ピラティスとヨガの違いを解説!5つの質問で専門家に訊く魅力と効果

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「ピラティスとヨガの違いってなに?」

フィットネスクラブのスタジオレッスンや地域の健康教室などでピラティスやヨガのクラスをやっているのを目にしたことある方も多いと思います。

同じような動きをしているように見えることもあるため、違いがわかりにくいと感じる方が多いようです。

しかし、ピラティスとヨガは目的や動きに違いがあり、それぞれに違った魅力があります。

この記事ではピラティス記事を監修いただいている橋本剛史さんとヨガ記事を監修いただいている岩田理佐さんにピラティスとヨガの違いと魅力についてお聞きしました。

もし、新しく運動を始める上でどちらかを検討されている場合は、ぜひ一読の上体験されることをオススメします。

橋本剛史さんにピラティスについて教えていただきました。

JCCAマスタートレーナーA級講師/PHIピラティス認定インストラクター/NESTA認定パーソナルフィットネストレーナー

「姿勢」と「動き」の改善専門パーソナルトレーニングスタジオコア・リファイン代表

岩田理佐(risa)さんにヨガについて教えていただきました。

スタジオに限らず学校や企業等でのレッスンや、雑誌・ラジオなどメディアにも取り上げられるなど活動を広げている。ブログはこちら「http://risayoga2006.com/


1.ピラティスとヨガで異なる概念とは

これはピラティスの動きでしょうか?それともヨガの動きでしょうか?

もっとも多くの方が気になることが「何が違うのか」ということだと思います。

この違いについてそれぞれの視点でお伝えします。

1−1.ピラティスとは動きを鍛える運動でそれぞれの動作に目的がある

ピラティスの性質として、ストレッチとトレーニングの両方の要素が入ります。カラダを動かすことで活性化していない筋肉を動かし、自分の筋肉で引っ張るため、動きの中でストレッチを感じることがあります。

つまり、ピラティスはひとつひとつのエクササイズに目的があり、それを達成させるために繰り返しその動きをするため10回3セットのような筋トレに近いメニューに組み立て方になるのが特徴です。(橋本さん)

1−2.ヨガとは心身の調和を取り戻す動きや呼吸法、瞑想のセットである

ヨガは私達が毎日楽しく幸せでいるための、そして現代人の不調和(身体や心の歪み等)を自然な調和の取れた状態に戻していくためのメソッドやツールというように解釈をしています。

ヨガは生き方の指針を主に置き、ピラティスはエクササイズがメインになり、同じような動きをしているように見えますが、実は全く別物です。

具体的には、ヨガは瞑想の為にアーサナ(ポーズ)をとり呼吸法を実施します。私達が現状行っているヨーガはまずは身体を動かすことから始まります(このようなヨガを一般的にハタ・ヨーガといいます)。

「さぁ!座って瞑想をしましょう!」と言ってもなかなかできませんよね?足も痺れるし、そもそも何をするの?と疑問に感じると思います。その為にカラダを動かし、呼吸法をおこなうのです。
その点ピラティスには瞑想法は存在しません。つまり「心」というテーマがあるかないかという大きな違いがあります。(岩田さん)


2.エクササイズの特徴や違いとは

ピラティスのリフォーマーと呼ばれるマシンです。

今までに運動習慣がなかった方にとって、どのような動きをしてエクササイズの強度はどの程度のものなのかは気になるかと思います。

ここでは、エクササイズの特徴についてお二方の意見をお伝えします。

2−1.ピラティスの目的は反復によるカラダの強化

ピラティスとはドイツで考案されたもので、カラダのストレッチや筋力強化、そしてバランス強化を目的としておこなうエクササイズのひとつの考え方を言います。

つまり、昔からある体幹トレーニングと考えていただくのが良いかと思います。しかし、体幹安定を目指す現在の体幹トレーニングのイメージとは違い、”動きを鍛える”ところに視点を置いていることがピラティス独自のものです。

ピラティスは解剖学をもとに正しい動きを意識し、筋肉がどのような動きをするとどのような動作が生じるのかを感じながらエクササイズを実施します。

ピラティスには「ここが悪いから今はこの種目を継続して改善する」という繰り返しおこなうことで強化する目的があるため、すこしエクササイズ方法や目的が異なります。(橋本さん)

2−2.ヨガの目的は自分自身を見つめること

ヨガの特徴は動きをしながらそこに内観の目線が入ることです。

あくまで私的な考えではありますが、ヨガは「狙った筋肉に効かせるために(的確にカラダを動かすために)この動きをやる」と言うピラティスの動きではなく、「ここの筋肉にどのような感覚があるか」という視点を持つことが違いではないかと思います。

またヨガは東洋医学の部類に入るのも大きな違いかもしれません。(岩田さん)

3.ピラティスとヨガに効果の違いはあるか

ピラティスの最もベーシックなマットピラティスエクササイズです。

エクササイズを実際にやった後の効果には違いがあるのでしょうか。その違いについてここでは詳しくお伝えします。

3−1.ピラティスは外見や動きの変化が現れる

ピラティスをおこなうことで期待できる効果は以下の5点あります。

・姿勢がよくなる
・カラダの動きがスムーズになる
・安定度などカラダのコントロールがしやすくなる
・ダイエットやカラダのメリハリがでやすくなる
・肩腰のトラブル改善につながる

エクササイズをおこない、正しい動きを引き出すことでカラダのバランスが整い、連動して動かすことができるようになります。

これによって、それまでうまく使えていなかった筋肉が動かせるようになることで発達したり、逆に過度に使い続けたことで肥大してしまった筋肉がもとに戻るため、ダイエット効果や肩腰のトラブル改善に繋がるのです。

