icon_pro_01 ストレッチポールの基本的な使い方

1.ストレッチポールの正しいエクササイズ方法

ストレッチポールの使用方法の理解を深め、より効果的にエクササイズを行っていただくために、ストレッチポールの正しい使い方を動画でわかりやすく解説します。

まず、ストレッチポールを使う上でのポイントは、「小さく・ゆったり・脱力して」です。リラックスできる雰囲気をつくって、無理をせず楽しく続けましょう。

1−1.使用前のセルフモニタリング

使いはじめる前に、床に仰向けになり、背中や肩、腰の床への付き方の感覚をおぼえておいてください。使用後に驚くべき変化を実感できるはずです。

1−2.基本姿勢と準備運動

(1)基本姿勢

まず、ストレッチポールの上に乗りましょう。ストレッチポールEX、およびMXなら縫い目が背中に当たらないように置き、ハーフカットなら、ファスナーが外側にくるようにして縦に並べます。

セットしたら、ストレッチポールの端にお尻を乗せて、両手を床について、背中を沿わせるようにしてゆっくり仰向けに寝てみましょう。 ストレッチポールの上に頭まで乗るように、調整してください。

膝は立て膝にして、足幅は腰幅と同じぐらいにします。個人差がありますので手足は広げたり、狭めたり、伸ばしたり、引き寄せたりして自分の一番安定した場所を探しましょう。
安定して、リラックスできた場所が基本姿勢となります。基本姿勢

(2)準備運動1「胸開き」
両手・両肘を床につけながら、ゆっくりと胸の高さまで広げていきましょう。無理に広げないで楽な位置まで広げたら、ゆっくりと呼吸しましょう。力を抜いて、ひと呼吸ごとに肩が落ちて、胸が開いていくような感覚です。それから、腕を元の位置に戻します。予備運動1
(3)準備運動2「膝開き」

両膝を外に広げて足の裏を向かい合わせにします。

足の裏はくっつけてもにぎりこぶし1個分くらい離しても結構です。軽く足を投げ出すようにポールから離し、楽な位置まで戻します。

バランスの安定した場所を見つけたら、そこでゆっくり呼吸しましょう。ひと呼吸ごとに股関節が緩んでいく感覚です。片足ずつ元の位置に戻します。予備運動2

(4)準備運動3「手足の対角」

まずゆっくり右足を伸ばします。次に左手の肘を床から離さないようにゆっくり胸の位置まで広げます。

楽な位置まで広げたら、左肩と右のお尻でポールを挟みながら、沈んでいく感じです。いくつか呼吸したら、ゆっくりもとの位置に戻して、反対側へ。予備運動3

1−3. ベーシック7

ベーシック1 床磨き運動B1

基本姿勢で横になります。肘と手の甲が床についたままの状態で床に小さな円を描くように床を磨いていきます。この時、手首だけを動かすのではなく、腕全体を使って手の甲で小さな円を描くように動かしましょう。小さな振動が肩まで伝わっているのを感じ、全身を脱力させましょう。

ベーシック2 肩甲骨の運動B2

基本姿勢で横になり、前へならえをするようにして手を天井に向けて伸ばします。肘は力が入らないように少し緩めてリラックスします。手の上げる方向を少しみぞおちの方へおろし、まっすぐ遠くへと引き上げていきましょう。引き上げたらゆっくりと戻し、ご自身のペースで上げ伸ばしを繰り返し行います。腕を上げる際にバランスが崩れる場合は足幅を少しひろげて安定させるようにしましょう。

ベーシック3 鳥の羽ばたき運動B3

ストレッチポールに基本姿勢で横になり、両手が床を滑るようにして両手を胸の高さあたりまで広げていきましょう。予備運動の胸の運動をイメージするとやりやすいでしょう。リラックスして息を吐きながら腕を戻し、基本姿勢へと戻ります。ご自身のペースで繰り返し動かしましょう。腕を動かす中で、肘が床から浮かないように気を付けて行いましょう。

