ウォーミングアップに最適な「ワールドグレイテストストレッチ」とは

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Pretty fit woman doing frontal lunges or squat exercise indoors in a flat

ウォーミングアップや、日々のコンディショニングに動的ストレッチを行なっていることかと思います。

肩を回したり、足をあげたりなど様々な方法がありますが、最も効率良い方法を探している方もいるでしょう。練習の時間が限られていることも一因かもしれません。

世界のトレーニング界で有名な「ワールドグレイテストストレッチ」(世界で最も偉大なストレッチ)という方法があります。これはマーク・バーステーゲンがその著書「コアパフォーマンス・トレーニング」でも紹介している方法で、一連の動きを行うことで、効率的に全身をストレッチすることができます。

当ブログ総監修者の米国公認アスレティックトレーナー、石塚利光さんにその方法を紹介していただきましたので、皆さんもぜひ行なって見てください。(注:人によって若干異なりますが、今回は石塚さんオススメのコンビネーションとなっています)

この記事は石塚利光が監修しました。

日本コアコンディショニング協会コアコンディショニングリサーチディレクター/東京大学女子バレーボール部トレーナー/米国公認アスレティックトレーナー (BOC-ATC) /日本トレーニング指導者協会・認定上級トレーニング指導者(JATI-AATI)/ペンシルベニア州立カルフォルニア大学卒業/前・福岡大学助教/訳書「アスレティックボディ・イン・バランス」(Gray Cook著)


1.ワールドグレイテストストレッチの効果

マーク・バーステーゲンが「ムーブメント・プレパレーション」と呼んでいるウオーミングアップのためのコンディショニングの方法は、

・筋温や体幹部の温度を上げる

・心肺の活動を活性化させる

・関節の可動域を向上させる

・全身の筋肉、腱をくまなくストレッチする

・バランス能力や神経系の感覚を高める

効果があります。ワールドグレイテストストレッチは、これらを一連の動きで短時間で可能にする組み合わせなのです。


2.ワールドグレイテストストレッチの方法

さっそくご紹介します。写真の通りに順をおって行なってください。

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良い姿勢で立ちます。足幅は肩幅くらい。

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右足を大きく前に一歩踏み出します。ランジという姿勢です。腰と前に出したヒザの高さが同じくらいになるように。両足の人差し指が必ずまっすぐ前を向くようにします。(男性の場合、外を向いてしまう方が多いです)後ろ足のカカトを床から浮かせておきます。

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息を吐きながら右ヒジを床に近づけます。ヒジが右足の内側を沿うように下ろしていきます。

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ヒザが外に開かないようにします

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胸をひねって右手を天井方向に伸ばします。視線も一緒です。胸の開きと上半身の回旋を引き出します。

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両手指を床につけます。

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腰を後ろに引きます。右足の指を浮かせて手前に引きつけます。手指はずっと床につけたままです。

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再度戻って、よく下肢をストレッチします。

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ランジの姿勢に戻ります。右足の前モモのストレッチ感を感じてください。

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右足を勢いよく踏み込んで最初の姿勢に戻ります。後ろに戻るのではなく前に一歩進んでいくのも良いでしょう。

左足からも行います。

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ランジを行います。前もも、鼠蹊部、ハムストリングス、ふくらはぎ、アキレス腱のストレッチ感を感じてください。

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右手を床につけて

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左ヒジを床に近づけていきます。

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左手を胸から大きく開きます。

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再度戻り、

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床に手指をつけたまま後ろに引きます。左足のつま先は手前に引きつけ、右足のカカトは床から浮かせたままです。下肢のストレッチに加えて背部の動きも引き出されます。

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ランジに戻り、勢いよく床に力を伝えて

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最初の姿勢に戻ります。左右交互に5回繰り返してください。

3.注意点(NG例)

一つ一つの姿勢を正しく行います。早くやることが目的ではありません。ここでは、その姿勢をキープすることが難しいときについ行なってしまう代償動作の例を紹介します。キツくても頑張ってください。

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ランジのときに反ってしまう例です。

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胸を開くときに、後ろ足のヒザが床についてしまう例です。もし難しければ、ヒザは伸ばしたままで、胸の開きを控えめにします。

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ヒザが外に開いてしまうことが多いです。つられて足も外に倒れてしまうことも。難しい方は、ヒザと足をまっすぐにして、ヒジを落とせるところまでで結構です。

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これも開いてしまう例です。流れをただやるのではなく、一つ一つにこだわってください。

4.まとめ

マーク・バーステーゲンは、このような動的ストレッチを運動前に行うとを推奨しています。それは眠っていた筋肉を呼び醒ますもので、たとえ毎日練習を行なっている選手でもぜひ行なってほしいものです。

1日10分でもいいので練習前に週に2〜6日行います。またその他の動的ストレッチの方法も当ブログではご紹介していますのでぜひ参考になさってください。

運動前の動的ストレッチ7選!静的ストレッチとの違いや効果を解説

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