ヨガ基本ポーズ30選|初心者も実践できるヨガインストラクター直伝方法

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ヨガは特別な教えではない。ことさら神秘的に謎めかすようなものでも、絶対的にありがたがるようなものでもない。(沖正弘“ヨガの喜び”より)

ヨガの良さが再認識されブームが起きています。事実、ヨガについて調べられている方が大勢いらっしゃいます。

生活にヨガを取り入れられれば、健康的にやせられ、カラダが柔らかくみずみずしくなり、心も清らかになり、アンチエイジング効果が得られるような気がします

しかし、「ちょっとやってみたい、でもどうするの?」「ポーズを真似するだけでいいの?」と思ってしまいますよね。

そこで当ブログではヨガインストラクターの先生に取材し、初めての方向けに基本のヨガポーズの取り方とポイント、さらにヨガの基礎知識(考え方、教室選び、おすすめグッズ)についてご紹介します

まずはポーズを取ってみてください。そして少しでもヨガのことに興味を持たれたらぜひ読み進めてください。あなたが生まれ変われるチャンスをぜひ見つけていただきたいと思います。

risaこの記事は、ヨガインストラクター・岩田理佐(risa)さんの監修とモデル協力を頂きました。
名古屋を拠点に活動。10代の頃よりヨガを始め女子大生インストラクターとなる。卒業後メガバンクの総合職としてOL生活を送る中、心身のバランスを崩しかけヨガの効能を体感する。
2015年アジア最大級のヨガイベント【ヨガフェスタ横浜2015】での講師経験をきっかけにもっとヨガを必要としている人へ伝えたいという思いが芽生え退職を決意。(以後ヨガフェスタには毎年出演中)現在はスタジオに限らず学校や企業等でのレッスンや、雑誌・ラジオなどメディアにも取り上げられるなど活動を広げている。ブログはこちら「http://risayoga2006.com/


1.呼吸とセットが基本! ぜひ行いたいヨガポーズ30選

ヨガでは一見変わったポーズをイメージするのではないでしょうか。ヨガではこのポーズのことを「アーサナ」といい、アーサナから深いヨガの世界に入っていくスタイルを「ハタ・ヨーガ」といいます。まずはさっそく行ってみましょう。

1−1.まずは呼吸法から

片鼻呼吸

呼吸3

ヨガのポーズは呼吸とセットです。ポーズに入る前に片鼻呼吸法を実践してみましょう。鼻の穴は人差し指で押さえます。「左で息を吸う、吐く」「右で吸う、吐く」を交互に行ってみます。

できてきたら、下の写真のように眉間に人差し指と中指を当て、曲げた薬指と親指で片鼻を押さえながら「左で吸って、右で吐く」「右で吸う、左で吐く」と交互に息を吸い分けます

これをヨガ独特の呼吸法「ナディショーダナ」といいます。この呼吸で現在の息のしやすさなどを確かめてみましょう。

実はこのことが、例えばストレスのバロメーターになります。鼻は脳と深い繋がりがあるのです。

左の鼻は右脳とつながっています。左の鼻で意識的な呼吸をすると右脳の方に広がりを感じます。右脳はクリエイティブな発想、さらに副交感神経に関わっています

右脳と左脳の機能の違い

右脳と左脳の機能の違いを説明するのによく用いられる図

会社員の方はストレスで左鼻が詰まっていることが多いですね。リラクゼーションができていないと思います。

そして反対側、右の鼻は左脳とつながっています。左脳は論理的な考えに関わっています。うつとか老化、更年期障害の方など、進んでやる気が起きない方は右鼻が詰まっていることが多いと感じます。やる気は交感神経に関わっているのですね。

左右の呼吸のバランスを整えると、神経系のバランスも整っていきます。ホルモンバランスもです。呼吸だけでリラクゼーションやそれ以外の多くのメリットが得られるわけですから、この呼吸法はたいへんおすすめです。

ヨガでは、自然な鼻呼吸を重視します。呼吸ができるようになったことを確認してから、カラダを動かしていきます。初めての方は浅い呼吸の場合が多いのですが、この呼吸をやると深くなったことが実感できると思います。

