骨盤の痛みを今すぐ解決!原因から解決する8つのストレッチ

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Tired young Asian business woman

歩いたり座ったりするときに、骨盤のあたりに鈍い痛みを感じることありませんか? 骨盤に痛みを感じる方が年々増えてきているそうです。骨盤の痛みを我慢して放置しておくと、腰痛や肩こりの原因にもなり、他の部分にも悪影響が生じます。そこで本記事では骨盤の痛みが起こる原因と解決方法についてお話します。ぜひ参考にしてください。

この記事は石塚利光が監修しました。

日本コアコンディショニング協会コアコンディショニングリサーチディレクター/東京大学女子バレーボール部トレーナー/米国公認アスレティックトレーナー (BOC-ATC) /日本トレーニング指導者協会・認定上級トレーニング指導者(JATI-AATI)/ペンシルベニア州立カルフォルニア大学卒業/前・福岡大学助教/訳書「アスレティックボディ・イン・バランス」(Gray Cook著)


1.骨盤の痛みがおきる場所

骨盤は4つの骨からできています。これらの骨と骨の繋がり部分(関節)に痛みが発生しやすくなります。

その中でも、特に多いのは、

・ももの付け根
・おしり
・恥骨周辺

に大きく分けられます。順番に解説します。

骨盤痛み

 

1−1.ももの付け根

骨盤の痛みを訴える人に、「具体的にどのあたりが痛いですか?」と聞くと、ももの付け根の股関節周辺をあげる方が多いようです。ももの骨先は本来は丸くなっていて、骨盤の丸い受け口へ正しくはまることで、私たちは脚を自由に動かすことができるのです。

しかし、いろいろな原因で、このかみ合わせが悪くなります。その状態のまま脚を動かすと、”ツマリ”を感じたり、脚の動きが悪くなったり、痛みを伴ったりします。この骨と受け口が正しくかみ合う状態を維持することが、骨盤の痛みを解決するために必要です。

骨盤 股関節

出典:人工股関節置換術/人工関節センター http://www.saiseikai-arida.jp/dept/prosthetic-joint03.html

 

1−2.おしり

痛みが出る原因のふたつめはおしりです。症状が出るところは、尾てい骨(尾骨)とお尻の少し上の2か所が多く、双方に痛みが出る方もいます。

jeans

このようなケースを訴える方は、デスクワークや立ち仕事の方が多いです。それはなぜかというと、1日の大半を過ごすうちに、多くの方はラクな姿勢をとってしまいがち。

その結果、一カ所に負荷がかかり、骨盤に歪みが生じてしまうのです。この時、骨盤の仙骨が腸骨へ当たり、仙腸関節に痛みが出ることが原因です(下図参照)。一部の筋肉が過剰に働いていることで歪みが生じているので、骨盤を整えることで痛みが軽減されることもあります。

骨盤画像

1−3.恥骨周辺の痛み

痛みが出るもう一つの箇所は恥骨です。日常生活の中で片脚に体重を長時間かけていると骨盤が歪み、恥骨のあたりが痛くなります。(上図:恥骨結合周辺)これもデスクワークなどで長時間座りっぱなしの方や立ち仕事をする人に多くでる痛みのひとつです。


2.骨盤の痛みはなぜ起きるの?

どの部分が痛いかによって原因も変化します。私生活からの影響や、出産後からくる痛みなど環境も影響しています。

2−1.生活習慣や姿勢からくる骨盤の痛み

毎日の生活で無意識に行っている何気ないことが、骨盤の痛みの原因となっていることもあります。体重を偏ってかけて立っていたり、姿勢が悪い状態で生活をしていると、仙骨や寛骨の歪みを助長します。

その結果、関節や筋肉に負担がかかって骨盤の痛みが発症してしまうのです。これを予防するためには、正しい姿勢をとることが大切です。

2−2.出産による骨盤の開きからくる痛み

出産後に骨盤の痛みを抱える方がいます。痛みの場所の多くは、恥骨と尾てい骨です。原因として考えられるのは、出産に伴う骨盤の歪みと筋肉の緊張です。出産時、赤ちゃんは骨盤の間を通るのですが、産道を確保するため骨盤はゆるみます。

この時、恥骨に負担をかけるため、出産後に恥骨のあたりが痛くなるのです。その痛みを改善するために出産後にベルトで骨盤を締めて固定する方法がとられることも多いようです。

また、出産時の骨盤への負担が周囲の筋肉を緊張を引き起こし、その影響で尾てい骨の痛みを誘発させていることがあります。この原因となる筋肉は、主に骨盤底筋や腸腰筋と考えられているので、その周囲の筋肉を緩めることで痛みが緩和される方もいます。

2−3.腰痛との関連性

骨盤に痛みを抱える人の中には、腰痛を併発している人もいます。

骨盤が歪んでいると、背骨を支えている仙骨が安定せず、上半身の姿勢崩れの原因にもなります。これにより、背骨のS字構造が保てなくなり、カラダの1か所に負荷が集中し、腰痛の原因となることがあります。中には腰痛の症状がひどいために、骨盤の痛みを感じない方もいます。

骨盤を正しい位置へと整えて腰痛と骨盤の痛みを改善・予防しましょう。

3.骨盤の痛みに自分で対応する8つのストレッチ

骨盤の痛みに対する原因と理由について把握したところで、今すぐ自分でできるエクササイズを5つ、さらに効果を上げるために、道具を活用したエクササイズを3つご紹介します。

