ランチタイムも終わり、午後も頑張るぞと気合を入れたのも束の間。ここぞという時にくる急激な眠気……。
目を一生懸命あけていてもウトウトしてしまい、苦痛の中で時間を過ごしてしまった経験は、誰にもありますよね。
睡眠不足や疲労の蓄積など、眠気の原因は様々ですが、睡眠の質向上により眠気を感じないカラダへ変化させることが可能です。しかし、ここでは今すぐ眠気を覚ます方法に焦点を当て、詳しく掘り下げていきます。今すぐ試してみてください。
目次
1.緊急!今すぐ目覚めたい人がやるべき2つの方法
「ガムなど何も持っていない」「派手に動けない」「何も買いにいけない」状況でも、眠気をすぐに覚ましたいときは下記の2つの方法を試してみてください。
例えば、大事な会議中など集中して臨まなければならないときにはぜひ!
注意:
以下の2つの方法は、緊急処置方法です。これで効果がない時はよっぽどの寝不足か、体調が悪いかもしれませんので、あまり無理せずに自分の体調をしっかり観察してみましょう。
1-1.眠気覚ましに効果的な深呼吸のコツ
意外かもしれませんが、「長く息を吸って一気に息を吐く深呼吸」をすることで眠気を取り除くことが期待できます。息を吸うときに活動のための自律神経である交感神経が働き、カラダを目覚めさせてくれる作用があるからです。
以下に、眠気覚ましに効果的な深呼吸の方法を紹介します。
エクササイズ方法:
キレイな姿勢で立つか、椅子に座ります。胸をひらき、お腹を膨らませながらゆっくりと息を吸います。
この時、息を吸う時間は5~10秒くらい、ゆっくりかけましょう。息を吸いきったら2秒くらいで一気に吐きだしましょう。
全身を脱力しながら、10~15回くらいを目安に行いましょう。
ポイント:
意識するポイントは、長く息を吸って一気に吐くことです。
効果をさらに高めたい方は、息を吸ったときにお腹をへこませて、息を吐くときに膨らませてみましょう。
バリエーション豊富に行うことでお腹の動きがさらに出て、息が吸いやすくなり、目覚めていきます。
1-2.痛い場所をつねる
それでも眠気に負けそうになったら、腕やももの内側など、皮が薄いところを容赦なくつねることです!
ただあまりに加減なく引っ張ったり、爪を立てたりすると傷つけてしまったり、あまりの痛さに我慢できなかったりだとデメリットが大きいので、少しずつ痛みの強度を上げて行います。
とにかく痛い部分をつねることがポイントになりますが、痛みを感じる部分には個人差があります。そこで、ここでは痛い部分の詳細を下記にあげました。様々な部分をお試しいただき、自分にあった目覚めポイントを探してみてください。
ここまでは、大事な会議中やプレゼンテーションを受けている時などのための緊急的な方法です。もし、「少し寝不足だな」「今日の会議は危ないな」と感じたら事前に自分でできそうな対応策を準備しておく方が安全です。この記事の後半にご紹介しますので、自分の体調を確認して、しっかりと管理しましょう。
2.まだ平気!でも眠くなりそうという時の眠気覚まし法3選
大事な会議前や、昼食後がんばりたいときに、どうもイヤな予感。急な眠気に襲われてピンチを感じそうな時の対応策を用意します。
眠気を覚ます方法のポイントとしては、下記の2種類です。
- 血流を良くして酸素をカラダ中に供給すること
- カラダに対して刺激を与えて覚醒状態へ導く方法
ここでは、まだ少し買い出しや、席を離れることができる方のための眠気覚まし法を3つご紹介します。眠気覚ましをして、大事な会議や午後の仕事に臨みましょう。
2-1.オフィスでできるストレッチを行う
ずっと座っていたり、同じ体勢を長時間続けていると急に眠気に襲われることがありませんか?ずっと同じ体勢でいると、一部の筋肉が緊張して固まります。これが原因で血行不良になることによって眠気が生み出されています。
そのため、急な眠気を覚ます方法としてデスクワーク中に手を止めて立ち上がる、トイレへ立つ、少し外の空気を吸いに行くなど、カラダを動かすような対応をしましょう。
椅子から立ち上がることで、カラダの血液循環は改善され、軽くカラダを動かすだけで眠気改善が出来ることもあります。