1−2.首に効果的なポーズ

※ほとんどのポーズは全身に効果的ですが、特にアプローチする部分という観点で分類しています。

首回しの運動

ウォーミングアップで行ってみましょう。呼吸を意識しながら行うことで、首につながっている肩や背中、胸が伸びることがわかります。
吸う呼吸と吐く呼吸で、どこが引っ張られて伸びているか意識してやってみてください。これ一つでもヨガの首まわしのスゴさがおわかりいただけると思います。

首回し統合のコピー

吸う呼吸で半分回し、吐く呼吸で半分回します自分の呼吸にあわせて、ゆっくり回しましょう。頭の重みでクビに刺激を与えながら回します。5〜10呼吸かけて行います。

マツヤアサナ(魚のポーズ)

首まわり・背中まわりをスッキリさせるポーズ。深い呼吸ができるので肺活量を高めることができます。ホルモンバランスを整える為には、次のハラアサナを行った後にこのマツヤアサナを行うと効果的とも言われています。

魚のポーズ1修正

仰向け寝になり、手のひらを床につけたままお尻の下に当てます。ポイントはヒジでしっかり床を押して胸を開き上げます
ヒジで押せないとクビがつぶれてしまうので注意してください。息は止めずに、自然な呼吸で。

ハラアサナ(鋤のポーズ)

女性でいろいろなバランスを崩しやすい方、ストレスの多い方は「首」に効果的なポーズをぜひ行ってください。ハラアサナは甲状腺・副甲状腺を刺激してホルモンバランスを整える効果があります。内臓器官・消化器官などを刺激し活発化させます。高血圧を緩和するメリットも。

ハラアサナ修正

①腕をカラダの横に沿え手のひらを下向きにして足を上げる

②手を腰に沿えて、転がるようにヒザを顔に近づける

③そのまま足先を床につけて完成!写真のように両手を広げて床につけても、腰を支えてもOKです

④足先を頭の先のマットに近づけ組めそうであれば手を組み、肩甲骨どうしを背骨に寄せます

サルバンガアサナ(肩だちのポーズ・ショルダースタンド)

血液の循環を良くする効果があります。これ単体でもかまいませんが、ハラアサナと組み合わせて流れで行うことが多いです。高血圧の方もハラアサナの後に行ってください(決して無理しないでください)。また内臓器官のデトックス効果があります。

サルバンガアサナ

なるべくお尻を上に持ち上げて、カラダが一直線になるようにします。上半身を安定させたのちに足を天井方向へ伸ばします

1−3.肩に効果的なポーズ

座位のガルーダアサナ(座位の鷲(わし)のポーズ)

鷲のポーズ

顔と腕を平行にしたまま後ろに反ります

楽な姿勢で座り、良い姿勢をとります。写真のように胸とアゴの間くらいのところで腕を組み、後ろに反ります。最初の位置のまま左右に目線を変えてもいいでしょう。できるだけ深く手を組むことがポイントです。逆の組み方も行ってみましょう。

ゴームカアサナ(面のポーズ)

肩こり改善、お尻の柔軟性、腕・足・ヒップの引き締め効果があります。

牛面のポーズ

両ヒザと顔の中心が一直線になるようにします

①両ヒザがカラダの前で重なるようにします。

上になったヒザと同じ側のヒジを頭の上から後ろに通します。(写真の場合は右ヒザと右手が上にきています)反対のヒジは下から回します。

背筋は常にスッと伸ばし呼吸がつっかえないようにしてください。手が組めなければ添えるだけでもOKです。

④できる方は、少し前屈をしてみてください。

常に背中に意識を置くことがポイントです。

1−4.背中のポーズ

ブジャンガアサナ(コブラのポーズ)

背骨の強化を行うポーズです。カラダのゆがみ防止になります。

コブラのポーズ

腰を反るポーズではないので痛くない範囲で行いましょう

手のひらは胸の横におき、お尻をキュッと締め恥骨を床に押し付けます。足を揃え足の甲を床につけるようにします。

そのまま腕で床を押しながら上体をあげます。天井のほうを向きます。背骨の一本いっぽんを伸ばす感覚で行います無理に行うと腰を痛めるので注意してください。

マルジャリアサナ(猫のポーズ)

背中の柔軟性を向上させるポーズです。呼吸の流れが良くなり、腰痛緩和にもなります。

猫のポーズ

①四つんばいになり、肩の下に手を置き、手のひらをしっかり開きます骨盤の下にヒザが来るようにします。背骨をフラットな状態に保つところからスタート!

