ビタミンD不足の症状・中高年&妊娠期はバランス摂取が必要な理由

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加齢に伴うトラブルの一つが、骨粗しょう症など骨に関連するものです。

特に女性はホルモンバランスの変化で、カルシウムが流亡しやすくなります。ではカルシウムを多く摂ればいいのかというとそればかりではありません。バランスも大事ですし、その他の栄養素も摂らねばなりません。

ビタミンDはその代表的な栄養素です。特定の食品に多く含まれるので、意識して摂らないと不足しがちになります。

また妊婦さんにとっても「摂らないと赤ちゃんに影響が」「摂りすぎはかえってよくない」などと言われ、どうしたらいいのか、何をどれくらい食べたらいいのかお困りの方も少なくないかと思います。

食生活は長期的に渡って影響を及ぼし、また簡単に変えることができないので、偏食ぎみの方は長年不足しがちになっており、その結果、深刻なトラブルを引き起こしている可能性があります。

そこでこの記事では、ビタミンD不足の症状について、米国の医学専門サイト「WebMD」を参考に情報をお伝えします。ビタミンDをどうしたらいいのかお悩みの方はぜひ参考になさってください。


1.ビタミンDが不足するとどうなる?症状と健康リスク

ビタミンD不足は注意が必要です。以下の疾患を引き起こす可能性が高まるからです。

1−1.骨のトラブル・乳幼児はくる病、成人に多い骨軟化症

高齢者の場合は、骨折を起こしてからビタミンD欠乏を自覚することも少なくありません

ビタミンD不足の疾患名として代表的な物がビタミンD欠乏症で、これから発生する疾患がくる病(乳幼児期〜小児期に多い)と骨粗しょう症、骨軟化症(成人に多い)です。骨が弱くなり、筋肉に引っ張られたり骨折で軟骨や骨格が変形するもので、高齢者では背中が丸まったり、その他の部位の湾曲、変形を生じます。

それ以外に起こりうる症状は、骨の痛みや筋肉の衰弱ですが、当初ははっきりと感じることは少ないでしょう。最初は股関節や腰、背中の骨の痛みで、進行すると下肢の筋力低下も現れ、歩行障害を引き起こすようになります。骨がもろくなり、骨折も起こりやすくなり、治りも遅くなります

1−2.いろいろな疾患のリスクにも

ビタミンDに限らず、ビタミンの血中濃度が低いと以下の可能性が増大します。

・心血管疾患による死亡リスク

・高齢者の認知障害リスク

・子供の重度の喘息リスク

・癌リスク

またこれまでに発表された研究では、ビタミンDが1 型および2型糖尿病 、 高血圧 、耐糖能異常、 多発性硬化症などのいくつかの症状について、予防および治療において役割を果たすことを示唆しています 。

・冬季うつ病リスク アメリカではワシントン州やオレゴン州、日本では北海道や東北、日本海側の地域で冬季うつ病が多いといわれ、日光不足によるビタミンD欠乏を原因にあげる研究者もいます。


2.こんな方は注意!ビタミンD不足に陥りやすい人

以下のようなライフスタイルの方は、ビタミンD不足になる可能性があります。

日焼け止めクリームの頻繁な使用UVカット素材の衣服で完全ガードしている方

日光を避ける生活の方(夜型や引きこもりなど)

・北海道など高緯度に住んでいる方

乳製品、卵、魚介、肉をほとんど食べない方(アレルギーの方など)

完全菜食主義(ビーガン)の方

中高年の方


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3.ビタミンD欠乏症の原因

日光は、浴びなさすぎも身体には悪影響を及ぼします

・慢性的なビタミンD摂取不足 食事面の問題です。ビタミンDは魚や魚油、卵黄、乾燥キノコなどに豊富に含まれますので、それらを食べない方はビタミンD不足になる可能性が高いです。洋食中心になり日本でも増えていると考えられます。

