エモーショナルイーティング・満腹でも食べちゃう原因と5つの対策

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お腹が満たされているのに食べてしまう方がいます。

三食きちんと食べ、間食までもとってカロリーも十分に足りているにも関わらず、ムシャクシャすると反射的に食べてしまうのです。

これが「エモーショナルイーティング」です。

何らかのストレスがありこれを緩和するために、つい口に入れてしまうのです。

「エモーショナルイーティング」は食べているときだけ満たされる感覚があります。食べ終わったとたん、全然解決していない根本の問題に再度ストレスを感じ、また過食の罪悪感にさいなまれます。

カロリーは必要以上に足りているので、肥満体形ですし、高脂質&糖分食が多いので内臓や肌の状態もよくありません。

なんとかしないと、とお考えの方に、この記事では食生活に注意点とこだわりを持つことで改善する方法をお伝えします。イライラするとつい冷蔵庫の扉を開けてしまう方はぜひ参考になさってください。


1.エモーショナルイーティングとは

お伝えした通り、感情が満たされないことを食事によって解消しようとする衝動や行為です。以下のような心理状況にある時に起こりがちです。

・精神的ストレス(悲しみ、怒り、悩み、切迫感、脅迫感、閉塞感、孤独感、無力感など)

・精神的疲労

・肉体的疲労

・退屈な時

心当たりのない方でも試しにやってみることは簡単です。満腹なのに悲しいことや怒りに満ちあふれている時にアイスクリームやケーキを食べてみてください。

エモーショナルハンガー(エモーショナルイーティングが習慣となっている方)は、この食べる行為によって食べている時だけイライラや悲しさ、怒りを忘れることができるのです。

Eating in front of computer

ニュースやゲーム、SNSの投稿でも食欲が引き起こされることがあります

自分の胃を満たすのではなく、感情的なニーズを満たすために食べることによって自分の気分を良くしているのです。

自分を奮い立たせるために、もしくはごほうびやお祝いの対価として食事をすることは悪いことではありません。しかし、それが感情的にマイナスの時でも、冷蔵庫を開けるクセがついてしまうと危険です。メンタルの不安定さと口にモノを入れることが結びつくからです。

このような、感情による飢餓は食べることでは満たされません。食べはしたが、その背景にある本質的な問題が解決していないからです。食べてしまった結果、罪悪感が生まれることがほとんどですので、メンタルの状況をさらに悪化させてしまいます。

意識をして食べることの意味を再確認し、コントロールする方法を身につけることで健全化できます。この記事の後半でお伝えします。


2.エモーショナルハンガーテスト

感情によって食べてしまう傾向があるかどうかをチェックしてみましょう。

・ストレスを感じているほうが、食欲がおう盛である

・時間に関わらず、空腹を感じた時に食べることがある

・満腹時でもさらに食べることがある

・気分を良くするために食べることがある

・食べることは自分に対するご褒美だと思う

・常にめいっぱい食べる

・食べることで心の平安を感じる。親しい友人のような感覚すらおぼえる

・食べ物が近くにないと無力感や不安を感じる

いずれかに当てはまる方は、感情と食事がセットになっている可能性があります。明確な「エモーショナルハンガー」でなくとも少々注意が必要です。

3.健全な空腹とエモーショナルイーティングの違い

エモーショナルハンガーの方において、空腹を引き起こす感情の力はかなり強くなっているので、本来の空腹との区別がつきにくくなっているかもしれません。しかし感情によって引き起こされる空腹にはいくつかの特徴があります。

3−1.空腹感が突然襲ってくる

エモーショナルイーティングの大きな特徴です。食事をいつ取ったかに関係なく、急に食べたくなるものです。本来の空腹はこのように突発的ではなく、徐々にお腹が減っていくものです。

3−2.特定の食べ物を欲する

健全な空腹は日によって好みが変わったりしますし、さほどカロリーの高くないものでも「食べたい」という気持ちを起こさせるものです。しかし感情的な空腹は、即座に満腹感を感じさせるジャンクフードやスイーツ、スナック菓子、菓子パン、インスタントラーメンなど決まった食べ物を欲します。

3−3.食事に喜びを感じないことが多い

急いで食べることに専念しているので、周囲が目に入ったり微妙な味を感じたり、他のことを考える余裕がありません。健全な空腹の場合は、食べながら「次は何に箸をつけようか」と考えたり、他のことを思い出したり、あたりを見回す余裕があります。

3−4.満腹になっても満たされない

通常なら明らかに満腹になる量でも、エモーショナルイーティングの場合はさらに詰め込みたがります。満腹中枢が働き満腹感を感じるのは、物理的な満腹状態のタイミングよりもやや遅れますので、食べ過ぎの苦痛をあとから感じることが多々あります。健全な空腹の場合は、食べ放題チャレンジでもしない限りは、満ち足りればそれ以上詰め込もうとはしないはずです。