吸う呼吸でお尻を天井のほうへ突き出しながら胸を張り、目線を天井に送ります

吐く呼吸で再度お尻の方から背骨を動かし、丸めながら目線をおへその方へやり、のぞきこみます。よく背中を丸めてください。

アド・ムカ・シュヴァーナアサナ(下向き犬のポーズ・ダウンドッグ)

背中の柔軟性を整え、腰痛緩和効果があります。神経系を整えリラクゼーションをもたらすメリットも。

ダウンドッグのポーズ

写真のように両手と両足で三角を作ります。そこから顔を足先の方に近づけてください。さらに綺麗な三角形ができるように。手のひらと足の裏でしっかりマットを押すことで、お尻がツンと天井の方へ上がります。

アンジャネアサナ(猿のポーズ)

股関節の柔軟性を引き出しながら、背中や腰のぜい肉をとってスッキリさせてくれるポーズです。

三日月のポーズ

写真のように片足を前に、片足を後ろに伸ばして足の甲を床につけます。そこから両腕を上に伸ばしながら後ろに反ります。

後ろ足の股関節を床に近づけることと、お尻を締めてアゴをできるだけ引くことがポイントです。腕は骨盤付近(大転子のあたり)を固定するように持ってもOK!

大転子の位置

大転子は骨盤前の骨のでっぱりです

 

1−5.腕のポーズ

板のポーズ(プランク)

二の腕を引き締めるポーズです。

プランク撮り直し

手のひらは肩幅よりやや広めに取ります。全身を一直線にして固めます。呼吸は止めないでください

横向きの板のポーズ

手首に負担がかかりやすいので注意してください。コアを鍛えることができ、二の腕やせにも効果的です。

横向き板のポーズ

板のポーズから開いて腕を上げます。視線は指先に。お尻をキュッと締めて骨盤がマットのほうへ近づかないようにしてください。尾骨から頭頂まで一直線をキープ!

アルダ・プルヴォッタナーサナ(テーブルのポーズ)

二の腕を引き締め、腹筋を強化します。肺活量UPのメリットもあります。

テーブルのポーズ

指先肩幅、足は骨盤幅くらい。肩の下に手のひらがきていることと、指先を自分のカラダのほうへ向けることを確認してください(写真上)。

お尻をきゅっと締めてゆっくりとマットから持ち上げます。胸、恥骨を天井に上げるように。ヒザから肩のラインを一直線にします。胸と恥骨を天井に上げるようにしてください。頭は最後に後ろに倒します(写真下)。

1−6.腰(骨盤まわり)のポーズ

ウッティタ・トリコナアサナ(三角のポーズ)

姿勢の改善効果があります。背骨の柔軟性と内臓器官の活動能力を高めます。

三角のポーズ

手は肩の高さにし、手のひらは下向き。両足は肩幅の倍くらいに広げます。肩に力を入れずに(力まずに)水平に広げます

息を吐きながら状態を真横に倒します。目線は指先を捉えてください。両足に均等に体重をかけるのがポイント。硬い人はヒザに手を置くのでもかまいません。呼吸に合わせて徐々に足首にいけるようにしましょう。

三角のポーズ応用編

体の横を伸ばしながら上にあげた手を水平に伸ばします。視線は常に指先です

パリガアサナ(カンヌキのポーズ)

お腹まわりに効果があり、ウエストやせや内臓の機能が整うというメリットがあります。姿勢改善にも!

カンヌキのポーズ1

ヒザ立ちになり、片足をすっと横に伸ばします。息を吸いながら腕を伸ばし、吐きながらカラダを傾けていきます。体側が呼吸によって伸びているのを感じましょう

カンヌキのポーズ2

手の位置はできるところでかまいません。両足に均等に体重がのるようにします。伸ばしている足先から空気を吸い上げて指先から吐き出すイメージです。

アルダマッチェンドラの補足ポーズ(ねじりのポーズ(ハーフ))

内臓器官を活性化させます。ゆがみ解消にも効果。

ねじりのポーズ

写真のように足を組みんで座ります。骨盤と伸ばした足先は立ててください。背骨をスッと上の方へ立てます。左右同じだけ体重をかけるのがポイント。曲げた足を胸のほうに引き寄せます。