・日光を浴びない生活 ビタミンDを体内に取り入れるもう一つの方法が、日光を浴びることです。関東では真夏の正午に3.5分、真冬は22.4分で1日に必要な量を体内合成できます。緯度が高い方が紫外線が減るので、札幌ではさらに必要となります。(参照:体内で必要とするビタミンD生成に要する日照時間の推定 -札幌の冬季にはつくばの3倍以上の日光浴が必要- 独立行政法人国立環境研究所   中島ら  研究論文ページ

・高齢の方かつ、肌の色が濃い方 メラニン色素は、日光を浴びることによる皮膚のビタミンD生成能力を低下させる可能性があります。いくつかの研究は、より肌の色が濃い皮膚の高齢者はビタミンD欠乏の危険性が高いことを示しています。

・高齢の方かつ、腎臓の機能が衰えている方 年齢を重ねるに従い、腎臓はビタミンDを活性型に変換する機能が衰え、ビタミンD欠乏の可能性が高町増す。

・消化器に特定の病気がある方 クローン病 、 嚢胞性線維症 、 セリアック病などはビタミンDを吸収する腸の機能に影響を与えると考えられています。

・肥満ぎみの方 ビタミンDは脂肪細胞によって血液から抽出されます。BMI値30以上の方はしばしばビタミンDの血中濃度が低いことがわかっています。

4.ビタミンD欠乏症の判定方法

症状やライフスタイルに心当たりのある方は、ぜひ病院の診療を受けてください。血液検査(25-ヒドロキシビタミンD血液検査)により正確に判定できます。

20ng〜50 ng/mLの範囲にあれば適切で、20ng/mL以下ではビタミンD欠乏の可能性を考えます。

5.ビタミンDの豊富な食品

魚、特にいわしに多いです。また魚卵にも豊富に含まれます。摂りやすいのは干し椎茸やたまごで、毎日食べることをお勧めします。

食品名 含有量
いわしみりん干し 53 μg
いわし丸干し 50 μg
みがきにしん 50 μg
しらす干し 46 μg
干ししいたけ 17 μg
たまご(卵黄) 6 μg

日光を浴びることで体内合成を促進することができますが、これについても個人差や限界があり、また浴びすぎても紫外線のその他の影響を気にされると思いますので、あまり神経質にならずに「適宜屋外で活動する」程度になさってください。

6.ビタミンD欠乏症の治療

一般的なものは、食生活の指導とビタミンD製剤の処方です。骨粗しょう症の治療と組み合わせられる場合が多く、その治療薬やサプリメントと一緒に処方されることがあります。医薬品名はアルファロール®、ワンアルファ®、ロカルトロール®などです。

最適な量は明確な基準はありませんが、20ng/mL以下では処方が考えられます。

米国医学研究所のガイドラインは、ビタミンDの1日推奨許容量(RDA)を1〜70歳のすべての人で600国際単位(IU)に増やし、骨の健康を最適化するために70歳以上の成人の場合は800 IUに引き上げています

しかしビタミンDは脂溶性ビタミンで体内に蓄積されやすく、またカルシウム製剤などとの摂り過ぎは「高カルシウム血症」を招きます。自己判断で安易に摂りすぎないようにしてください。

また妊婦さんも米国では1日推奨許容量を普通の方並みの600IUとしています。不足するとくる病の可能性が高くなり、しかし摂りすぎると歯並びに影響すると言われています。前述の食品を使用する通常の和食中心の食生活でしたら問題ないと考えられますが、ぜひ産婦人科医に相談なさってください。

7.まとめ

ビタミンD不足の症状についてお伝えしました。骨粗しょう症など、加齢に伴う骨のトラブルの際には切っても切れないのがビタミンDです。カルシウムやマグネシウム、リン酸などとからみあって骨の発達に関わるからです。身近な方で心当たりがあればぜひ参考になさってください。

参考記事:WebMD  Vitamin D Deficiency

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