少し集中できないな、眠気が覚めないなと感じたら一度席を立ち背伸びすることを試してみましょう。
また、眠気を感じる時は、疲労が溜まっていたり、血行不良を抱えていることが多いです。その時に簡単なストレッチで血行促進することは、疲労回復や血行不良の改善を助けるのにとても効果的です。ここでは、固まりやすい筋肉を伸ばすストレッチを3つご紹介します。
オフィスや事務所などの限られたスペースでも出来る簡単なものなので、疲れや眠気がきそうな感覚があるときにぜひ行ってみてください。
●体側ストレッチ
まずはカラダの側面を伸ばしていきましょう。体側を伸ばすことで、腕やお腹回りの筋肉がゆるみ、カラダのだるさ解消になり眠気を根本から解消します。
エクササイズ方法:
キレイな姿勢で立つもしくは椅子に座ります。左手を頭の上に、右手を左の太ももにおき、右側にカラダを倒していきます。
ポイント:
立っている場合は左足、座っている場合は左のお尻が床や座面から離れないように行いましょう。
5~10秒を目安に左右5回ずつ行います。
立ちあがって出来る場合は立って行うとより体側部分を伸ばすことが期待できます。
●おしりのストレッチ
上半身を終えて後半は下半身を行っていきます。おしりを伸ばすと、筋肉の緊張が取れ、下半身の血流を良くなり眠気の解消につながります。
エクササイズ方法:
椅子にキレイな姿勢で座り、右ひざを曲げて外側に倒し、右足を左のひざ上におきます。
ポイント:
左ひざは90度にしておくこと効果的です。
息を吐きながら、上半身を前へ倒します。この時、おしりが座面から浮かないように注意しましょう。
お尻の筋肉が伸びているのを感じながら自然な呼吸で左右20~40秒を目安に行いましょう。
●もも裏のストレッチ
最後はもも裏のストレッチです。座面に当たって圧迫されていることも多く、筋肉が縮みやすいので、しっかりと解していきましょう。
エクササイズ方法:
椅子に座った状態で、遠くへ足を伸ばしましょう。この時、かかとが地面につく範囲で伸ばしていきましょう。
足幅を腰幅から肩幅くらいに開き、上半身を前に倒していきましょう。
ポイント:
背中はなるべく丸まないように注意しましょう。
自然な呼吸で40秒を目安に4.5回行いましょう。立って行うとよりももの裏全体を伸ばすことが期待できます。
2-2.カフェインの力を借りる
眠気覚ましの方法として、有名な対策方法の一つがコーヒーを飲むことです。これはカフェインを摂ることが目的です。
カフェインの効果として、以下のようなことが多くの研究から言われています。
・覚醒効果
・利尿作用
・代謝向上
・疲労回復
・消化促進
眠気に襲われている時、カラダは休養の準備に入ろうとしています。そこでカフェインを摂ると、覚醒効果と代謝向上効果が働き、目覚めの作用が起こります。この作用には個人差がありますが、カラダの五感や運動機能を高める効果があるので、眠気や倦怠感を今すぐ取りたいという方には、カフェインを摂ることは効果的です。
実際に長距離ドライバーによるカフェイン摂取の研究で、摂取者が衝突事故を起こす割合は摂取していない人に比べ0.37倍低いという論文が英国医学誌に掲載されています。カフェインを摂ることで、集中力向上と眠気覚まし効果が得られるということです。
カフェイン摂取のタイミングと最適量
カフェイン摂取で気を付けたいことは摂取する時間です。カフェインは摂取後30分かけて脳に届き、8~14時間程度効果を持続させると言われています。
カフェインの効果が出過ぎてしまうと、逆に夜、眠れなくなってしまうなどの睡眠障害の弊害となることも多いです。そのため、摂取するタイミングや摂取量に注意する必要があります。カナダの研究発表によると、健康的な成人の1日カフェイン摂取適量は400mg以下とのことです。これはコーヒーに置き換えるとカップ5~6杯分になります。
コーヒーが苦手な方でも他の飲み物から摂ることができます。代表的なカフェインを含む飲み物としては下記のようなものなどがあります。
・緑茶
・ウーロン茶
・ココア
意外にもコーヒーの他にもカフェイン入りの飲み物はあります。カフェインを摂る時間と量に注意して効果的な眠気覚ましをしましょう。