カラダを立てたまま、目線を後ろに。吐く呼吸とともにねじりを深めていきましょう。

1−7.股関節のポーズ

ウッタンプリスタアーサナ(とかげのポーズ)

股関節の柔軟性を向上させます。むくみ解消効果も。

とかげのポーズ

四つんばいになり、片足を両手の外側に持っていきます。そして可能な範囲で肘を床の方へ下ろしていきます。股関節にかなり負担がかかりますので無理せず腕の下にタオルなどを置いて高さをつけてみるのもおすすめです。

上半身は床と平行に保ってください。意識を股関節に向けるのがポイントです

ダンダアサナ(杖のポーズ)

背中、足の筋肉強化を行います。良姿勢をキープする力も鍛えることができます。

杖のポーズ

良い姿勢で座り、ヒザを床につけ、つま先を立てます。吸う呼吸で背すじをすっと立てます。手は添える程度で。カカトでしっかり床を押してください。

パスチモッタアサナ(前屈のポーズ)

疲労を取り除き老化を防ぐ効果があります。腰回りの脂肪が落ちスッキリします。また、内臓器官の働きを良くします。

前屈のポーズ1

杖のポーズから吸う呼吸で背筋を伸ばし、吐く呼吸でお腹と太ももを近づけます。決して前に倒れることが目的ではありませんので注意してください。背筋の一直線の意識をキープしましょう。

前屈のポーズ2

呼吸法を入れながらやっていくと徐々に深い前屈ができるようになります。足の裏から息を吸っていって、体を巡らせて指先から吐きだすイメージでやってみてください。

1−8.お尻のポーズ

セツバンダアサナ(橋のポーズ)

姿勢の矯正に。背中の筋量強化を行い背中を引締める効果もあります。

橋のポーズ

仰向けに寝て手のひらは下向き。足幅は骨盤幅に開いてヒザを立てます。お尻を締めてゆっくりとお尻を床から持ち上げます

橋のポーズ難易度

腰痛ぎみの方は、手で腰をサポートしてみてください

手を組むと難易度アップします。その際は肩と肩を寄せていきます。ヒジをしっかりとマットに押し付けましょう。腰が痛い人は腰に手を添えてもOK。

片側のみのアルダシャラバアサナ(片側のみのバッタのポーズ)

背中の肉を引き締めヒップアップに効果的なポーズです。姿勢の改善も行えます。

バッタのポーズ

恥骨のところに手を入れてあて、手のひらは床に向けます。お尻を締めて恥骨を押し当てるようにしながら片足を上にあげます。足を上げる時は吸う呼吸で、おろす時は吐く呼吸で。

1−9.太もものポーズ

ヴィラヴァドラアサナⅠ(英雄のポーズ

下半身の強化、股関節の柔軟性向上、腹筋の強化、腰痛や坐骨神経痛の緩和効果があります。

英雄のポーズ1-1

写真のように片足を前に出し、片足を後ろに伸ばします。両手を上にあげ、手のひらを合わせます。次のポイントで行ってください。

・カカトは同じライン上にし、左右均等に体重をかける
・視線はまっすぐ前
・肩をつまらせないこと
・おへそも前を向くようにする
・前のヒザは直角
・後ろのヒザは伸ばす

ヴィラヴァドラアサナⅡ(英雄のポーズ

腰痛の緩和、腰まわりの脂肪減少、肺活量を高める効果があります。

英雄のポーズ1-2

前述の体勢から腕を前後に開きます。肩の力は抜き、目線は前の指先にやります。前体重にならないように注意してください。

1−10.全身のコンビネーション

スーリヤ・ナマスカーラ(太陽礼拝のポーズ)

これまでの集大成ともいうべきコンビネーションポーズで、12個のポーズを一連の流れで行います。少々難しいので、ご参考としてお伝えします。

太陽礼拝のポーズ円

呼吸に合わせて行うことで、カラダに酸素が取り込まれやすくなり、活性化する効果があります。朝、一日の始めに行うのが良いでしょう。

理佐さんはこの一連の流れをテンポよく20秒あまりで行います。自然体でスッスッと行っているのが印象的でした。呼吸方法やカラダの動かし方はヨガクラスでぜひ聞いてみてください。

1−11.シメのポーズ

シャバアサナ(屍のポーズ)

