2月4日(日)東京スポーツ・レクリエーション専門学校にて開催された、「Women Lacrosse Training Camp」というイベントを取材してきました。
ラクロスという競技を盛り上げ、怪我なくラクロスを楽しむ選手を増やすため、トレーニングやコンディショニングを学ぶというコンセプトで開催され、17大学、100名もの女子ラクロス選手が集まりました。
ラクロスとは クロスと呼ばれる先に網の付いたスティックを用いて、直径6cm・重さ150gの硬質ゴム製のボールを奪い合い、相手陣のゴールに入れることで得点を競うスポーツ。 |
目次
怪我を予防し、ラクロスを楽しく続けて欲しい
まず、このイベントを発起した森川氏が企画の経緯を説明します。
「7年間ラクロスという競技に関わる中で、怪我人が非常に多いと感じました。どのチームに行っても、誰かしら松葉杖をついていませんか?。私も、前十字靭帯を切った選手のリハビリを何度も経験しました。ラクロスは楽しい競技です。そんなラクロス楽しく継続するためには、怪我をしないということがとても重要です。そのためには正しい知識を元にトレーニング、コンディショニング、ケア、さらに栄養などの取り組みが必須であると感じ、このようなイベントの企画に至りました。
ぜひチームに持ち帰っていただき、大学単位でなくラクロス界全体のムーブメントにつなげていきましょう。」
森川稔之氏は当ブログ記事の執筆もしています。 日本体育協会公認アスレティックトレーナー/日本コアコンディショニング協会認定マスタートレーナー/日本トレーニング指導者協会認定トレーニング指導者(JATI-ATI)/Body Element System JAPAN認定 マット&マシーンピラティス指導者/Art Form in Italy認定マスターストレッチ指導者 姿勢と動き作りの専門家。プロサッカー選手や青山学院大学女子ラクロス部など、様々なアスリートにトレーニングを指導。その指導経験とスキルを活かし、オフィスワーカーの方にもオーダーメイドの疲れを溜めずに美姿勢をゲットできる方法を数多く伝授している。 |
切り返しを鋭く!ムーブメントトレーニング
5コマ行われたワークショップのうち、2つご紹介します!
森川氏による、ラクロス競技において頻発する「切り返し」動作のパフォーマンスを上げていくトレーニング。切り返しがうまくできていないと、怪我や、パフォーマンスの低下につながってしまいます。
まず、土台となる身体ができているかどうか重要。コアが使えているか、関節の可動域は充分かなどのテストを行ったのち、腹ばい、ハイハイ、高バイなど赤ちゃんの動きのエクササイズを行います。
コアトレというと、すぐに身体を固めるエクササイズをする場合が多いですが、このように肩甲骨や股関節の動きを先に作っておくことが重要とのこと。
その上で、関節を安定させ、体幹を安定させる能力を高めると、より身体の動きがよくなるそうです。
さらに、切り返し動作ひとつひとつを分解してトレーニング。
相手の動きに合わせ、自分の向かう方向に力を出すトレーニング、より強い力をまっすぐ地面に伝えるトレーニングなど、シンプルでわかりやすいプログラムでした。
反応力UP!ビジョントレーニング
ビジョントレーニングとは、眼から多くの情報を取り入れ、その情報を素早く処理・判断し、最適な出力をする能力を高めること。周りの選手やボールの情報をキャッチし、適切に身体を動かすためには、ビジョン能力が不可欠です。
正しく情報を受け取り、脳から筋肉に指令が行くためには、目の動き、情報処理、身体との連動など様々な要素が必要で、それらをトレーニングすることで、競技力向上につながります。
スポーツにおいては、①自分の状態の把握、②目標物の位置の把握、③目標物が何かの把握、に分けられます。
これらひとつひとつをトレーニングすることで、即時的に変化が現れていました。
ビジョントレーニングに関してはこちらの記事を参考にしてください。
ビジョントレーニングのやり方7選|集中力と運動能力向上の最善方法
パフォーマンスアップのためのウエア&食事法セミナー
午後は、株式会社ドームによる、女子アスリートのためのウエア&食事法セミナーとして、「女子選手のためのウエアの選び方」「パフォーマンスアップのための食事法」が行われました。
女性アスリートとしてどのようにウエアを着用するとでより競技に活きてくるのか、トレーニングだけでなく食事にも気を配ることで、さらなるパフォーマンス向上を願う、という講義が行われました。
ラクロスという競技がより発展するために
参加者のみなさんは熱心にメモを取りながら講師の話に耳を傾け、自分の練習に活かそうとしていました。非常に明るく、積極的に参加している姿が印象的でした。ラクロスは大学から競技を始める学生が多く、運営も学生主体で行われているため、自分たちでラクロス界を盛り上げていこうという意識が非常に強いそうです。
学生スポーツの限られた時間の中で、怪我をせずに競技を楽しむことができれば、その後の人生においてもスポーツに親しむ人が増えますし、このようなイベントが今後も増えていくと社会に良い影響を与えていけるのではないかと思います。
当日の様子を動画でご覧ください!
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