下半身の運動「スクワット」がダイエットに効果的と言われ、注目を浴びています。
下半身には、臀部(お尻)や前もも、ハムストリング(後ろもも)、ふくらはぎといった大きな筋肉が多く、スクワットの運動だけで、これらに同時にアプローチでき、鍛えることで引き締まったスリムな下半身を手に入れることができるからです。
しかし、スクワットは正しい方法でおこなわなければ、一部の筋肉ばかりに負荷がかかってしまい、そこばかり太くたくましくなってしまう側面もあります。つまり、正しいフォームでトレーニングすることが大切なのです。
また、気になる部分は人によって違うもの。できれば効果的にアプローチしたいですよね。それはスクワットのやり方で変えることができます。そこで今回は、ダイエットに効果的なスクワットの方法について詳しくお伝えします。ぜひお試しください。
この記事は石塚利光が監修しました。 日本コアコンディショニング協会コアコンディショニングリサーチディレクター/東京大学女子バレーボール部トレーナー/米国公認アスレティックトレーナー (BOC-ATC) /日本トレーニング指導者協会・認定上級トレーニング指導者(JATI-AATI)/ペンシルベニア州立カルフォルニア大学卒業/前・福岡大学助教/訳書「アスレティックボディ・イン・バランス」(Gray Cook著) |
目次
1.一週間でダイエット効果が感じられるスクワット3選
スクワットには様々な実施方法がありますが、エクササイズのポイントは鍛えている部分を意識しておこなうことです。スクワットはフォームや膝の曲げる方向、曲げ方によって使う筋肉が異なるため、意識しておこなうことで効果が変化してくるのです。
今回は最も簡単なスクワットの基本的な方法と、それぞれの目的をご紹介します。
・ももの表・裏・おしりを鍛えることができるハーフスクワット
・ヒップラインを引き締めたい場合はブルガリアンスクワット
・内ももを引き締めたい場合はプリエスクワット
まずはすべての種目を10回ずつ試して鍛える部分を感じてみましょう。
1−1.ももの表・裏・おしりを鍛える「ハーフスクワット」
脚を腰幅から肩幅まで開きます。つま先と膝を前に向けてももが床と平行になるまで曲げていきます。
ももが床と平行になるまで曲げたらその場で動きを一度止め、ゆっくりと元の姿勢に戻りましょう。
背中が丸まらないように注意をして10回おこないましょう。
ハーフスクワットが物足りなく感じる方はよりもさらに膝を曲げておこなうトレーニングのフルスクワットをおこないましょう。
このトレーニングは、ももの表裏とおしりさらに内ももを鍛えることができます。動きを早くするのではなく、内ももが使っている感覚をつかむようにしてゆっくりおこなうことがポイントです。
脚を腰幅から肩幅まで開きます。つま先と膝を前に向けてももが床と平行になるまで曲げていきます。
おしりが床につかないように気をつけながら、膝を曲げれるところまで曲げましょう。
最後まで下ろしたら、その場で動きを一度止め、ゆっくりと元の姿勢に戻りましょう。
背中が丸まらないように注意をして10回おこないましょう。
1−2.ヒップラインを引き締める「ブルガリアンスクワット」
椅子や踏み台に写真のように片足を伸ばして乗せます。乗せる方の足はしっかりと伸ばすことがポイントです。
姿勢が崩れないように安定させ、安定したら前に出している膝を曲げていきます。曲げている膝がつま先よりも前に行かないように注意をしながら左右10回ずつおこないましょう。
1−3.内ももを引き締める「プリエスクワット」
脚を肩幅に開き、つま先を外側に向けます。(45度くらいを目安にしましょう。)つま先と膝を前に向けてももが床と平行になるまで曲げていきます。
ももが床と平行になるまで曲げたらその場で動きを一度止め、ゆっくりと元の姿勢に戻りましょう。
背中が丸まらないように注意をして10回おこないましょう。
2.スクワットの効果を最大限に生み出すコツ
スクワットの効果を高めるためには、正しいフォームと鍛える部位を意識することが大切です。トレーニング中に特に気をつけたい部分は、下記の4点です。