神経系を落ち着かせ心に平穏をもたらせます。また呼吸を落ち着かせる目的もあります。

シャバアサナ

このポーズはレッスンの終盤に5分程度とります。瞑想に近いものです。寝そうになっている人もいますが、ヨガ的には休憩ではなく、れっきとしたポーズでヨガの一環です。

楽な体勢で仰向けに寝ます。手のひらは上向き、足幅は自分がラクな位置をとってください。目は閉じます

自分のカラダの内側に意識を向けるのがポイントです。

数分行った後に、3章でご紹介する瞑想を行ってください。


2.ヨガの考え方・その基本

ここからはヨガに興味を抱いていただいた方のために、ヨガの基本について解説します。

ヨガは宗教チックに見えるところがあるかもしれませんが、決して宗教ではありません

私達が毎日楽しく幸せでいるための、そして現代人の不調和(身体や心の歪み等)を自然な調和の取れた状態に戻していくためのメソッドやツールというような解釈を理佐さんはしています。

ヨガについてもう少し知りたいな、という方はぜひ読み進めてください。

2−1.ヨガを構成する3つの要素

ヨガの三段階

ハタ・ヨーガではポーズから入りますが、呼吸も瞑想もすべて重要です。

ヨガは上図のように3つの要素から成り立っています。

身体⇒心 同じもの。つまり「身体を動かせば心まで動かすことができるという考え方」から成り立っています。それぞれの要素がすべて大事です。

2−2.ヨガの定義とは

yogasutoras

ヨーガ・スートラ

古代ヨガの経典「ヨーガ・スートラ」にはヨーガの定義は次のように定められています

「ヨーガ チッタ ビリティ ニローダ」(YOGAS CHITTA VRITTI NIRODHAH)

これは分かりやすく言うと

⇒ヨガとは心の作用を止滅することだ。

⇒心のコントロールをすれば何もかもコントロールができるのだ!! というように解釈ができるでしょう。

yogaintheforest

そのために古代のヨガ行者は瞑想(メディテーション)をし、呼吸法(プラーナヤマ)を取り入れました。そして身体を動かしました(アーサナ)。

私達が現状行っているヨーガはまずは身体を動かすことから始まります(このようなヨガを一般的にハタ・ヨーガといいます)。

一番手っ取り早く行えるヨガがアーサナです。皆さんもまずはポーズを取ってみようと思ったのではないでしょうか。

そしてこのアーサナ一つをとっても普通のストレッチを行うだけよりも様々な効果があります。それは美容効果かもしれないし、健康法だったりアンチエイジングかもしれません。

これらの効能はヨガのほんの一部でしかありませんが、みなさんが生活の上で願う「こうなったらいいのにな」「こうであるといいな」を叶える効能はあると確信しています。

ヨガと世の中に多く存在する健康法や運動法との大きな違いは心にも重点を置いているところだと思います。

3.ヨガの瞑想について

ポーズと呼吸法に加えて、ヨガを構成する大事な要素が「瞑想」です。

瞑想にはこうしなければいけないという決まりはありません。しかし「よくわからない」と行った方も多いでしょう。理佐さんにさっそくオススメの方法をご紹介いただきました。

瞑想1

「自分が楽な座り方で行いましょう。写真では足を組んでいますが、あぐらでも正座でもかまいません。

私(理佐さん)がレッスンでよく行うのは今この瞬間をありのままに見つめるヴィパッサナ瞑想の一つ。世間的にはこれを『マインドフルネス』と言うのかもしれません。

ヴィパッサナ瞑想は、物事をありのままに見ることを行う自己観察方法

行いだすと、集中できない自分や雑念に気付いていきます。その雑念に囚われずに流す。ただただ座るということを行います。多くの方はレッスンの最後はカラダがほぐれています。ですのであまり深く考えずに、ただただ自分を感じてみる時間をとってみるのは有効かと思います。レッスン前の自分との変化など何かを感じとることができるといいですね。

他の瞑想法では呼吸をカウントするもの、呼吸の行方を追うものなども取り入れています。いずれも気軽な気持ちで行ってみてください。自然と集中力もついてきますよ。」

瞑想2

瞑想とは自分の心の状態を把握する訓練法です。ぜひ理佐さんの方法を行ってみてください。

4.ヨガについてのQ&A

ヨガに関するギモンを理佐さんに聞いてみました。

ヨガとストレッチの違いは?

