みが出るのです。
特にデスクワークが多い方やお酒をたくさん飲む方、さらに肩周辺に過度な負荷をかける方(アスリートや肉体労働が主業務の方)に寝違えが多く見られます。以下に寝違えが起こる原因として二つの例をあげます。
ひとつはデスクワークなどの仕事により、肩甲骨が動かない(または過度に動いてしまう)ことによって肩甲骨周辺の筋肉が緊張し、首の筋肉にも緊張が入ってしまうパターンです。この悪循環の結果で痛みが発症します。
もうひとつは、お酒を飲むことによって起こる筋力低下が原因で起こる寝違えです。過度の飲酒はタンパク質の合成を著しく低下させ筋繊維が破壊され、筋力が低下します。
これにより、筋肉が不良姿勢で寝ているときの負荷に耐えられず、炎症が起こり痛みの発症につながるのです。
また、アルコールを摂取することで、カラダに起こる倦怠感が睡眠中の寝返りを阻害します。寝返りには、カラダの血流を分散させる働きがあります。
これは、睡眠中に自分が寝やすい姿勢になるための無意識的な動きを何度も繰り返して行うためです。寝返りが行なわれないことにより、肩甲骨まわりの筋肉が硬直して痛みの発症につながります。つまり寝返りが大切なのです。
3.寝違え予防にやっておきたいストレッチ4選
肩甲骨周辺を動かさない(もしくは過度に動かす)ことで、寝違えが発生しやすいことをご説明しました。ストレッチで日常的に筋肉をほぐしておくことで寝違えを予防することができます。
ここでは毎日簡単に寝違えの予防ができるストレッチをご紹介します。特に筋肉の張りやカラダの倦怠感を感じるときは、入念にストレッチを行いましょう。
3−1.肩ストレッチ
肩の筋肉を緩めるストレッチです。
エクササイズ方法:
両手を持ち上げ、手が内側に来るように肘を外側に向け、曲げていきます。片方の肘をもう片方の手で持ち、肘を持つ手のほうに肘を引きます。このときに背中が丸まらないように注意して行いましょう。左右30秒ずつほぐします。
3−2.胸のストレッチ
胸の筋肉を緩めるストレッチです。胸をストレッチすることで、肩が前に出るのを防ぎます。
エクササイズ方法:
カラダの後ろで両手を組みます。胸を軽く張りながら両手を遠くへ伸ばしましょう。肩の緊張感を抜いて肩甲骨を意識的に寄せます。肩に力が入らないように注意しながらゆっくりとした自然な呼吸で30秒かけてストレッチをしていきます。
3−3.体側ストレッチ
カラダの側面をストレッチするエクササイズです。
エクササイズ方法:
片手を持ち上げて、そのままカラダを横に倒します。骨盤はなるべく垂直をキープして、カラダと一緒に倒れないように注意しましょう。脇から横腹にかけてストレッチを感じることができます。左右30秒間伸ばすようにしてください。
3−4.背中のストレッチ
背中をほぐすことで肩の張りも緩みます。
エクササイズ方法:
手をカラダの前で組み肘を外側に向け、両手をまっすぐ遠くへ伸ばしていきます。動きに連動して軽く背中が丸まるようなイメージでストレッチしていきましょう。
肩や腕に無駄な力を入れずにストレッチすることがポイントです。30秒を目安に行いましょう。
さらに伸ばしている手を左右に傾ける事でそれに伴い左右の背中をほぐす事ができます。こちらも左右30秒伸ばしましょう。
4.ツールを活用してストレッチの効果をさらに高める
全身を脱力した状態でストレッチをすることで、ストレッチの効果が高まります。当ブログを運営する㈱LPNが製造販売するストレッチポール。この上に仰向けに縦乗りし、簡単なエクササイズを行うことでカラダがゆるみ整えられます。
このストレッチポールを用いた、寝違え予防のためにぜひ日頃行っていただきたいおすすめエクササイズをここではご紹介します。
※寝違えの痛みがある際は、ストレッチポールのエクササイズを行わないでください。
ストレッチポール®は㈱LPNの登録商標(第4666450号)です。正規品は公式LPNショップにて、またAmazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでも正規品をお買い求め頂けます。
4−1.胸開き運動
胸の筋肉をゆるめて呼吸をしやすくします。
エクササイズ方法:
ストレッチポールに仰向けに乗ります。膝は曲げ、足を肩幅よりやや大きく開きます。腕をハの字に開き、肘から先で安定させます。ご自身の一番安定する位置を探してください。これを基本姿勢といいます。
肘と手の甲を床につけ、胸の高さまで床をすべらせながら開き上げます。無理に胸の高さまで上げず、気持ちよく感じる場所までにしましょう。
あまり伸ばし過ぎず胸が適度なストレッチ感を感じる程度に広げることがポイントです。カラダの動かせる範囲は個人差があります。気持よく伸びていない、またはそこまで上げることができない、という場合は無理せず出来る範囲で腕を広げていきましょう肘は床から浮かない位置がベストです。胸をひらいた状態で自然に呼吸を行い、20~40秒を目安に行いましょう。
4−2.ツイスター
カラダをねじる運動です。
エクササイズ方法:
基本姿勢から、両手を天井方向に伸ばし片側の手で反対側の手首を握ります。握った方の手を床に付けます。両足は、腕とは逆の方向に倒します。自然な呼吸のまま、ゆっくり10数えてください。体勢をもどし、反対側も同様に行います。この動作を2〜3セット繰り返し行いましょう。
4−3.クレッセント
カラダの体側部分をゆるめる運動です。
エクササイズ方法:
基本姿勢から右手を頭の方に伸ばします。右足も伸ばします。そのまま左に少し倒れます。
カラダの右側がストレッチされることを感じてください。通常はここまでですが、今回は首こり用にさらにダイナミックに行います。右肘で右手を折り曲げ、頭部にタッチするようにします。ゆっくり10カウント数えて反対側も行ってください。2〜3回繰り返してもかまいません。
ストレッチポール®は㈱LPNの登録商標(第4666450号)です。正規品は公式LPNショップにて、またAmazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでも正規品をお買い求め頂けます。
5.まとめ
寝違えを起こしてしまった際の痛み解消エクササイズと、寝違えの原因、さらに予防のためにできる効果的なストレッチをご紹介しました。
一日数分のストレッチを行うことで、寝違えを未然に防ぐことができます。就寝1時間前くらいにご紹介した方法で一日の疲れをとり、有意義な睡眠を得て心身ともに気持ちの良い朝を迎えましょう。
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