ベーシック4 ワイパー運動B4

基本姿勢で横になり、片脚ずつ両足を伸ばしていきます。足幅を欲し幅くらいまで開き、かかとを軸にして両足を内外に小さく揺らします。両足を伸ばすので、腰のそりを注意して足に力が入らないようにして左右に揺らしましょう。

ベーシック5 膝ゆるめ運動B5

ストレッチポールに仰向けで横になり、両足を伸ばします。両足の力を抜いて膝をリズムよく曲げ伸ばししましょう。かかとは床につけて膝の曲げ伸ばしで位置がずれないようにしてご自身のペースで繰り返し曲げ伸ばしを行いましょう。両足を伸ばして行うエクササイズなので、腰のそりを注意して行いましょう。

ベーシック6 小さなゆらぎ運動B6

ストレッチポールに基本姿勢で横になり、背中でポールを動かすように全身で左右に小さく揺れましょう。肩甲骨の間をストレッチポールが転がるようなイメージで動かすと気持ちよく脱力ができます。揺れが大きくなると、手足で踏ん張ってしまうので、踏ん張るほどの大きな揺れにならないように注意しながら行いましょう。

ベーシック7 呼吸運動B7

最後はポール上でリラックスして呼吸をして行きましょう。全身のリラックス感を味わい、ストレッチポールに体重を預けながらご自身のペースで呼吸をしましょう。

1−4.ストレッチポールの降り方とセルフモニタリング

(1)降り方
右でも左でも自分が降りやすい方に、腰からゆっくりすべるように降りましょう。
すぐに起き上がらないで、しばらく横になって背中の気持ちよさを味わってみましょう。
乗る前に比べて、背中の床への接地面が大きくなったように感じませんか?これは背骨まわりの筋肉がゆるんで正しい位置にもどったためです。
(2)セルフモニタリング

エクササイズの前と後ではどのように変化しましたか?エクササイズ前に行ったセルフモニタリングを今度は逆の順番でみていきましょう。

体の動く範囲が広がっているので首や上体を動かすのもずいぶん楽になったと思います。

もちろん、効果の現れ方は人それぞれですので、一度や二度で判断せず、毎日気長に続けることが大切です。

2.ストレッチポールの効果を高めるための4つのポイント

2−1.室温を上げる

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体をゆったりさせて、筋肉を緩ませるにはある程度の室温が必要になります。快適な室内温度は個人差がありますが、だいたい冬で20~23℃、夏で25~28℃ぐらいです。ストレッチポールを指導するサロンや治療院では、床暖房を整備しているところも見られます。ご家庭ではお風呂上りなどの体が温まったときに行うのがおすすめです。

2−2.部屋を少し暗くする

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室温と同じくらい大切なのが、部屋の明るさです。少し暗いほうが気分がおちついて、リラックスできます。
ストレッチポールを指導するサロンでは、薄暗くしてそのまま眠りに誘うところもあるようです。昼間にストレッチポールを行うときはカーテンで明るさを調節してみるとよいと思います。
夜ぐっすりと眠りたいときは、照明を落として、ストレッチポールから降りたら、そのまま眠れるように寝室で行うのもいいでしょう。

2−3.ゆったりした音楽をかける

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体を休め、副交感神経を優位にするには音楽による効果も絶大です。特に、ゆったりした音楽がおすすめです。
よく「1/fゆらぎ」がリラックス効果をもたらすという話は耳にしますが、多くのピアノやバイオリンを主とする曲は「1/fゆらぎ」になっているようです。もちろん、これに限らず自分がリラックスできると感じる曲を聞きながらエクササイズを行うと、さらにリラックス効果が期待できますね。

2−4.リラックス効果のある香りを選ぶ

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このところアロマテラピーという言葉をよく聞きますが、香りによる脳への刺激も、専門家による研究成果が現れています。
香りはそれぞれの用途に応じて使い分けることが大切です。ストレッチポールでエクササイズを行う際には、リラックス効果のある香りを選ぶとよいでしょう。

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