ストレッチは主に、筋肉に意識をおいて伸ばす(筋肉へアプローチする)のに対し、ヨガは呼吸にも大きなウエイトがあります。ヨガには独自の呼吸法や考え方が存在しています。

そしてその呼吸によって内臓器官、分泌系、神経系(ホルモンバランス)、心をもコントロールすることができると考えています。さらにヨガにはその先に瞑想も存在しています

瞑想を行うことで今の自分自身の立ち位置、優先順位が明確になるだけでなく、集中力もついてくると感じられます。スポーツ選手にヨガを行う方が多いのはこういった効果があるからとも言えるでしょう。

カラダがとてもカタいです。綺麗なポーズを取れる自信がまったくありませんが、こんな私でもヨガの素晴らしさが理解できるでしょうか?

スゴく多い質問です。週に何度も聞かれます。世の中で認知されているヨガのポーズのイメージが非常に柔軟性が高くないとできないようなものばかりだからかもしれません。

「綺麗にポーズが取れないからムリ!」と思ってしまうかもしれませんが、ポーズができないとヨガはできない、ということは全くありません

この記事でお伝えした通り、ヨガは呼吸法や瞑想法を行いながら、カラダを動かせば心も一緒に動いてくるという考え方なのです。つまり、呼吸ができればヨガだし、瞑想ができればヨガができるんです。

ポーズが100%完璧に決まっていなければいけないものではないのです。前屈をしてみて、まったく手が足先にいかない、でもちょっとずつ足に近づいていく。または「気がついたらできるようになってる!」などという発見や進歩をぜひ楽しみながら体験していただきたいと思います。

そして、「まわりはみんなできるのに私だけできない」というような気持ちは一切いりません。ヨガは比べるものではありません。自分とただただ向きあう時間なのです。カラダが「できない」と思うと本当にできない。けれども「あーなんか気持ちいいなあ、呼吸が通ってきたなあ」と思ってると自然に柔軟性が高まってきます、不思議なことに(笑)。

ヨガの先生はどうして皆さん若々しく、柔軟性が高く、ほっそりしているのですか?

POWER-YOGA

老化とは「身体がサビること!!」だと思っています。サビる原因のおもな一つに“活性酸素”が挙げられるでしょう。それは喫煙、飲酒、ストレス、バランスの悪い食事、激しい運動などによって発生します。

ではどうしてヨガがいいのか?

タバコやアルコール⇒コントロールができるようになります。

ストレス⇒自然となくなっていきます。ストレスのコントロールもできるし、ヨガをすることでリラクゼーションにもなるためストレスが緩和されるとも言えるでしょう。

食事⇒身体が欲するものが自然と身体にいいもの(消化が負担にならないものなど)に変化していきます。深夜に消化の悪い食事は老化の原因にもなりますよね。そのような食事の取り方が自然と減っていきます。

激しい運動⇒ヨガには激しく、息が上がるような運動はありません。自分の柔軟性や筋力などにもよりとるのがツラいポーズもあるかもしれませんが、それでも呼吸量に気を使い穏やかに集中してポーズを取ることもヨガの特徴の一つと言えるでしょう。

柔軟性⇒これは自然とつきます。必ず柔らかくなります。

ほっそりとしている⇒運動量&食事コントロールでやせるのだと思います。ポーズと呼吸法を行うことは有酸素運動になっているのでしょう。食事についても「無意識で食べ続ける」ようなことはなくなります

「まずは形から!」ヨガウエアの選び方を教えてください。

動きに制限が出ないもの。特に私は腕の動きや足を開いたりする動きに制限が出ないかを重視しています。

あとはご自身の気分が上がるものであればなんでもOKだと思います。テンションがあがるお洋服のほうが楽しいですよね。(参考までに……本当のヨガ行者は上下白で統一。肌の露出を避けるなどのルールがあります・・・(笑))

ヨガマットのオススメは?