3−1.ストレッチからカラダを整える

骨盤の痛みを改善するためには、骨盤周辺の筋肉の張りや歪みを取り除くことが大切です。
ここでは、股関節のストレッチで原因から改善します。

1.股関節のストレッチ

最初のふたつは股関節のストレッチです。股関節の柔軟性を出すことはカラダへの負担を軽減し、骨盤の痛みの原因を緩和することに繋がります。ぜひ試してみましょう。

エクササイズ方法:
まず、あぐらの状態で座りましょう。
足の裏を合わせて手で持ち、膝を床につけるイメージで上下に揺らします。
ポイントは脚の力を抜いてストレッチ感を感じることです。
20~40秒を目安に行いましょう。

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2.股関節ストレッチ(立位)

腕の力で負荷をかけてストレッチする方法です。

脚を肩幅よりも広く開き、つま先を外側へ向けます。膝を曲げて膝頭に手を置きます。

肩を片方ずつ前に倒すようにしてカラダを捻ります。ポイントは手で膝を後ろに押すイメージで股関節周りにストレッチがかかるように行いましょう。左右20~40秒を目安に行いましょう。

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3.おしりのストレッチ(座位)

ここからふたつはおしりのストレッチです。骨盤の痛みの原因であるおしりのストレッチをすることで固まってしまった筋肉を解していきます。

エクササイズ方法:
片方の膝を外側に倒し、足首を反対側の膝の上に乗せ4の字を作ります。

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伸ばしている方の膝を曲げ、かかとをおしりの方へ引き寄せます。

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おしりが伸びていることを感じ、自然な呼吸で左右20~40秒を目安に行いましょう。

4.おしりのストレッチ(仰向け)

続いて仰向けで行うおしりのストレッチです。横になって行えるストレッチなので、とても簡単に行うことができます。ぜひお試しください。

エクササイズ方法:
仰向けで横になります。

膝を抱え込み肩の方へ引き上げていきます。

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この時、反対側のおしりが床から離れないように注意しましょう。
左右20~40秒を目安に行いましょう。

5.もものつけねのストレッチ

最後はもものつけねを解していきます。ももに痛みを感じる方は少ないですが、筋肉が緊張して骨盤周りの動きが悪くなっていることも多いので、ここではしっかりと解せるエクササイズをご紹介します。

エクササイズ方法:
立て膝になり上半身をキレイに立てます。

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この時、後ろ側にくる足のつま先は立てずに足の甲を床につけます。
上半身の姿勢を維持した状態から、前の方へ体重を移動していきましょう。

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もものつけねが伸びているのを感じながら左右20~40秒を目安に行いましょう。

3−2.道具を使ったストレッチで骨盤を整える

基本姿勢

上記のストレッチの効果を最大に発揮するために、ストレッチポールのエクササイズを併せて行うことをお勧めします。

ストレッチポールを使った縦乗りエクササイズが骨盤や股関節に好影響をもたらし、骨盤調整ができる理由について詳しく知りたい方は「ストレッチポールで簡単骨盤調整!2つのポイントとその方法」をご覧ください。

ここでは、誰でも簡単にできる簡単エクササイズをご紹介します。ぜひ挑戦してみてください。

※ 骨盤の痛みを感じる場合は、医師に相談の上、使用願います。また、痛みや炎症があるときは使用を控えてください。

1・骨盤スライドエクササイズ

骨盤スライドエクササイズは、骨盤を左右対称的に整えるエクササイズです。
骨盤の面を床と平衡に保つようにしながらストレッチポールの上で左右にスライドさせていきます。

注意点は大きすぎる動きにならないようにすることと、足で踏ん張らないようにすることです。
10~20回程度を目安に行いましょう。

2・ワイパー運動

このエクササイズでは、股関節周りの筋肉のリラックス効果、股関節の調整を行います。
まず初めに片脚を伸ばします。軽く5回脚を内側外側へ揺らします。
次につま先を内側にねじるようにしてキープ、脚の力をスッと抜いて元の位置に戻していきましょう。これを5回繰り返します。ポイントは、上半身は固定させて脚だけを動かすようにすることです。

3・フロッグキックエクササイズ

このエクササイズでは、股関節の動きを良くし、骨盤の痛みの原因のひとつである恥骨の部分を整えます。
エクササイズ方法は、片脚を伸ばし、そこから内側にねじり、そのままかかとを引き寄せるようにして膝を立てます。次に膝を外側に向けて、かかとをすべらせながら脚を伸ばします。これを左右5回ずつ行います。

ポイントは上半身に力を入れずリラックスして行うことです。

3−3.医療機関の受診が勧められる場合

骨盤の痛みを原因から解消する方法をここまで紹介してきましたが、医療機関の受診をした方がいいケースがあります。

ひとつは痛みが出る前に転倒などをした場合です。

転び方によっては骨盤の骨折やヒビ、ももの骨の損傷などが考えられます。不安がある場合は一度レントゲンなど骨のチェックができる専門機関の受診を選択肢のひとつに考えられた方がいいかもしれません。

もうひとつは、女性で効果が全くでない場合です。女性特有の大きな病気の可能性があるかもしれません。このような病気は早期発見がとても大切です。ぜひ医療機関や健康診断の受診をお勧めします。

まとめ

骨盤の痛みの原因は様々です。いずれにしても、骨盤の位置を本来あるべき位置へと整え、筋肉の緊張を取ることが痛み解消への第一歩となります。本日ご紹介した5つのストレッチを日常の習慣に取り入れて、骨盤の痛みを起こしにくくしましょう。

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