3−5.胃の空腹ではなく、感情や脳の指令で食べたくなる

 健全な空腹であればお腹が鳴ります。エモーショナルイーティングの場合は頭からの欲求として、特定の食べ物を口に入れたくなります。

3−6.食後しばしば後悔、罪悪感、恥ずかしさを感じる

健全な空腹でも例えばダイエット中に我慢できずに思わずたくさん食べてしまったということはあるでしょう。エモーショナルイーティングの後悔や罪悪感はそれとは少し異なるものです。食事を楽しんで食べたわけではなく、発作的に急いで食べてしまい、その結果苦痛を感じ、残骸を見て後悔するのです。

例えて言うなら食事というよりは「エサを食った」感覚です。人間としての尊厳がない感じがしますし、「わかっているのにまたやってしまった」と思うこともしばしばです。

4.感情的な空腹を引き起こすものとは

エモーショナルイーティングがどのような感情の時に引き起こされるか、分析してみます。不快な気持ちの時に引き起こされることが多いのですが、目標を達成するための報酬や休日や幸せなイベントを祝うなど高揚した気持ちになった時に引き起こされることもあります。

4−1.ストレス

ストレスによって衝動的な空腹をおぼえることはすでにご説明しました。実は体内でもストレスホルモンであるコルチゾールが高濃度になります。コルチゾールは、塩辛いもの、甘いもの、揚げ物を欲する働きがあります。

4−2.何かを詰め込みたい気持ち

満たされない心を、お腹いっぱいに詰め込むことで充足させようとする気持ちです。食べることで、怒り、恐怖、悲しみ、不安、孤独、怒り、恥などの不快な感情を一時的に忘れられるか、詰め込むことで解決できる気がします。このような方は食べ物で自分自身を麻痺させている間のみ、認知の有無に関係ない感情を忘れることができます。

4−3.退屈や空虚感

退屈さを和らげるために、または心の隙間を埋めるために、ただ食べることはありませんか? そのような方は常に満たされていないと空虚感を感じる方で、何かを食べることは、簡単に口と時間を埋めることができる方法となってしまっています。

4−4.子供の頃の習慣

子供の頃、テストで良いことがあれば食事に連れて行ってもらったり、お稽古で進級すればケーキやフライドチキン、ピザを買ってもらったことはありませんか?

これらの幸福な感情とセットになった食生活は、しばしば成年期に持ち越されます。懐かしく楽しい食事の思い出が、自分の気持ちをアップさせるために再現したくなる原因となることがあります。

Obese man holds pizza and remote

テレビを見ながら食べることが習慣になっていると、大人になってこうなるかもしれません

4−5.友人や同僚と食べに行くことが多い

「楽しくてつい食べ過ぎてしまう」「どっちがたくさん食べられるか競争している」「満腹だったが相手がデザートを頼むのでつい自分も追加してしまった」。

お仲間と食事をすることはストレスを和らげるすばらしい方法ですが、過食につながる可能性もあります。一人で食事をするときもつい食事を多く並べて楽しい気持ちを醸し出そうとすることになるからです。

5.対策編1・感情をコントロールする他の方法を見つける

エモーショナルイーティングの改善のためには、感情を上手に制御することなしでは不可能です。

「つい食べ過ぎるので、普通の食事のカロリーを減らすダイエットをしよう」と思っても失敗します。これは感情のコントロールが上手にできて、空腹感に打ち勝てるタフなメンタルがあれば成功しますが、エモーショナルハンガーの方はそこが上手にできないので、簡単なストレスがかかっただけで冷蔵庫の扉を開けてしまうのです。

まずはこの理屈を知り、どういった心境やタイミングでつい食べたくなるのかを理解してください。そしてご自身の感情を満たす他の方法を見つけなましょう。

・落ち込みがちだったり孤独を感じる方 気分が良くなる人に電話をしたり、犬や猫と一緒に遊んだり、お気に入りの写真や大事なものを見ることをおすすめします。

・心配が絶えない方 好きな曲を歌ったり踊ったり、活発な散歩をしたりして、あなたの神経質なエネルギーを使いましょう。

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・疲労を感じる方 睡眠の質を向上させる取り組みを行ってください。お風呂はぬるめで就寝2時間前までに。1時間前からテレビを消しておやすみの準備をなさってください。詳しくは別記事「脳科学者が教える速やかな睡眠導入のための全改善策」にてご紹介しています。

・退屈を感じやすい方 ヒマつぶしの方法を模索しましょう。本やマンガを読んだり、コンサートや映画のDVDを見たり、屋外で遊んだり、趣味を作る(楽器、手芸、スクラップブッキングなど)などの方法があります。弦楽器であればウクレレは簡単に始めることができ、リラックス効果もあります。

軽い運動もお勧め

6.対策編2・感情と向き合う方法を身につける

心の豊かな食べ方が理想的です。規則的で栄養バランスの良い、カロリーも必要十分に抑えられた食事を行う意識を持ちます。空腹になるまで食べ物はなるべく口にしないメンタルが必要です。

 しかし、そのメンタルを身につけるにはトレーニングが必要でしょう。以下にそれを少しずつ獲得する方法をお伝えします。

6−1.反射的に食事をとりたくなっても5分我慢してみる

エモーショナルイーティングが慢性化していると、自分が何をしようとしているか考える前に、すでに何かにかじりついてしまうようになります。

もし可能であれば、食べる前に5分間待つことはできないでしょうか? 「そんなの無理!」と思うかもしれませんが、これをぜひおぼえておいて無理と思わずにチャレンジしてみてください。1分から始めてみてもOKです。

