肩が上がらない方必見!動かない5つの原因と改善エクササイズ7選

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肩が上がらず悩んでいる方が多くいます。

頭よりも上にあるものを取ろうとして手をあげたり、なにかのきっかけで手を頭上に持ち上げようとする時に、痛みやつまりを感じ、「肩が上がらない」と自覚するようです。

とはいえ単に肩が上がりにくいだけなら、生活ができないほどの悩みでないため、ついつい後回しにしてしまうことが多いです。しかし、早期に対応することが大切です。なぜなら、そのまま放置すると常に痛みを感じるようになるなど症状が悪化する可能性があるからです。

この記事では肩が上がらない原因とその解決方法についてお伝えします。


1.肩が上がらない5つの原因

肩が上がらない理由は大きく分けて疾患機能不全に分かれます。このふたつの理由には大きな症状の違いがあります。腕を持ち上げる時や動作中に痛みが走る場合は疾患の可能性が高く、動きにつまりや動かしにくさを感じる場合は機能不全の可能性が高いです。

疾患の症状がひどい場合は何もしていなくても痛みが走ります。ストレッチやトレーニングをする前に一度整形外科などの専門家に相談することをおすすめします。

自己判断で誤った方法をおこなってしまうと逆効果になる可能性があるので注意をしましょう。疾患以外に原因がある場合は、ほとんどが生活習慣の改善で解消されることです。

ここでは肩が上がらない原因として疾患と機能不全の中から主な5つの原因についてお伝えします。特に痛みがある場合は1−1を参考に、病院へ行くべきなのかを判断しましょう。痛みはないけれども、肩が上がらない場合は1−2以降で原因を確認してみてください。

1−1.腱板損傷や五十肩などの疾患

肩が痛くて上がらない場合、多くは腱板損傷もしくは五十肩などの疾患になっている可能性が高いです。

五十肩とは、医学的には「肩関節周囲炎」とも呼ぶ突然起こる肩の痛みです。多くの場合は肩を動かせる範囲が狭くなり、腕を持ち上げようとしたピーク地点で痛みが発生します。状態が悪いと、少し動かすだけでも鋭い痛みを感じることがあり、日常生活にも影響を及ぼします。

ごくまれに一週間程度で痛みがなくなることもありますが、多くは数ヶ月〜半年かけて回復していきます。完治させずに無理をしてしまうと1年以上痛みを引きずるケースもあります。

腱板損傷の場合は、肩を上げようとする動作の全体で痛みが発生します。これらに限らず、一度治まったはずの肩の痛みが何度も起こったり、夜間に強い痛みがあって眠れない場合は整形外科医の診察を受けてください。

1−2.猫背などの不良姿勢による機能不全

不良姿勢になると、カラダの動きが制限されてしまい肩が上がらなくなることがあります。

特に代表格の猫背では、不良姿勢の状態で手をまっすぐ上にあげようとすると、姿勢を安定させるために働いている一部の筋肉に負担がかかってしまい、痛みが生じたり、引っかかりを感じることがあります。

これが、肩が上がらない症状を引き起こすのです。

一番の解決法は緊張している筋肉をストレッチで緩め、正しい姿勢を維持するためのトレーニングをすることです。2章以降にて詳しくお伝えします。

1−3.肩や胸などの機能不全

休憩時には背伸びで腕・胸を伸ばしましょう。

動く量が少ないと肩は上がりにくくなります。例えばデスクワークで長時間PC作業をしていると、腕をあげる動作がほとんどなくなり、肩甲骨を動かすシーンが少なくなります。

さらに画面を見る姿勢が長時間続くため、胸郭も固定されて動きにくいカラダを作り出しているのです。その結果出来上がる不良姿勢や、長時間同じ姿勢をすることでカラダが動かなくなることが原因で肩があがらなくなるのです。

1〜2時間に一度席を立ち、背伸びをするなどして、カラダを動かす時間を意図的に作り出すと、何もやらないより予防・改善に十分効果的です。

運動レベルまでいかなくてもカラダを動かすことで、機能不全を予防することができるのです。トイレに立つついでに軽く背伸びをするなどストレッチをしてみてはいかがでしょうか。