ピラティスはメンタルなどの内面を磨き上げるヨガと比較すると、外見や動きに関する変化が大きいと感じます。(橋本さん)

3−2.ヨガは五感を研ぎ澄まさせ、ココロとカラダをひとつにする

ヨガがもたらす効果は精神面へ与えるものが大きいと思います。「ココロとカラダは繋がっている!」と考えるとピラティスにもその効果があるように思いますが、ヨガには生き方の指針でもあるため哲学書が存在します。

古代のヨガの経典「ヨーガスートラ」第2項に【ヨガとは心の作用を止滅することである】書かれています。ここでは、「私達が幸せな生き方をする為には心の動きを止めることが大切である。」ということが述べられています。

カラダにどのような効果があるかという点では、自分で自分のカラダを労わるようになる、と言う意識を持つようになるのもヨガの特徴だと思います。

・カラダの欲するものを食べる。
・心地の良い音を聞く。

などの五感を研ぎ澄ませるからこそ、その感覚を楽しみ、気がつくと自分にとって自然な状態に戻っていくという点がいずれカラダの変化に繋がる気がします。

そのため運動として痩せる、カラダを引き締めるという目的にはピラティスの方が向いているかもしれません。(岩田さん)

4.ピラティスとヨガは誰でもできる?その魅力とは

ヨガの三段階

ヨガを構成する三つの要素

自分にはピラティスとヨガはどちらが向いているのかな?

やるからには向いている方でやってみたい!

それぞれの魅力についてお伝えします。

4−1.ピラティスはカラダのトラブル改善に効果的に感じやすい

運動が好きな人やカラダを鍛えたい人はもちろん効果がありますが、それ以外にも姿勢を正したい方や肩腰のトラブルを改善したい方にもやっていただきたいです。

ピラティスは初心者から上級者までカラダをトレーニングできるように、様々の種類のエクササイズがあります。ご自身にあったものをおこなうことで、効果も出るのため、運動に苦手意識がある方でも実施できるのが魅力です。

実際にピラティスを体験したお客様は
「立っているのが楽になった」
「地面を踏んでいる感じがわかるようになった」
などの感覚を言葉にしてカラダの変化を実感することが多いです。(橋本さん)

4−2.ヨガは自分のココロとカラダに向き合うことができる

ご自身のココロとカラダに向き合いたいという気持ちを持っている方はどなたもヨガの魅力を感じていただけると思います。

カラダを的確に動かすことはとても大切ですし、ココロとの向き合い方を考えるのも大切だと考えています。

「綺麗にポーズが取れないからムリ!」と思ってしまうかもしれませんが、ポーズが100%完璧に決まっていなければいけないものではないのです。

前屈をしてみて、まったく手が足先にいかない、でもちょっとずつ足に近づいていく。または「気がついたらできるようになってる!」などという発見や進歩をぜひ楽しみながら体験していただきたいと思います。(岩田さん

5.グループとパーソナルのどちらを受けた方が効果的?

ピラティスのグループレッスンの模様です。

ピラティスとヨガの特徴のひとつとして、レッスン形態がマンツーマン指導とグループ指導のふたつがあります。

グループにはグループの、パーソナルにはパーソナルの魅力があり、目的によって選択肢が変わります。

ここではそれぞれの特徴をお伝えします。

5−1.ピラティス専門家からのアドバイス

ピラティスをおこなう目的にもよりますが、運動効果を最大限に引き出したいのであれば、パーソナルでピラティス指導を受ける方がオススメです。

やはり、自分にあったエクササイズを適切に選択しておこなえる分、効果や動きの習得が断然早いです。

グループレッスンは参加費が安いことや大人数で実施できるのため、参加しやすかったりピラティスそのものを楽しみたい方にはオススメです。

効率よく効果を得るのは二の次、まずは楽しくカラダを動かしたい!という場合はグループで友人などと一緒に楽しくおこなえるグループを選択するといいでしょう。

どちらも継続することで必ず効果は出るので、目的に応じて選択されるといいでしょう。(橋本さん)

5−2.ヨガ専門家からのアドバイス

こちらも目的に合わせて選択するといいと思います。

・詳しくヨガのことを知りたい。
・先生を独り占めしたい。
・自分の都合のいい時間にヨガに触れたい。

このような方はパーソナルが向いていると思います。毎回決まった時間に比較的低価格で続けていきたいのであればグループレッスンに参加を検討されるといいでしょう。それぞれに良さがあるので、両方体験されてみるとベストですね。

もっとも、ヨガはレッスンのほとんどの時間を内観することで過ごすので、周りを気にすることは基本的にはないかと思われます。ご自身にとって都合のいいものをそして気の合う先生を選択していけばいいでしょう。(岩田さん

6.まとめ

ピラティスとヨガの違いについて、それぞれの専門家に魅力と効果についてお伝えいただきました。

カラダの動きや外見への変化を求めたい方はピラティスを、カラダを中から健康にしてココロとカラダを繋ぎたいという方はヨガにチャレンジしてみると、それぞれの魅力に触れることができるのではないでしょうか。

ピラティスについて自分でもやってみたいな、と思った方は別記事ピラティスとは・動きを鍛える運動の効果とお試しエクササイズ5選をご覧ください。
ヨガをもっと詳しく知りたいなと思った方は別記事ヨガ基本ポーズ30選・美姿勢&健康やせの方法と基礎知識をご覧ください。

ご自身のあったものを選択し、理想のカラダつくりを実現しましょう。

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