大事なのは、待っているときの感情がどんなものだったか、今はどんな気分か冷静に振り返ってみることです。このことで「こういうときは危険」と認識することで、次に同様の感情になった時に予測ができるようになります。

イライラしたら5分縦乗り。ストレッチポール®もオススメ

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6−2.感情を受け入れる方法を学ぶ

ストレスにご自身が抗えないので、食事に逃げているのがエモーショナルイーティングです。ですので根本的にはストレスに抵抗できたりコントロールできるようになると改善します。

どのような方でも少なからずストレスがあります。自分の思うようにならないことが多いからです。ですので多くの方は、この感情と自分なりにうまく付き合うようにしているのです。

それは、不安の中でも気持ちを切り替えることをしたり一時的に忘れさせることです。この記事でお伝えした方法がそのステップですが、まずはその感情が何によって引き起こされているのか分解し、本質的な問題はどこにあるのか分析してみましょう。これを「感情の認知」といい、トレーニングによって能力を高めることができます。

その結果、時間が解決してくれるのか、誰かが解決してくれるのか、どうしようもないのか。それでも自分が行動を起こすことで変わるかもしれません。考えていただけでは、何も物事は変わりません。実際に行動をしないと変化しません。

また夜は論理的思考には向かない時間です。寝る前にクヨクヨ考えずに、翌朝にまわしてしまいましょう。

7.食事にこだわりを持つための8つの方法

An obese woman eating a hamburger and being gluttonous

エモーショナルハンガーは食べるときの姿勢もあまり良くない傾向にあります

エモーショナルイーティングの方に限らず、数時間前に何を食べたかなかなか思い出せない方が多いのではないでしょうか。昨日はまだしも一昨日やその前の日になるとかなり難易度があがります。

これはほとんどの方が食事に注意を払っていないからです。テレビやスマホなどの「ながら食べ」はもちろん、会話をしながら食べることでも食事に対する注意が散漫になります。一人で静かに集中して食べているようでも、多くは考えごとをしてしまっています。

食べるものにこだわりをもつことで、ジャンクフードやスナックを自然に避けるようになります。こだわりとは、自分に何が必要か検討し、三食を献立づくりをし、自分で材料を購入し調理し食べることです。以下は、ハーバード・ヘルス・パブリケーションズが紹介した「食事にこだわるための8つの方法」です。これを日本の方むけにアレンジしましたので、参考になさってください。

1.献立作りから始める 健康的な食事を計画し、その材料をリストアップします。リストアップしたもの以外は買ってはいけません。衝動買いや加工食品、スナック類を避けます。

2.食欲を感じてから始めて食事をとる。しかしひどく飢えている状態を作らない ダラダラ食べをしないということです。空腹をつくる行動を行います。しかし、ひどい空腹状態をつくる今度は急激に詰め込もうとするので注意です。

3.小さな食事から食べ始める 大きくても25cmくらいのお皿に食べ物を揃えるといいでしょう。

4.食べる前に目で楽しむ 食べ物が揃っても、いきなり食べ始めず1〜2分間の時間をとってください。実際にはそれだけの時間は長いでしょうが気持ちだけでもOKです。焼き加減や盛りつけはどうだったか反省してみるといいでしょう。

5.すべての感覚を食事に向ける 食べ始めたら食事に集中します。色や香り、味がどんなものかよく味わいながら食べてください。この食べ物にはどんな調味料を使ったか、栄養素はどんなものが含まれるか、カロリーはどれくらいか、食べ物のことだけを考えます。

6.まずは少しだけ口に入れる よく味わうためには口の中にスペースが必要です。前歯で噛みちぎり奥歯でよくすりつぶす動作を心がけてください。

7.徹底的に噛む 奥歯を使って30回咀嚼します。噛んでいるうちに食べ物は小さくなりますし、唾液も分泌されます。味が少しずつ変化していくのでそれも感じてみてください。水分や汁物は食べる前に口に入れるのではなく、飲み込んでから胃に流し込むようにします。

8.10分以上かけてゆっくり食べる これらを忠実に行えば、食事の時間は10分をゆうに超えます。これにより食べ物の消化が良くなり胃腸の負担も抑えられます。習慣化することで、ストレスを食事で解消することがなくなるでしょう。

8.まとめ

エモーショナルイーティングの原因と対策についてお伝えしました。感情と食事の結びつきを断つということが重要です。そのためには、

・ストレスの原因が何かを考える

・できれば根本のストレスを解決する

・発作的に何かを食べたくなったら5分だけでも我慢する

・その間に別のことを行う。他のストレス解消法を試す

・食事にこだわりを持ち、できるだけゆっくり食べるようにする

ことが重要です。お伝えした方法でぜひ改善を勝ち取ってください。

この記事は、以下のサイトを一部参考に致しました。

https://www.helpguide.org/articles/diet-weight-loss/emotional-eating.htm 

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