「速く泳げるようになりたい!」
水泳を続けていくと、誰もがこのような気持ちを抱くのではないでしょうか。速く泳ぐためには、水中での正しい姿勢を習得し、競技中にそれを維持できる筋力が必要です。
その筋力をつけるためにはプールでの練習の他にも姿勢を保持する筋力を陸上で鍛えることが大切です。
そこで今回は、泳ぎの専門トレーナーである橋本剛史トレーナーにタイムを縮めるカラダ作りのための最適なトレーニング方法をお聞きしました。毎日おこなうことで効果が高まるエクササイズなので、ぜひ本日より取り組み、速く泳げるカラダへと変化させましょう。
※水中での正しい姿勢を作るためのストレッチ方法について知りたい方はこれだけでタイムが縮む!水泳ストレッチ&コンディショニング10選を併せてご覧ください。
この記事は、橋本剛史先生の監修とモデル協力を頂きました。 JCCAマスタートレーナーA級講師/PHIピラティス認定インストラクター/NESTA認定パーソナルフィットネストレーナー 「姿勢」と「動き」の改善専門パーソナルトレーニングスタジオ コア・リファイン 代表 スイミングインストラクターとしてフィットネスクラブで勤務するも、健康のための水泳で腰痛や肩の痛みが起こることに疑問を感じ、コンディショニングに特化していく。 独学で資格を取得し、パーソナルトレーナーとして活動を開始。 以後、コアリファインを立ち上げし、一般の方からマスターズスイマー、プロ格闘家、プロダンサーまで指導する。 |
目次
1.筋量を増やさなくても速くなるかも!?水泳におけるトレーニングの種類
あと1秒を縮めるために必要なトレーニングは主に以下のふたつに分けられます。
・水中での姿勢を保持するために、普段正しく使えず眠っている筋肉を呼び起こすトレーニング
・推進力を高めるために筋量を増やすウェイトトレーニング
この記事でご紹介する「トレーニング」は、普段正しく使えずに眠っている筋肉を呼び起こすものと定義し、現状カラダに備わっている筋力を十分に使って泳ぐためのものです。
しかし、タイムが縮まない理由として、根本的な筋力不足が原因の場合もあります。
その場合は、今回ご紹介するエクササイズに加えて、ウェイトトレーニングをおこなうと効果的です。しかし、カラダを正しく使うトレーニングをおこなうことだけでも、タイムを縮めることができるでしょう。
まずは当記事でご紹介するエクササイズを継続的におこなうことで効果を実感してください。
2.姿勢の保持でタイムが縮まる!今日からできるトレーニング3選
ひとかきでもっと効率的に前に進みたい!とお考えのにこの章ではタイムが縮まる最適なトレーニング方法をお伝えします。速く泳ぐためには水中でカラダの抵抗となる浮力に対して、正しい姿勢を保持するための筋力が重要です。
以下にご紹介するトレーニングをおこなうことで、水の抵抗を受けにくくするフォーム(ストリームライン)へ変化させることができます。
ここでは今日からできるトレーニングを3種目をお伝えします。
2−1.サイドニーアップ
頭からお尻までが一直線になるようにしてプランクの姿勢を作ります。体幹部のポジションをキープした状態で、片足の膝を外側に曲げ、引き寄せます。
この時に背中が丸まったりお尻が持ち上がらないように注意しておこないます。元の姿勢に戻り、左右繰り返し実施します。左右10回を目安におこないましょう。
トレーニング効果を最大限に高めたい方は、エクササイズ中の姿勢を意識しましょう。まずは、ヒザを床についた状態でお尻を持ち上げ、肩からお尻までが一直線になるように姿勢を作ります。
その姿勢が安定してきたら、ヒザを床から持ち上げ、上半身の姿勢を崩さないようにしてヒザを伸ばしましょう。
2−2.サイドツイスト
肩の下にヒジが来るようにつき、写真のようにお尻を持ち上げた状態で、横向きになりましょう。このとき、足は下に来る方を前にして前後に置きましょう。
カラダをねじりながらお尻を高く持ち上げキープします。足のポジションが動かないように注意しながら15〜20秒キープしましょう。
2−3.ニーストレッチ
スネの下にストレッチポール®が当たるようにして、腕立て伏せの姿勢を作ります。この状態から、まずは背中が丸まらないように注意してヒザを曲げ、ストレッチポール®を引き寄せます。