1−4.筋力不足による機能不全

意外かもしれませんが、肩をあげられない原因が筋力不足の場合もあります。私たちのカラダは使わない部分はどんどん退化していく性質があります。

頭の上に両手を挙げる習慣がなければ、そのために働く筋肉はずっと休み続けるため、退化していき可動制限が出ます。

適切な筋肉量がないと、急にカラダに負荷がかかった時に支えきれず痛みが発症したり、怪我の原因にもなります。運動習慣がない方に多く生じるので、まずは2章を参考にカラダを動かし、を鍛えていくと良いでしょう。

※運動が定期的におこなえるようになったら別記事肩こりは筋トレで解消!一週間で抜群の効果が出る5つの方法を参考にトレーニングをして基礎筋力をつけましょう。

1−5.肩の緊張による機能不全

肩の力を抜くことができない方がいます。この特徴は比較的女性に多く、いつも首の付け根から肩にかけて緊張し、肩がすこし上がっている状態で毎日を過ごしています。

肩に力が入りやすい場合、肩甲骨を意識的に動かすことができません。まずは以下の6方向に肩甲骨を動かしてみましょう。

肩甲骨6つの動き

このエクササイズをおこなうだけでも、肩の緊張が取れて正しい動きをすることができるようになる方もいます。まずは、動かして肩の緊張を取り、2章のエクササイズをおこないましょう。


2.肩が上がるようになるエクササイズ

ここでは肩が上がるようになるための効果的なエクササイズを5種目お伝えします。肩に問題がある人もそうでない人も継続的におこなうことで動きやすいカラダへと変化しますので、ぜひ継続してチャレンジしてみてください。

2−1.アイロン体操

片手に重りをつけ(500ml~1Lのペットボトルでも可)軽くお辞儀をします。(30~40度くらいを目安に)

反対の手を椅子や手すりに置きバランスを取ります。
カラダのバランスが取れたらアイロンをかけるように腕の力を抜いて前後に振っていきましょう。ポイントは、腕を振り始めたら動きや速さをコントロールしようとせず、自然と腕が止まるように意識して振ることです。左右5回ずつ行いましょう。

またバリエーションとして同じ姿勢をとった状態で左右横に振ったり、円を描くように回す方法もあります。

これも各5回ずつ行いましょう。

2−2.シュラッグ

足を腰幅くらいに開き、綺麗な姿勢を意識して立ちます。普通の状態から、肩甲骨を下げるようにして腕を下に伸ばし、元に戻します。息を止めずにおこないましょう。

2−3.トランクローテーション

肩と手のひら・膝とももの付け根が床に垂直になるようにして四つ這いになります。
右手の甲を背中に当てます。腰が動かないように注意しながら左右にカラダをひねって行きます。(※痛みがある方はこの体勢がとれないかもしれません。できるだけ近い状態で行ってください)

ひねるポイントはひねるほうの肩甲骨を内側に寄せるようにして動きをリードすることです。

痛みは我慢せずに自分のできる範囲で10回を目標に行いましょう

※疾患の症状など、痛みがあると腰に手をあてることができないかもしれません。その場合はなるべく近い形で行ってください。

2−4.サイドルック

肩とももの付け根から、床に垂直になるように手と膝をつき四つ這いになります。
姿勢が崩れないように注意し、息を吐きながら横から左右のつま先をのぞき込むようにして上半身を左右に曲げましょう。脇腹あたりにストレッチを感じながら左右5回ずつ行いましょう

2−5.キャットバック

肩とももの付け根から、床に垂直になるように手と膝をつき四つばいになります。

四つばいの姿勢から背中を丸めるように天井へ引き上げます。この時に息を細く吐きながら、おへそをのぞき込むようにします。背中が丸められることで背骨にそった脊柱起立筋へのストレッチがかかります。 

今度は息を吸いながら、背中を反らし、胸郭をストレッチしていきます。天井を見るように目線を上げ、首を前にのばしていきます。両手で床をじんわりと強く押していってください。