エナジードリンクは飲みすぎ注意
倦怠感や疲れを取る目的にエナジードリンクを飲むかたも多いのではないでしょうか。コンビニに行くとずらっと並んでいるエナジードリンク。カフェインと栄養素を同時に摂ることができるものです。市場調査では、この4年間で売上規模は10倍にもなっているそうです。
エナジードリンクを飲むと、その風味と炭酸でシャキッとした感じになり、元気が出てくる気分になりますよね。実際、エナジードリンクの栄養成分表示を見ると、各種ビタミン類が含まれています。この表記を見ると、非常に効果がありそうな気持ちになります。
また、アルギニンという成分が入っているエナジードリンクも。アルギニンは、成長ホルモンの分泌促進や免疫機能の向上などに関係しているとのことで、エナジードリンク=免疫力向上・疲労回復効果があると認識されています。
しかし、医学的に、アルギニンを飲料で飲むことで、上記の効果があることは証明されていません。確かにアルギニンが成長ホルモンの分泌促進や免疫機能の向上などに関係しているのは間違いありませんが、アルギニンを摂取したからといって、すぐに効果が出るわけではないのです。
海外ではエナジードリンクの過剰摂取により死者が出るなど、カラダに悪影響を及ぼす事例も出ているため、疲労回復や眠気を覚ます目的で多用するのは考える必要があります。
2-3.冷水で顔や手を洗う
朝起きたら顔を洗う。なにげなく習慣となっている洗顔ですが、これについて深く考えたことがあるでしょうか。実は冷水で顔や手を洗うことは、眠気覚ましにとても効果的です。
眠気を感じている時、私たちのカラダにある自律神経は休養しようと働きます。ここで顔や手を冷水で洗うことで自律神経を活発に動かすようになります。
洗顔で冷たい水が顔や手に当たると、自律神経が興奮し、血管が収縮します。これにより、眠気を覚ますことができます。
洗顔にはカラダをリラックスさせてリフレッシュすることも期待できるので、どうしても取れない眠気を洗顔で覚ませましょう。
上記の方法の他にも、個人差はありますが、
・目薬
・タブレット
・のど飴
・ガム
などを活用して刺激を与えることで覚醒状態を引き出せる場合がありますので、自分に合うかどうか試してみてはいかがでしょうか。
3.どうしようもなかったら仮眠
いくら眠気覚ましの対策をしたところで、睡眠不足で疲労困憊の場合、上記の対策を行っても全く効果がないことがあります。このようにどうしようもなかったら、悪あがきはやめて仮眠を取りましょう。
世界を代表する最先端企業Googleでも午後の仮眠を推奨しています。なぜなら仮眠を取ることで、その後の集中力が上がり、作業能率が向上することがわかっているからです。
会社などで仮眠を取るのは少し勇気のいる行動かもしれませんが、ウトウトして生産性が下がってしまうよりも15分間の仮眠によるパフォーマンスの向上の方が、仕事がはかどり、会社への貢献度も変化してきます。仮眠については、仮眠で集中力アップ!今日からできる効果的な仮眠の取り方にて詳しくお伝えしております。
どうしようもなかったら一度休みを取ってカラダをリセットしましょう。
4.まとめ
眠気を感じてから対策をするのでは眠気覚ましを行うのは容易ではありません。一度眠気を感じてウトウトしてくると、なかなか改善することが難しいからです。
自分にあった眠気覚まし法を活用することで大事な時にウトウトしてヒヤッとしたり、ダラダラと無駄な時間を過ごさなくてよくなります。
また、今回、今すぐ眠気を解消したい方向けに眠気覚まし法を紹介しましたが、一時的な眠気覚まし法は、カラダに負荷をかけるため、あまり継続的に行うのは良くありません。なぜなら質の高い睡眠を取ることが最大の眠気覚まし方法だからです。
上記の方法で今日を乗り切ったら、質の高い睡眠を取るよう心がけ、有意義な時間を過ごせるように改善していきましょう。
質の高い睡眠の取り方に付いては、別記事「睡眠の質を高めて目覚めスッキリ!改善のために最も効果的な5つの方法」で詳しくご紹介しています。そちらもぜひご覧ください。
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