これ以上引き寄せられない状態までヒザを曲げたら今後は、背中を丸めて引き寄せましょう。姿勢が崩れないように支えること、膝が高く上がらないように注意しながら、5〜10回を目安におこないます。
ストレッチポール®は㈱LPNの登録商標(第4666450号)です。正規品は公式LPNショップにて、またAmazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでも正規品をお買い求め頂けます。
3.【参考】ピラティスチェアを使ったエクササイズ3選
ここまでご紹介したエクササイズをより短期間で、効果的におこなうために、橋本さんはジムでのパーソナルトレーニング時にピラティスチェアを活用しています。実際にセッションで実施しているエクササイズをご紹介いただきました。
大泉学園駅から徒歩2分。新築ビルの4Fにリニューアルオープンしたのがコア・リファインです。広めのサロンは明るい日差しが入り込むゆったりした空間。ストレッチポールやピラティス、加圧トレーニングなどお客様の“なりたい自分”になるための、オーダーメイドセッションを受けることができます。水泳のタイムを少しでもはやく上達したい方、理想的なフォームを身につけたい方はぜひ一度セッションを受けてみてはいかがでしょうか?
3−1.ワン・アーム・プッシュツイスト
骨盤をピラティスチェアに乗せ、両手をペダルに乗せます。この時、頭から足までが一直線になるように意識しましょう。陸上でストリームラインを作るイメージです。
腰が反らないように注意をしながら、片手を離し上半身をねじりながら持ち上げます。自然な呼吸で5秒を目安にキープして、左右繰り返しおこないます。左右10回を目安におこないましょう。
3−2.ロールアップ(ピラティスチェア)
両手でペダルを掴み、両足を床面ギリギリのところで持ち上げます。背骨をひとつひとつ剥がすようなイメージで床から持ち上げ背中を丸めていきます。
肩や首に力が入らないように注意しながら、戻す時も同様におこないます。10回を目安に実施しましょう。
3−3.テンドンストレッチ
ピラティスチェアに両手を置き、ペダルに足を乗せます。このとき、つま先を少し外側に向けてかかとをつけます。重心の位置をコントロールして前に倒れないように注意をしながら、徐々にペダルにかける力を抜き、お尻を持ち上げていきます。
この動作を10回を目安に繰り返しおこないましょう。
4.専門家に聞きたい!水泳に関する疑問Q&A(筋トレ編)
速く泳ぐためのカラダ作りとしてトレーニング方法をご紹介しました。しかし、実施するうえでいくつかの疑問が生まれるかもしれません。
ここでは、橋本トレーナーが実際にお客様から聞かれる質問と答えをご紹介いただきます。
そもそも水泳をすることで筋トレやダイエット効果はありますか?
「泳ぐ」という点においては、強度は高くはないため、筋量を増やす目的では効果は期待できません。しかし、5分以上継続して泳ぐことができる泳力がある場合は、同じ強度で一定時間泳ぐことで有酸素運動としてダイエットの効果は期待できます。
筋量を上げたければ水中歩行やアクアビクスなどのアクアプログラムの方が効果的です。
トレーニングは毎日おこなう必要がありますか?
トレーニング頻度は、取り組む方の筋力で変化していきます。筋力があり、トレーニングをしても筋肉痛にならない場合は、実施しても問題ありませんが、筋肉痛のときは無理せず筋肉を休ませることが大切です。
また、プールでの練習前に高い負荷をかけておこなうと、フォームの崩れにつながるので、練習をしないときに週2〜3回のペースでおこなうと良いでしょう。
5.まとめ
水泳のタイムをあげるために必要な筋力を高めるトレーニング方法をお伝えしました。
日常的にトレーニングをおこなっている方でも、強度の高さを実感することができるエクササイズ内容です。
まずは、プールでの練習と並行して2週間実施し、効果の違いを体感してみてください。
継続しておこない、自己ベストを更新しましょう。
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