交互に繰り返し5~10セットを目安にまずは5セット行いましょう

痛みがない人は負荷をかけてトレーニング

2−6.チューブプル

肘を90度に曲げてチューブを持ちます。(チューブは柱や机の足などにかけて固定します。)肘の位置がずれないように注意をしながら拳を外側に引っ張っていきます。反動をつけず一定の速度で繰り返します。左右15回ずつ行いましょう。

2−7.サイドレイズ

カラダの横でダンベルを順手で持ちます(手のひらが内側に来るように、気をつけの姿勢です)。肩に力が入らないように注意しながら腕を肩のラインまで持ち上げましょう。

このときに反動を使わずに持ち上げることがポイントです。持ち上げる時と下ろす時の速度を一定にコントロールしながら繰り返しおこないましょう。

3.再発防止!また肩が上がらなくなる前に押さえておきたい予防法

エクササイズをおこない、症状が治っても安心してはいけません。根本的な原因である不良姿勢を改善しなければ、肩の悩みが再発する可能性は高くなります。

そうならないためにも日頃から再発防止のために取り組むことが大切です。ここでは、再発防止のために日頃から気をつけたい3つの方法についてお伝えします。

3−1.一時間に一度の目安で動く

日常生活で肩が上がらなくなる一番の要因は、長時間にわたって同じ姿勢を取り続けることです。カラダは長時間同じ姿勢をしているとその姿勢を楽に取るために固まるように働きます。

つまり、同じ姿勢を取り続けることで再発を誘引するのです。そのため、一時間を目処に離席するなどカラダを動かすようにしましょう。

3−2.覗きこまず正しい姿勢で画面を見る

PCやスマートフォンの操作をするとき、無意識に画面をのぞき込んでいませんか?スマートフォンの操作は特に猫背などの不良姿勢を引き起こす最も大きな原因のひとつです。

猫背にならないためには、PC操作中やスマートフォンを正しい姿勢で操作することが重要です。PC操作をする時には、坐骨で座面を捉え、背中を丸めないように注意をしましょう。また、正しいスマートフォンの操作方法は、操作する方と反対側の手を操作する方の脇の下に入れることです。

こうすることで画面が顔の前にきてのぞき込むことがなくなります。操作するときに注意してみてください。

3−3.ストレッチで肩の緊張をとる

再発防止の意識をしていても、普段できていないことをできるようにするのは容易ではありません。はじめは良い姿勢を意識しているのに、何かに集中していたら姿勢が戻ってしまったなんてことも多いです。

その時はストレッチをおこない、崩れて緊張してしまった筋肉をほぐしましょう。特に日常生活で崩れやすい猫背対策に、ここでは2つのストレッチ方法をご紹介します。

膝抱えストレッチ

膝を抱えるようにして肩から肩甲骨まで刺激をいれるエクササイズです。ポイントは全身を脱力して行うことです。デスクワークなどで椅子に座ることが多い方は仕事の合間に行えるのでこまめに行いましょう。

椅子に座った状態で軽く片脚を浮かせます。(両膝が90度に曲がり両足が床につく椅子をご用意ください。)膝頭を抱えるようにして持ち、歩く背中を丸めて抱えている脚が床につくかつかないかギリギリの高さになるように調節しましょう。全身はなるべく脱力した状態で20秒キープ

終了後抱える脚を入れ替えましょう。両足を1セットにして3セット行いましょう

胸おこしローイング運動

肩甲骨の動きを出しながら胸郭を動かすエクササイズです。椅子に座り呼吸と連動して行うので、呼吸が浅い方は深く正しい呼吸ができるようになります。

手の甲を膝の上にくるように置いて座ります。この時目線は骨盤あたりを見て少し背中を丸めるイメージです。

息を吸いながら手の甲が膝から骨盤にかけて滑るように肩甲骨を内側に寄せながら肘を真後ろに引き、顔を起こしてきます。この時顔は正面を見るようにしましょう。

息を吐きながら元の姿勢に戻ります。この動きを繰り返し行いましょう。
始めは動きなどを丁寧に確認しながら10回行いましょう

4.まとめ

肩が上がらない原因と解決・再発防止方法についてお伝えしました。

痛みを感じる方はまず専門医の診断を受けた上でエクササイズをおこなうようにしてください。エクササイズを継続的におこない、カラダの不安を解消しましょう。

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