・上半身の姿勢
・膝の向き
・つま先の向き
・膝とつま先の位置
上半身は背中が丸まらないようにキレイな姿勢を意識しておこないます。
膝を曲げるときに膝がつま先よりも前に出てしまうことがあります。膝がつま先よりも前に出ると前ももの筋肉に極端に負荷がかかってしまうため、運動習慣がない方やトレーニング初心者の方は膝を痛めてしまう可能性が高くなります。
膝がつま先より前に出さないように注意しましょう。また、お尻が突き出すようなフォームや、背中が丸まってしまうとカラダに負担がかかり、ケガの原因にもなります。
膝とつま先の向きは同じ方向に向いていないとケガの原因になります。特に膝を曲げたときに曲げてる方向とつま先の向きが一致しないことが多くあるので、注意しておこないましょう。
3.スクワットがダイエットに効果的な理由
ここではスクワットの効果について解説いたします。
スクワットは主に太ももやおしりまわりをトレーニングするエクササイズで、
・ももの表
・ももの裏
・内もも
・おしり
など、下半身の気になる部分を鍛えることができます。
また、スクワットをおこなうことで、
・下肢の筋力効果
・股関節の動きを良くする
・血行促進によるむくみの解消
・基礎体力アップによる疲労回復効果
などの効果が期待できます。
この記事でご紹介したエクササイズ方法はまさにそこにアプローチできる方法ですので、ぜひ行ってみてください。
4.スクワットを効果的におこなうために知っておきたいQ&A
Q.スクワットの時の呼吸はどうすればいいの?
A.スクワットをする時は正しい呼吸をすることが大切です。呼吸が適切でないと、血圧が上昇したり、筋肉を痛めたりなどカラダのトラブルを招くことがあるからです。
多くのトレーニングと呼吸の研究では、筋肉が収縮するときに息を吐き、筋肉が伸展するときに息を吸うと良いとされています。
この方法で考えるとスクワットをおこなうとき
・息を吸いながらしゃがみ
・息を吐きながら立ち上がる
ようにすると、より呼吸がしやすく、トレーニング効果を高めます。
どうしても力んでしまうと呼吸を止めがちですが、血圧が上がりカラダに負担がかかるので、基本的には行わないようにしましょう。
Q.一セットの適切な回数は何回ですか?
A.今回は各種目10回ずつに設定しました。当ブログをご覧になる方の多くは日常生活の中であまりトレーニングに馴染みのない方が多いと思われるからで、あまりにも強度の高いものでは、カラダへの負担が大きく継続的に続けることができないからです。そのため、翌日筋肉痛で動けなくならない程度の強度でご紹介しています。
専門的な観点からお伝えすると、筋肉トレーニングは、現界ギリギリまで追い込むことで効果を高めます。トレーニング強度の感じ方には個人差があるため、もうこれ以上できない現界数×3セットが適切な回数と言えます。ダイエット効果を高めるためにもこれを1日おきにおこないましょう。
Q.週に何回やればいいですか?
A.目安として、週3回、できれば一日おきに運動をおこなうことが、週1〜2回に比べて運動効果が高いことが多くの研究などから明らかになっています。しかし、ひどい筋肉痛や痛みがある場合は無理に継続せずに休息をとることが大切です。
Q.セット間の休憩はどのくらいとればいいですか?
A.トレーニング直後は息が上がって少し苦しい場合があるかもしれません。次のセットを集中しておこなうために休憩を取ることはとても大切です。この休憩時間の目安ですが、呼吸を整えながら1分以内を目安にしましょう。
5.まとめ
今回、目的別にできる3種類のスクワットをご紹介致しました。上記のようにやる方法によって主に使う筋肉は変化してきます。正しいフォームでおこなうことで、カラダを傷めずに引き締めていきます。ぜひ今回ご紹介したエクササイズでスッキリした脚を目指しましょう。
コンテンツの全部または一部の無断転載を禁止します。(C)Imaginear co.,ltd. co.,ltd. All rights reserved.