ヨガマットの価格はさまざまです。千円程度のものから1万円を超えるものまであります。

私はマットを選ぶときに・手首に負担がかからないか ・手がすべらないか ・持ち歩きたい時に持ち歩ける重さか ・ゴムの匂いなどは大丈夫か ・クッション性はあるか などを重視しています。そして自分が好きなデザインをチョイスしています。

私のマイマットの大半はlululemonというウェアブランドのものです。初めて使用した時からデザインや使いやすさを気に入って何本か持っています。

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ルルレモン (lululemon) ヨガマット 厚さ3mm ストレッチ ピラティス トレーニング ヨガ用品 パープル 66×180cm [並行輸入品]

ヨガスタジオではよくyogaworksさんのものも使っています。こちらもとても使いやすい。そして色や種類も豊富です。また傷みにくいな。とも感じています。

ちょっとヨガをかじってみよう!であれば安いマットで構わないと思います。けれどももう少しヨガの世界にハマリたいな♪と思った方にはyogaworksさんのマットをよくおすすめしています。

私のヨガのインストラクター仲間さんはmandukaのヨガマットを使用していました。使わせてもらいましたがこちらもとても良いマットでした。

他にもたくさんのヨガメーカーさんやスポーツメーカーさん(nikeやadidasなど)から様々な種類のマットが出ています。ぜひみなさんのお気に入りのマイマット(パートナー)を見つけてみてくださいね!

他に買っておいた方がいいグッズは?

他のツールとしては、ヨガベルトヨガブロックボルスターなどが挙げられます。主な使い方ははすべてポーズなどのサポートがメインです。Yogaworksさんは日本におけるヨガ用品のトップメーカーです。 

個人の方のご自宅用でしたらあってもなくてもいいと思います。

ズバリ!良いヨガ教室の見つけかたは?

yogainstructor

ご自身が「何を望むのか」によって選べばいいかと思います。

きっかけとしてはスポーツクラブでもありかもしれません。大手のチェーンのヨガスタジオなら安心感もあるでしょう。しかし必ずしも合うとも限りませんし、個人でも素晴らしいスタジオもたくさんあります。

また、現在はヨガのイベントも増えてきました。そのようなイベントで一度体験してみるのもおすすめです。

私がヨガを習おうと思った時は、名古屋で最大手のスタジオに行きましたが、立地価格インストラクターさんとの相性レッスンの種類などを総合的に検討して、最終的には自分に合いそうかどうかで決めました。

今はどこのスタジオもお得な体験レッスンなどを開催しています。ぜひ一度体験しながらインストラクターの方にレッスンの内容やおすすめのレッスンなどを聞いてみるのもいいかもしれません。

いずれにせよ私はヨガをやってみたい!という人にはぜひ一度チャレンジしてみて欲しいです。そして少しでも「いいな!」と思ったら続けられる環境を自宅でもどこでも構いませんのでつくっていただきたいと思っています。

そのために私もヨガを伝えられる限り伝えさせていただきたいと思います。

5.まとめ

いかがでしたか。ヨガの深淵な世界を垣間みることができたかと思います。筋肉を意識するストレッチと違い、ヨガには「呼吸法」や「瞑想法」があると理佐さんは解説してくれました。

現代西洋スタイルの「体幹トレーニング」も呼吸を重要視します。正しく深い呼吸を行うことは深層筋を活性化し、姿勢を整えるなどさまざまな効果があることがわかっています。古代インドのヨガ行者たちもそのことに気付き、効果的に活性化できる方法を研究し、つかんだのかもしれません。

そしてヨガでは心も重要視します。瞑想により心のコントロールが可能になると、世の中が変わって見えます。他人を変えることは難しいのですが、自分を変えることで世界が変わるのです。

スポーツの世界でも集中力を高めたり、プレッシャーに打ち勝つために精神統一やメンタルトレーニングは活用されています

カラダと心は同一」。考え方や方法は違うところもあるかもしれませんが、人間を見つめるという根本では同じなのかもしれません。

理佐さんは、最後に「自分を見つめる作業、自分を知っていく作業がヨガなんです、とお伝えしたいです。自分を知ること。自分のカラダは一つであることを自覚するんですね。ポーズ一つとっても『普段は痛いと思っていたけれど、呼吸の流れを意識したら意外と身体は伸びるんだ。自分のカラダや心って自分が思っていたのとはちょっと違うかも!』など少しずつの変化を知っていく。そんなことをベースに伝えていきたいと思っています」と語ってくださいました。参考にしていただき、共感を覚えられたらヨガを始めてみてはいかがでしょうか?

今後も当ブログでは皆さんのライフスタイルに役立つような情報を発信していきます。どうぞよろしくお願いします。

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